満足度★★★
コエキモの成長を感じる
コエキモの役者たちそれぞれが、
脚本・演出・主演で好きな文学作品を舞台化する、という企画。
後藤祐哉×坂口安吾『白痴』
草野峻平×宮沢賢治『よだかの星』
石綿大夢×芥川龍之介『藪の中』
穂高みさき×グリム兄弟『白雪姫』
そして、山本タカ脚本・演出による、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』
『よだかの星』が抜群に良かった。
コエキモならではの身体性も一番面白く使えていたのではないかと。
『白痴』『藪の中』は、どちらかというとストレートに攻めた印象。
スリリングさでは『白雪姫』
4つの演目が終わり、なるほどなー、と思っていると、
今までのキャラクターが総登場するかのような『銀河鉄道の夜』が始まる。
4つの物語が1つのまとまりとなり、
うわー、やられたー。となる。
知らぬ間に、コエキモによる文学旅行に連れ出されていた訳だ。
声を出すと気持ちいいの会の、次のステップへの野心が感じられる。
満足度★★★
小説と芝居は違う
てっきり朗読のイベントだと思ってたんです。
会場に入っても、椅子がひとつ正面に置いてあって。
「なるほど、なるほど。あそこに座って朗読するのね」
ずっと思ってた。
でも違ってた。短い芝居がいくつか。
だから最初すごく違和感があった。
おいおい、これ、朗読っていうの? みたいな。
でも、ぼくが悪かったんです。
ちゃんと確かめなくてゴメンナサイ。
企画というか、この狭いキッド・アイラック・アート・ホールで、こういう芝居をするというのは、素晴らしいことだと。できれば続けて欲しいなあ。無責任に言ってますケド。
舞台美術みたいなものは、椅子だけ。あとは暗幕。
そして、役者だけが立っている。
そんな感じの芝居でした。
満足度★★★★
スタイリッシュ
私はこの劇団の役者さんとその演劇スタイルが、かなり好きだなあ。と、感じた芝居でした。よかったです。
次回作も観に行きたいです。
狭い舞台の上には椅子だけ、役者も4人だけ、それでも広がりを感じました。
原作の力にも支えられているのだと思いますが。
これくらいの「名作」は変にいじらない方が良いですね。役者を堪能できます。
個人的には『よだかの星』がとてもよかったです。動物好きだからかな。←違う