今宵見上げし梅鴬の雪積もり願ふる喜多方の春 公演情報 今宵見上げし梅鴬の雪積もり願ふる喜多方の春」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★

    楽しめました
    かなり露骨な喜多方プロモーションでしたが、シンプルでわかりやすい人情劇で楽しめました。ラーメンのことぐらいしか知らなかったけど、一度は喜多方に行ってみたいと思いました。

  • 満足度★★★★★

    東北に思いを寄せて
    友人の誘いで観劇。
    最前列で見た事もあるが、その場にいて観てる感覚。細かな部分まで拘ったセットにまず驚いた。
    他の町から来た謎の男にまつわるエピソード、そしてKIOSKのおば様二人の完璧なコンビネーション、謎のにんじん坊や、それぞれが見事に絡んだ芝居と笑いに参りました。
    喜多方の歴史紹介等、町おこしに関わる人々の思いがとてもよく描かれていた作品。今年#1作品になりそうな予感。
    3月に入り、また思いを東北に寄せて過ごしたいと思います。

  • 満足度★★★★★

    ちょっとオマケで5点[花丸]満点
    とても面白い舞台でした。笑いがありながら、ホロリとさせる良質な作品だと思います。

    ネタバレBOX

    脚本は、いささか優等生的な部分があり自治体後援ぽかったです。難点は、謎の乗客とニンジン坊やの話を核に喜多方の地域振興を考えていくものでしたが、それぞれの繋がりに少しチグハグな印象がありました。特に、序盤の喜多方駅が出来るまでの場面は授業みたいでした。分かりやすかったのですが、いきなり学級会の発表みたいになって先行き不安になりました。後の流れが良かったので安心しましたが、違う見せ方の方が良かった気がします。

    ニンジン坊やの謎は中途半端に終わった感じがします。終盤にやっつけで解決したような印象でした。全体的には、喜多方のアピール感が出ていて良かったです。行ってみたい気持ちになりました。また、謎の乗客の話は素晴らしかったです。この話だけでも作品になる気がします。

    演出では、冒頭の最終電車到着の場面で、駅員室の壁に車窓の明かりが反射するのが秀逸でした。一気に深夜の喜多方駅の空気が伝わって来ました。その後も音響、照明の効果がタイミングも良く、高い技術力を感じました。細かい部分ですが、下手の通路壁に暗幕の影があり、効果としては良いのですが、役者さんの出入りで動いてしまうのが気になりました。イメージでは壁の影でしたが、カーテンがある設定だったらすみません。

    舞台装置、小道具など、真実味があって素晴らしかったです。役者さんの動きも無駄がなく、とても見やすい舞台でした。阿部役は同じジャケットを使い分けていたように思いましたが、細やかな演出で好感が持てました。
    役者さんは演技力があり、スゴかったです。阿部役は、泣きの演技が素晴らしく、もらい泣きしました。従業員からの電話は、内容が込み入っているので、もう少し長くても良いと思います。

    源来役は調子悪そうでした。甘噛みが目立ちましたが、声が良いので勿体無かったです。生江、丸美ペアは凄く面白かったです。二人が揃うとワクワクしました。角、生江ペアも笑えました。ゆき江、ウメ子ペアも良かったです。訛りが流暢で楽しかったです。他の皆さんもそれぞれの役に合った演技が素晴らしかったです。学生さんのレディガガ太極拳は、よく分からなくて残念でした。派手な格好の人という印象しかないので、動きが特徴的な人の方が良かった気がします。

    駅員さんの早着替えは驚きました。面白い役は目を引きますが、他の皆さんのしっかりした演技が支えていると感じました。ただ、最後の挨拶で皆さんの表情が揃って固かったのが残念です。ハッピーエンドだし、役者さんのくつろいだ表情を見るのも楽しいので、にこやかにして貰えたら嬉しかったです。

    スタッフワークも良く、気持ち良く観劇出来ました。パンフレットが可愛らしくお洒落で良かったです。2列目中央付近に高めのハットを被ったままの男性がいて、後ろの方が気の毒でしたが、開場間際に来ましたし仕方ないと思います。可能であれば注意してもらえると助かります。終演後の動線確保など心遣いが細やかで、とても楽しめました。

  • 満足度★★★★

    笑いの部分も楽しく
    これまで観たこの劇団の作品の中で一番スッキリしていたように思いました。

    ネタバレBOX

    震災で工場が壊れ、従業員を解雇して家出同然に癒しの旅に出た男が、喜多方駅に集う人たちとの交流を通して元気になっていく話。

    喜多方は会津の北にあるから喜多方ですと。東北支援を謳っているだけあって、会津との力関係で鉄道を持ってくるのに苦労した当時のエピソードなどを、まあ随分ご丁寧にパネルまで使って説明してくれました。

    発達障害ではあったもののみんなから慕われていたニンジン坊やと呼ばれた今は亡き人を座敷わらしのように見立てたところなどは、如何にもこの劇団の得意分野といった感じでした。ニンジン坊やは気に入った人の災いや幸運を一つだけ交換してくれるということで、男は工場再開の目処が付いて去っていきました。

    ところで、女性が嫉妬してペン先で男性をつつくシーンが何度もありましたが、洒落になっていませんでした。完全なDVです。結婚したらこんなことが頻繁に行われるでしょう。結婚しないことをお勧めします。
  • 繋がる、東北支援。
    男A「東北支援の一環として上演された、喜多方駅の社員休憩室を舞台とするハートフル・コメディです」
    男B「東北弁が見事だったね」
    男A「キヨスクのオバサンが例えたような、ミステリアスな正体不明の男を包み込む、喜多方の人情味が舞台にほとばしっていました」
    男B「大袈裟な手振りと、東北人のイメージは ちょっと違和感 あったけど、人情味は伝わったな」
    男A「町おこしも議論されてましたね。グリーン・ツーリズムについてはどう思います?」
    男B「東京みたいな都市部や海外の国々から農業体験する人を集めて、喜多方の地域活性化を目指す運動だろ。」
    男A「はい。震災後、参加する方は だいぶ減少したようですが…」
    男B「基本的にはいいと思うぜ。ただ、メイドのような農家だったら気まずいな…。『いらっしゃいませ~ご主人様~』『お兄ちゃん、キュウリ抜くの手伝って上げよ~か~』」
    男A「そんな農家の方が いたとしても、JAの事務局から外されますから…」
    男B「まあ、実際にいたら、海外から“メイド農家”目当ての客は来るだろうよ」
    男A「たしかに!“ギャル農”なんて新語もあるくらいですから、喜多方に若い女性を集めてね」
    男B「えっ?、さっきの例、普通に農家の平均年齢を考えて60過ぎだったんだけど」
    男A「メイドお婆さんじゃ、海外から お客さん来る訳ありませんよ!」
    男B「えっ?お婆さんでもなく、普通に農家の構成を考えてお爺さんだったんだけど」
    男A「うーむ…………。やっぱり喜多方はラーメンに限りますね…」



    男B「人参坊やは、喜多方に存在したのかね…?」
    男A「交差点に1日中、立ってる小さなお爺さんのことですよね。寓話にしろ、人が疎らな地方だからこそ可能にする話だと思います」
    男B「笑い声を聞いても、お爺さんではなかったぞ」
    男A「それが物語のキーワードになってるわけですが。本人 が登場せず、喜多方駅に集う人々の“ことば”や“想い”によって人参坊や像が浮かび上がってくる点が良かったです」
    男B「寓話に過ぎないかもしれないけどね。主人公に人参坊やファンのキヨスクの女が詰め寄るシーンは、ちょっと引いたかも」
    男A「ええ。気持ちは分かるんですが…。大人として理解することもあるだろう、と思いました」
    男B「それも、“喜多方らしさ”を描くための装置だったんじゃない?」
    男A「なるほど。“”純粋さ”ですね」

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