あ、ストレンジャー 公演情報 あ、ストレンジャー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    へえー
    ストレンジャーという意識は、自分でつくりあげてしうものなのだなあ。

  • 20130126
    (^・ェ・^)好きなさくひんでした

  • 満足度★★★★

    特盛版?(笑)
    初演版を「特盛」にしたようで、おなかいっぱいというかそんなに喰い切れないというか、サクッとした持ち味が失われた感無きにしも非ず。
    ただそれはあくまでも比較論であり単品では面白いのだけれど。
    初演は「小柄な選手が技量で華麗に相手を仕留める」で、今回は「身体の大きな選手が力ワザで豪快に投げ飛ばす」な感じかしら?

  • 満足度★★★★★

    舞台に心が解き放たれる恐ろしさ
    初日(ソワレ)と東京楽日前日のマチネを観劇。

    作り手や役者達が、
    これまでの表現のスキルから、
    さらに踏み出して新しい境地に至ったように感じました。

    時間の密度にとらわれ、
    逃げ場のない恐ろしさに、精神的に立ち竦みつつ、
    その刹那を必然として受け入れる感覚が訪れて、
    どうしようもありませんでした。

    ネタバレBOX

    清澄白河での初演も観ていて、
    そのときにも、描かれる時間のなかに置かれるものたちの質感の
    不思議なナチュラルさと軽さにすうっととりこまれました。

    でも、今回はそれと比べて
    舞台も圧倒的に大きいし、
    光や映像の作りこみもなされていて、
    観る側にやって来る物理的な視野も大きく
    また、そのスペースを満たす表現の画素の数も
    はるかに増えていて・・・。
    そして、何よりも異なるのは、
    ラストのカタストロフから唐突さが消え、
    カタストロフですらなくなり、
    そこに、抗しがたい必然が訪れたこと。

    役者達が板について、
    最初の言葉が生まれるまでの刹那に
    既に舞台には息を呑むような密度が生まれて・・・。
    時間が紡がれ始めると、
    観る側から舞台の漠然とした舞台の広さが消え、
    それは女性達がシェアする部屋の広さとなり、
    その前のトラックの音が降りてきて、
    部屋の外側の空気と重なり、
    二人のバイト先のカラオケ店に繋がり、
    街の大きさとなり、
    さらには海にいたり山の向こう側にまで世界が広がる。

    それぞれのシーンには台詞やスクリーンでタイムスタンプがなされて、
    時の座標軸に、舞台上に特定された場所が、その刹那の風景や、
    ロールたちの距離感や想いや、
    関係の質感として組みあがっていきます。

    ひとりずつの役者の身体から紡ぎだされる感情が、
    様々な表現で、その刹那ごとを、観る側にプロットし、
    流し込み、重ね、踏み出し、焼き付けていく。
    リフティングを思わせる表現とともに職場へ急ぐ風景や、
    枠を使った場の作りこみ。
    片足立ちで語られる台詞の、
    その不安定さと定まらなさや、
    作り手的な塗り重ねに次第に実存感に研ぎあげられていく。
    キャラクターの言葉にならない苛立ちが
    観る側に沁みこみ、その感覚が
    ロールとそのロールが置かれた場の風景として焼付いていく。

    たとえば、とても唐突でプレーンな台詞に思えた
    「人への不満や不平や暴力が蔓延っている。」
    という言葉が、
    いつしか物語にとっての骨格というかベーストーンとなり、
    幾つもの切り口や肌触りで描かれるエピソードたちが、
    観る側の無意識の領域にまで重なりを作って。
    そして、シーンの内側に染み入る
    無形の、でも明らかに存在するその感覚は
    抑制を失い、
    抗う術を持たぬままに積もり、
    静かにボーダーを踏み越えていく。
    その、内なるものを留めていた掛け金が音もなく外れるような
    刹那にも日々の繰り返しが重なって。

    日常の軋轢、母の死、
    自らがストレンジャーであることを悟る想い、
    流れる時間、海、映画、太陽・・・。
    ロールたちそれぞれに織り込まれる非日常が、
    澱のよう沈み、
    そこから醸し出される内心の肌触りが
    鳩を踏みつぶす刹那の衝動から違和感を奪い
    そして・・・。

    繰り返され、描き出された時間の中に、
    「亡き女王のヴァパーム」が流れ、
    踏み越えた先の光景が描き出されていきます。
    カラオケ店を満たすありふれた光景と、
    部屋に佇む主人公の、
    静謐ななかに満ちていく必然。
    その、ためらいなく淡々と引き金を引く光景に
    全く違和感がないことが、
    寧ろ、その流れをあたかも当然のような感覚で
    自らが受け入れることが
    凍りつくように恐ろしく、
    でも、避けえないことのように思えて。

    作り手は、吉祥寺シアターという場所を得ることで、
    SNACではミニチュアのように描いていた作品の要素を
    根本から末端までの広がりとして表現できた感じがして。
    だからこそ、そこに編みこまれる感情も、
    編みあがったものの質感も、
    身を縮めたり圧縮されたりすることなく、
    もっと言えば概念ではなく、
    とても自然な感覚として観る側を作品の内に導いて。
    そして、顛末で扉を塞ぎ閉じ込める。

    初日と千秋楽まじかの公演では、
    空気が多少違っていて、
    でも、そこにあるのは、良し悪しではなく、
    異なるリアリティでありました。
    観終わって、作り手の物語を描き出すことに加えて
    物語から導き出す手腕の更なる研がれ方にも息を呑んで・・。
    両日とも、
    常ならぬ想いに浸されたまま
    劇場を後にしたことでした。
  • 満足度★★★

    衝撃的
    カミュ「異邦人」は読んだことがありませんので原作のニュアンスは知りません。マームとジプシーは本公演2作品とショートを1作品観たことがあり、リフレインが心地良く大好きな劇団。今作品は、今まで拝見した作品が可愛らしい内容だったのに対し、淡々と空恐ろし状況が進み私としては衝撃的でした!心地良さとは裏腹な内容だっただけに★三つにしてしましたが、マームとジプシ^さん、やはり好みの劇団さんです。

  • 満足度★★★

    おや
    どっかで見たことあるような・・・・
    セットらしきセットは無く、台詞のリフレインが展開されていくこの構成って。

    ネタバレBOX

    チェルフィッチュへのオマージュ?
  • 満足度★★★★

    注目劇団初見
    笑うところはほぼ無いけど、面白かったです。
    序盤すこし眠かったけど、セリフのリフレインと子供が遊んでいるかのような動作を交えてやや淡々と運ばれるストーリーと衝撃の結末。
    共感というか共鳴というかが僕にはありました。

  • 満足度★★★

    マーム版「ゾウガメのソニックライフ」?
    2011年4月にSNACで初演を行った作品の再演。初演は「過剰な肉体の酷使」を導入する前夜で、小さな会場で紡がれた愛らしい作品だった。当時は確か1時間足らずの作品だったんじゃなかったっけ?それを1時間40分に拡大し、また会場も30人も入れば満席のSNACからそこそこキャパのある吉祥寺シアターに場所を移しての上演。

    客入れBGMにRIDEのTasteがエンドレスループで流れていた。このBGMは後に劇中でRIDEのファーストアルバムNowhereを紹介する場面に繋がる。Nowhereの中ならVapour Trailのほうが好きだなーとか思いながら開演を待つ。

    ネタバレBOX

    「演者がハンディカメラを用いて他の役者を写し、それを舞台上のスクリーンに大きく映し出す」という演出手法は、まんまチェルフィッチュ「ゾウガメのソニックライフ」で見受けられたものであり、舞台上にレイヤーを導入することで新たな世界観の提示があるのかと期待していたが、ガジェットとしての面白みはあったものの、作品に深みを与えるには到っていなかったように思う。

    「ゾウガメ~」では影像を通じて映されている役者さんを他の役者が客観視して語るという役割があったけど、マームは今回あの影像で何がやりたかったのだろう?舞台上に道路に見立てて引かれた線や、オモチャの車を影像で写すことでミニチュアの世界を虚構の世界として立ち上げるというう機能は僅かにあったけど、それ以外効果的な使われ方がされていたとは思えなかった。

    前日寝不足で集中力がなかったというのもあるけど、僕にはピンとこなかったなー。

    とはいえ青柳さんの演技はさすがだったし、見所もたくさんあったのだけど。
    マームに対しては期待値のハードルが高くなってるから「もっとすごいの、プリーズ!」って思ってしまう。
  • 満足度★★★★★

    ネタばれ
    ネタばれを読んでも大して問題ないと思いますが・・・?

    ネタバレBOX

    マームとジプシーの【あ、ストレンジャー】を観劇。

    とんでもない傑作に出逢ってしまった?というのが観劇後の感想である。

    何時も通りの激しく動き続ける俳優人、同じ場面を視点を変えて、執拗に描いていく反復の技法、そしてある事が起きてしまった原因を前後何時間の時間軸で描いていく手法は健在だ。

    何時もなら前半にある事が起きてから、その原因追究の様な形で、観客に上記の様な方法論で見せて行くのだが、今作は事そのものがラストに起き、それまでは、土曜日・午後二時の何気ない日常をただ反復しながら描いていくだけに終始していく。
    そして通常ならこれから何が起こるのだろうか?と観客は期待と不安を感じるのだが、その反復の描き方が昔感じた懐かしい風景の羅列の様に捉えてしまうので、だんだん反復に見えてこない辺りが妙な処だ。そして最後にとんでもない事が起きてしまうので、全てそれが伏線だったのか?とも思ってしまう。それが果たして伏線なのかは観客の考え方次第なのだが、そこをどのように観客自身で捉えるか?でこの芝居の面白さが変わってくる。
    観客が今作を観ながら、どれだけ自分自身が能動的になっているか?否か?で、今作の楽しみ方が変わってくるという仕掛けになっている。でも果たしてこの様に演出家が仕掛けているのかは甚だ疑問ではあるが、毎回この様に感じてしまうのが、マームとジプシーの人気と面白さだろう。そしてかなりレベルの高い演劇だ。

    今作を観て退屈、理解出来ないという感想を持った人は、現代の若手演劇人がやろうとしている新しい表現を理解するのは永遠に来ないだろう。

    今作は必見。
  • 満足度★★★★

    「あ、ストレンジャー」
    初日。約1時間40分。初演は未見(映像上映は見た)。現代日本の若者の物語だしリフレインの手法も健在だか、ちゃんとカミュの「異邦人」。ギラっとする野性が新鮮。放り出すようなエロスのセンスが好き(岡田利規さんっぽい)。最後は湿っぽいより、突き放してくれる方が私好み。青柳いづみさんの演技の確かさが気持ちいい。尾野島慎太朗さんが本当にカッコ良くなられて、どうしよう!とドギマギ(笑)。オーディションあるみたい。まだ残席あるので興味のある役者さんはお早めにご予約を。

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