無垢なもの 公演情報 無垢なもの」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★

    2012最後の芝居見物
    観客席の前方、真ん中部分には、椅子がなく、大きな空間がとられている。
    ここで何かあるのかな。
    ひょっとしたら、そこで踊る?

    いや、踊りはなかったけれども、出退場に頻繁に使われていました。



    主役の大村正康さん。怖かったです。
    やくざの役で、身体も大きいし。なんか気に食わないことがあるとすぐに暴力的手段に訴えてきそう。

    ぼくは通路側に座っていたので、出退場する大村さんが頻繁にすぐ横を通り過ぎる。
    ときどき眠くなって、眼を閉じていたときがあったので、そんなときに大村さんが近くを通ると、
    「しまったあ、殴られる!」と思ったものです。
    舞台上からも睨まれてるような気がして、、、

    ま、冷静に考えればそんなことはあり得ないけど。



    本編の前に、芝居仕立ての長い前説があって、キャバクラ嬢に扮した女性三人が、客いじりをしてました。
    正直いって、本編よりも、こっちの前説のほうが面白かったぐらいで。

    本編になると、みなさん、妙に大人しくなって、硬くなってるなあという印象でした。
    舞台が遠くに見えました。

    ネタバレBOX

    脳に障害のある(?)知恵遅れの青年と、やくざが出会って、ちょっとした交流がある、というような話の展開でした。

    その知恵遅れの青年は、『レインマン』を連想させました。
    既視感があると、つまらなく感じるもので、、、

    演技はすごく上手だったのですが、もっと違う演じ方がなかったかなあと。

    そもそも設定として「まさし」は知恵遅れでなくてもいいんじゃないのか。
    知恵遅れ=純真=無垢なもの、っていう方程式がわかりやすすぎて、魅力的ではなかったかも。
    ストーリーは全然ちがうものになってしまうでしょうけど。
  • 満足度★★★

    ストーリーは
    悪くなかったのですが、ちょっとかみ合ってないかなと思うところがあったように思いました。。スイマセン。。



  • 満足度★★★★★

    小道具なし
     素の舞台でもたいてい小道具は使う。然し、今公演ではそれも無い。場転は暗転により、佳境に入るまでは、ちょっとした転換でも暗転するので、ややナーバスな感じさえしたが、この演出も徹底すると一つのポリシーとして機能し新鮮でさえある。
     話を元に戻そう。小道具を用いないということは、形態模写だけでリアルを感じさせるだけの力量があって、初めて成立する。それが、できていた。レベルの高い役者陣である。海外で研鑽を積み、事実を透視する視座とそれを身体に定着させるやり方は、流石に舞踏にも踏み込んだ大村 正康ならではの内容である。
     舞台美術も特異でありながら、邪魔にならない。

    ネタバレBOX

     キャバ嬢の楓は、ヒットマンを志願した広志の預かりだ。若頭に預けられてしまったのである。然し、広志は、彼女に指一本触れない。一緒に暮らしてきたのに。広志の優しさに好意を抱いている楓は、広志をむざむざ殺されにゆくような危険な目に合わせたくない。なんとか思い留まらせたいのだが、総てに嫌気のさした広志は、決行すべく腹を据えてしまって止められない。明日は、決行という日の前夜、終電車で居眠りをした広志は、終点まで乗り過ごし、自閉症のまさしに会う。偶々、誕生日だったまさしに誘われ、誕生会に出席することになった広志だったが、まさしの妹、童子に好意を持たれてしまう。彼女は、弁護士を目指し法律事務所に勤務している。その彼女が兄の誕生日プレゼントにデイズニーランドのペア券を買ってプレゼントしたが、兄は、そのチケットを広志に与え、妹と一緒にディズニーランドへ行ってくれるように頼む。が、広志はヒットマンとして死ななければならぬ身。断ろうとするが、断り切れずに預かるものの、矢張り、行ってやれぬ、と返しにくる。そして、敵対する組織の幹部らを襲うが。
     それを知った童子は、彼女の瞑い心を表す雨の中で、二人で一緒に行きたいと思っていたチケット、つまりは恋の期待を自ら破り去る。胸の張り裂けるようなシーンである。
     更に、広志が、敵対組織を襲った時、拳銃を取り出すのだが、何も持っていない手に銃が、そのイリュージョンが見えるような演技であった。
     また、楓が、広志に生きていて欲しいと願うシーンで、顔をくしゃくしゃにして表情を創った金城色の演技も素晴らしかった。他にも見どころはたくさんある。全部を明かしてしまったのでは、観劇の醍醐味が薄れよう。

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