FANTASISTA 公演情報 FANTASISTA」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★

    若者らしい
     感性が、若者のそれである。現代この「国」の若者らしく決してきらきらしているわけではないが、線が細い。不必要な緊張があった。もう少し知的であるべきだろう。知識の量ではない。知恵の領域の話だ。若者は若者で自分達の立ち位置をキチンと把握すべきである。それができれば、無用な緊張はせずに済む。演劇を構築することは、論理である。子供だましの感情論ではない。
     殊に、脚本はプロの劇団スタッフが書いたものだと言う。神の扱いが面白い。神は人間の作ったものだから、よほど、ペダンティックな神学論争にならない限り、人間的であるはずだろう。従って、神の神性を保障するためには、対立概念としての悪の権化は必然である。一方、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教では、神が、総てを創ったとされており、それが、正しいならば、神は悪とその実践主体である悪魔も創ったのだ。何の為に? 馬鹿げた質問だが、応えておこう。自らの存在意義とアイデンティティの為だ。神は自らをアイデンティファイするために、また善を良きものとみなす為に、必然的に悪魔を必要としたのだ。また、神は、この劇の中で、退屈もしている。退屈とは、無論、退廃の臥所である。
     だが、太平楽を決め込んだ、この国に生きる、若い演者、演出家にこのようなことを読み取ることは、荷が重いかも知れぬ。然しながら、表現自体が、世界レベルで行き来するのは、文化の必然であり、コミュニケーションを支える技術の発達によって伝播のスピードは、劇的に縮んだ。若い人たちには、そのような時代状況に合った成長を遂げてもらいたい。

  • 無題492(12-235)
    18:00の回(晴、東の空には闇が近づき、西の空はかろうじてまだ茜色)。17:30受付、開場。席に座って舞台をみると下手、白い布で包まれた「ニケ像」…輪郭。奥、半円形のステージが2段(それほど段差はない)、3辺の壁にはベージュ色の幕。18:04開演~19:48終演。

    「ニケ」完成の前夜、平和祭、天国と地獄、天使(白)/地獄の番人(黒)。

    みなさん、学生さん。説明よく読んでないので会場について気づく。確かにみなさん若い。年に数回公演をしているそうです。学生さんのお芝居もみようと思うのですが、平日はなかなか難しく年に数回。

    ネタバレBOX

    で、みていて感じたことを素直に記しますね。

    お話そのものが持つべきもの、「読者」「聴衆」「観客」、を引きつけて離さない構成、役者の立ち振舞い、小道具を含め目に見える一切のもの、お話の進め方。こういったいろいろなものがあまり整理されていないように感じました。

    たぶん、暗転を伴う場面の切り替え..というか、一時停止のような間隔が頻繁に現れるので情感が続かないのだと思います。また、暗転時にBGMを流して、移動する音などが聞こえなくなるようにしていないので、ぎしぎし歩く音がリアルに聞こえてくるのも不利。

    カイン→メフィストで、7年(?)の時間が経過しているのが最初わかりにくく混乱。背景を変えているのでそれとわかるかというと...難しかった。

このページのQRコードです。

拡大