ゆめとあくま 公演情報 ゆめとあくま」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    死後の世界
    現実の殺人事件と死後の世界が平行して描かれ、シンクロするコンセプトは分かるのですが、あまり共感出来ませんでした。

    ネタバレBOX

    死後の世界で、女性も少年になるのは何故でしょうか?死後は少年になる設定の必然的がピンと来ませんでした。また、夢海の分身は少女なのに、未来は少年なのも不思議でした。死後の世界の詩的表現の中に、俗っぽい言葉があり、違和感がありました。

    根本的に、夢海が殺人を犯す理由が母親への憧憬にあるとしても、なぜ母親の死後、長い年月を経てから殺人が始まったのか、きっかけが何なのか、わかりませんでした。殺人に至る程の狂気を、結婚を理由に止められるのか?殺人の対象が母親像とあっていないのは何故か?片山は夢海の凶行を、どのようにして察知したのか?不可解な点が多くありました。夢海は心優しいという設定ですが、エピソードが乏しく、殺人犯であることの意外性に欠けました。高校生で殺されても、兄の幸せを願う雫の方が純真に見えました。

    終盤、夢海が死ぬシーンも、非常にドラマチックで情緒的なBGM、スポットライトの中、恋人と果たせぬ将来を語り、セカチュー並みの盛り上がりでしたが、夢海に共感できなかったので、むしろ殺人犯が幸せに死ぬことへの嫌悪感を感じました。

    大地が夢海と恋に落ちる理由も見た目重視な感があり、雫を殺した相手でも許すほどルックスにこだわる薄っぺらい人間に見えました。大地は切れ者の設定ですが、結局は殺人犯を見抜けず恋に堕ち、逃亡を助けているので、恋愛至上主義のモラルに欠けた話にも思えます。全体的に、展開に無理があると思いました。もっと強い世界観だったら、少女漫画風になったかもしれませんが、中途半端な感じが残りました。最後は銃声があった方が、救われます。

    十字架で構成された舞台装置は良かったです。照明も効果的でした。衣装も、それぞれの役に合っていました。ニコラウスの衣装はプルートと対照的で、良かったです。3人の少年も、それぞれ紐を巻いていたのが印象的でした。

    雫役は兄思いの妹役を好演していました。ただ、殺されるシーンだけ、スカートの下にジャージを着ていたのは、変でした。増田は、セリフが聞きづらい時がありましたが、友人を殺された恨みや執念を良く表現していました。ニコラウスは滑舌に難があるようですが、全てのセリフを力強く発音するので、一本調子に聞こえました。メリハリがあれば良かったと思います。全編を通してラブシーンも殴るシーンも振りだけだったので、信憑性に欠けました。せめて殴る音のBGMを入れれば良かったと思います。

    転換時の動きは良かったです。カーテンを開けると十字架が現れるのも、効果的でした。少年達が獣と戦うシーンを始め、役者の動きや舞台の使い方は見事でした。

  • 満足度★★★

    残念ながら合わなかった
    残念ながら自分にはシナリオが合わなかった。演者多すぎ。それに伴って必要ないバックストーリーを無理やり詰め込んでいる感じ。あと冥府ネタが駄目なんです。何よりの不満はサスペンスでないこと。緊張感が保てていない。

  • 満足度★★★

    あんまり…
    私には合わなかった。
    いろいろと中途半端な印象。
    全体的にキャラが立っていない。
    雫ちゃん可愛かった。

  • 満足度★★★★

    ラブサスペンス、
    コメディ、ホラー、刑事もの、ファンタジー、宗教的場面・・・。 いろんな要素があって楽しい反面、場面ごとに気持ちを切り替えながら観ていたからか、話にのめり込むというより、客観的に役者さんの演技を見てストーリーを追っている感じでした。 役者の皆さんチャーミングでしたよ。

  • 満足度★★★★

    志や良し
     現代の若者たちの寄る辺なさを表現している。(以下ネタバレにて)

    ネタバレBOX

     少し驚かされたのが、本を読まなくなったと言われている若者が、ダンテの「神曲」を読んでいたことである。この作品は、神曲を孕みつつ、その観念を展開しているのである。尤も、未だ未消化を感じさせる点はあり、観念に振り回される点が無かったわけではないが、「高い」概念と格闘しようとする姿勢は評価できる。
     殊に神自身の罪を問うたことには、現在、この国に生きる若者たちの寄る辺なさが如何に深刻であり、悩み抜いているかを如実に示していよう。
     更に、論理の意味する処を深め、論理の切れを磨いて、出演する役者のキャラが、それぞれに立ちあがるような舞台を目指して欲しい。

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