虚無という名の楽園 公演情報 虚無という名の楽園」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    すごく面白かったです。アイドルユニットの内面みたいなものが理解できました。派手なだけではなく、努力したから売れるですね。個人的にはAI役の方の演技が心に残りました。席も満員御礼でした。すばらしかったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い。表層的にはスタイリッシュ、内容は骨太といった印象。ほぼ満席。
    心が折れた時から立ち直り方を忘れてしまったか、無関心を決め込むことで 心穏やかに過ごす、そんな虚無の楽園にいる主人公 一ノ瀬律。その彼がいるアイドルユニット「crest(クレスト)」で問題が起き、少しずつ心の変化が生じ 後悔しないように生きていくことを模索する成長譚。公演は、劇中にアイドルユニットのパフォーマンスとして歌・ダンスを挿入し観(魅)せているのも見所の1つ。

    煩わしいことに関わらず 心を閉ざしていれば気楽。しかし世の中、人との関りを閉じることは難しく いつの間にかユニット内の問題に巻き込まれていく。諦めない人への愛情、後悔・反省だけではなく希望を糧として生きようとしだした人々への応援歌でもある。その描き方が現代的なアプローチで面白い。説明にある「彼に会ってしまってから何かがおかしい」の「カレ」が肝。

    少しネタバレするが、ユニットが所属する事務所の対応、それがリアルな芸能事務所と重なり興味を惹く。理不尽なことには拳を握り大声で叫び弾糾する。しかしSNSなど特定し難い人々へは…情報があふれる社会の中で「何を信じ、または信じないか」「どう生きるか」を選択することは容易でない。情報に翻弄されながら、それでも自分の信じる道を歩もうとする物語。それをキャストの熱演がしっかり支え紡いでいく。
    自分好みの公演。
    (上演時間2時間10分 休憩なし)

    ネタバレBOX

    舞台美術、上手は紗幕の中に花、下手は段差になっており紗幕が掛かっている。天井にミラーボール、中央壁をスクリーン代わりに使い映像を映す。シンプルだが、段差の上り下りによって場所や状況の変化を表し躍動感を生んでいる。

    物語は、アイドルユニット「crest」のメンバーの1人が 交際宣言をしてファンを失望させた そのことを謝罪しろと事務所と他のメンバーが詰め寄っているところから始まる。当人は恋愛禁止されているわけでもない、恋愛は自由だと開き直る。メンバーの中に 以前別グループの活動で失敗し解散の憂き目にあった男がいた、それが一ノ瀬 律。煩わしいことに関わりたくないため無関心を装う。交際宣言したカップルは芸能事務所がアイドルをほとんど無報酬で酷使していることを糾弾した といった別の目的も持っていた。アイドル活動だけでは生活できない、そこで律は花屋でバイトを始める。その店員との会話や花言葉が律の心を慰める。

    人との関わり合いは持たないが 苦悩や相談事はしたい。そんな都合の良いコトが、そこにAI「カレ/カノジョ⇨男/女の音声変換あり」という知的交換ができる存在を知る。そのうちAIに感化されだんだんと…。心が折れた時から立ち直ることを止めてしまった主人公 律、どんな失敗だったか描かれていないが、今は「後悔」を抱えながら生きている。あの時 こうすればよかった と言い訳しない生き方を模索しだした。物語で現代的なのがSNS等 姿の見えない人たちからの誹謗中傷に翻弄されるところ。1つの試みを通して、人間の優しさと脆さが浮き彫りになる。ひとりの人間として、メンバーの一員として「やるべきこと」、そこに生まれる感情をぶつけ合いながら成長していく姿は清々しく力強い。

    紗幕や白い衣裳が浮遊感を漂わせ、同時に若さ溢れる躍動感をも感じさせる。ラストは芸能事務所から独立し自らプロデュースし成功を収める大団円。crestから新しいユニット名にし、そのパフォーマンスを劇中公演として魅せてくれる。「虚無という楽園にも地獄はある」と言ったのはAI。ちなみに一ノ瀬 律は、アロマンティックアセクシャルで性的欲求を抱くことが少ないという設定。それゆえAIとの関わりを中心に置いた描き方になっている。
    次回公演も楽しみにしております。

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