満足度★★★★★
死ぬ死ぬ詐欺、になるのかちくしょう。
ひとつき以上前に観ました。2回観ました。いちばん胸に来たのは、「死ぬ気でがんばってもそう簡単に死ぬことなんかない」ということでした。
1回目に観たときには主人公の「俺、死にますし」ということばに違和感を感じなかったのに、2回目に観たときは、あ、この人は本気ではないかもしれない、死ぬ気なんかないのかもしれない、と見えました。
芸術に携わる人間が(僕も役者と短歌をものしている身ですが)震災に向き合おうとし、それこそ「必死」になったとしても、死なない人は死なないし、考えるのにも疲れてくるし、盤上を街に見立ててそこに水がびしゃびしゃぶちまけられることもあるけど、それも日常になる。
満足度★★★★
ジエン社「キメラガールアンセム/120日間将棋」観ました
昨年の「20年安泰。」で知って以来、約1年半ぶりに観ました。
愛情とか友情とかでなくドライに、点で繋がり交差する人々を、平面状を俯瞰するように描写。その中で、自らの情念を秘めて生きる人も。瞬時に時空を切り取る演出は、同時多発会話のひとつの極北的進化。様々な縁の中を行きつ戻りつする人々の姿が、取ったり取られたりの将棋の駒にも見える。チュンソフトのサウンドノベル「街」を想起(懐かしい…)。
これで、20年安泰。組で本公演を観たのはバナナ学園、マームとジプシー、範宙遊泳、ジエン社。あとはロロか…(京都でやってたのに。。。)
満足度★★★
絡縺増量気味?
本介さん曰く「F/T仕様」とのことで、今までに観た何本かと比べて中心部分に絡み付いたあれこれが増量で縺れた糸を解くのが大変(笑)。
終盤でやっと見えたと思ったらまた謎を残して終わるという。
嫌いではないが、脳ミソが疲れたぜ(爆)。
満足度★★★★
人生の一手
どんなことがあっても普通の日常を送っていくべきだ、穴の開いたコップに水を注ぐような、前途多難な人生かもしれないけど、一日一手ずつでも、例え勝負に負けても進んでいかなければ、、、がんばらないことを旨としたジエン社からのメッセージだったのでは。3.11 を経験したすべての人へ。
今回のジエン社、同時多発会話が以前より会話同士の密接度が上がって、台詞がより重厚になったと感じた。
社中では子供役だった萱怜子さんからは今回バー店長役で大人の色気がただよい、少し変わった阿藤役北川未来さんは虚空な雰囲気をかもし出してよかった。
満足度★★★★★
無題514(12-257)
18:00の回(雨)、楽日。17:20受付(整理番号付前売)、17:30開場。舞台にはすでに二人役者さんがいらして、それぞれ「盤」に向かっていました。2面に客席、入って手前側5列くらいと左に2列。二つの「盤」は縦に位置しているので手前の役者さんは背中しか見えません...ので、横からみることにしました。大きななマス目(5×5)が描かれた舞台、畳より少し広めの対局者が座ったり寝たりする場所。中央にもうひとつ高くなった舞台。周辺にはたくさんの「白」と「青」の駒...分厚いものは「家」にもみえます。下手(奥)に置いてあるラジカセから音楽が流れています。男がひとり現れ腕組みをしながら主人公の盤を覗き込む。17:40清水さんがでてきて、その男の喫煙を注意する。開演までに数回出てくるが気が付くとそれは開演前の諸注意だった(飲食喫煙、トイレ、撮影等)。下手(奥)の黒い壁、時々右上に文字が映る(23日目3六歩...)。英語もときどき。18:07(清水さん)「次の方どうぞ」が開演だと思う~19:29終演。2-3箇所同時に会話が行われたり、1対数人で話が展開したり、ここはどこなのかとか(病院なのか、夢なのか、その後なのか)、いろいろ考える。自分の手、盤の向こうの手、その次、そのまた次...と生きていくということはどの道を行くのか/行かないのかという決断の連続のように感じる。終演後、外で傘を差しながら清水さんに次のご予定などお聞きする。
満足度★★★
王将
難しいなぁ。さっぱり分からんけど、
終わってみると「吹けば飛ぶような将棋の駒に~」的な世界と、
そう無関係でもないのかなと思ったり思わなかったり。
それとバチコーンと決まってる場面がいくつもあったね。
満足度★★★★★
完成形が見えてきたような・・
題名が舞台の内容をよく表している気がした(ジエン社にしては珍しく
演技は完成に近づいているみたいだ。
まだ未完成という訳ではなく、
劇団員を固定して何回か繰り返せば、
現在の地点のように、
自在にリズムを操れる域に近づくかもしれないという意味で。
ただ、こちらの方がずっとポップカルチャー寄りだと思う(キメラガールという題名があらわすように
将棋のルールを知らないなら、確認しておいた方が良いと思う。
すいません
風邪っぽい体調のせいかしょっぱなから乗り損ねて、90分間集中力も持たず、完全に置いてかれちゃいました。
役者へのキャラクターの乗せ方とか空間のスライスとか、普段だったら結構楽しめただろうに、もったいないことをしたなあ・・・。
作品の世界に入っていけなかった分、扱っている震災云々についてのモノの見方に、作者と客席の自分との決定的なズレを感じちゃったってのはあるなあ・・・。
前作『アドバタイズドタイラント』ではあんまし気にならなかったのに。