ウルトラマリンたち 公演情報 ウルトラマリンたち」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/08/11 (月) 13:00

    タワーマンションじゃないけど豊洲に住んでいます。
    少女漫画の目の大きな人達は苦手、排気口のボリボリ先生が描かれる人達は何故かそれに該当しない。
    海なんだな、ウルトラマリンたち。
    水元琴美さん、ベテランのお二人、良いなぁ。
    おかしくてやがて悲しき排気口。
    泣きましたよ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    (笑えた度)5(今感)3(完成度)5

    4幕4年間の暑くてやるせない夏の記憶。
    好転することなく坂を下る一方のざらついた日常をクールに描く。

    高度にピュアなナンセンスでオブラートされたかなりビター少しスイートでミニマムなファンタジー。

    ネタバレBOX

    主人公お椀は母と二人暮らしで、引きこもり。
    ぬいぐるみ2人を交え、楽しく暮らす。
    パートの母の具合が悪くなり、渋々コンビニバイトを決意するまでの4年間。

    芥川賞作家、今村夏子の「あみ子」ほど変わった子ではないが、なんとなく読後感が近い。

    お椀の人生はきっとどこかにあるのかもしれない、ということ、
    お椀自身はまったく悲しみや不幸とは無縁に生きていること

    星を探すラストシーン、夕暮れのアンバーの叙情に導かれ、一筋の希望を感じる。





    と、まあ、いつもながら、ここまで書いておいてあれですけど、、、、、、




    もはやストーリーはどうでもいいレベルで特筆すべきは、やはりナンセンスの強度。
    ところどころ会話の流れで拾われてはいるものの、
    ほとんどが単独で繰り出されて強烈なパンチを生む衝撃の強さ。
    それをこれほどまでに沢山仕込んでくるとは。

    この、笑いの完成度が文句なしの星5です。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    開演前のエンドレスで掛かる客入れSE曲が良かった。美しく静かに滅んでいく感じ。どうせ滅ぶんなら穏やかにいこう。
    目茶苦茶に暑い夏、求めるものはクーラーの冷風だけ。
    主演の椀(わん)ちゃん役・中村ボリさんは発声が藤子キャラ。ボリボリ先生名義でイラストも。このやたら見かけるイラストはこの方発だったか。

    都営団地に暮らす母子。パートと年金でやり繰りする母親(わかまどかさん)と27になっても働けない娘(中村ボリさん)。娘には長年の大切なぬいぐるみの友達(佐藤暉〈あきら〉氏&安藤るいさん)がいて、ROCKを語る謎のおっさん(坂本ヤマト氏)とも最近知り合った。
    うっすら焚かれたスモークのようにぼんやりとした四年間が綴られる。ふと訪れる中村ボリさんと水元琴美さん二人による必見の名シーン。誰の心にも届く狙いすました美しい痛み。ここだけで観に行く価値は十分ある。

    The ピーズ 「このままでいよう」

    夢でも見ているような 煙突の中にいるような
    まるで気持ちがいいから このままでいよう
    嫌われてくのは辛い 忘れられてくのは辛い
    でも僕は何もできない このままでいよう

    作演出の菊地穂波氏のことを実はずっと女性だと思っていた。
    忘れてたいろんな記憶が痛み出す。大人になる、社会人になるということはアリバイ(肩書)を手にすることなんだ。アリバイ(言い訳)さえあれば普通の人間の振りが出来る。中身は全く何も変わっちゃいなくても。ただそれだけのことなんだ。
    今回一回くらい観とくか的な軽い気持ちで観たが次作も普通に気になっている。どんな心象風景の中に誘い込まれてゆくのか?
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    前半1/3は「ああ、この系か。常連客相手の長尺コントか。」と高を括っていたが、母親のパートの同僚でヨガを教えに来た女子大生・水元琴美さんの来訪から不穏な空気が充満し出す。この人はヤバイ。足が妙に小さい。チェックのワンピースから斜め掛けバッグから不穏。更に訪れるのはひきこもり相談支援員の松井瑞季氏。NON STYLE石田明とナイツ土屋伸之を足したようなマルチ商法顔。クスリをキメて一人ニヤニヤ、まるでこの世はBAD TRIPじゃないか。

    筋肉少女帯 「悲しきダメ人間」

    駄目な僕と駄目な君が御主人様と犬になって
    お散歩に行くにしても行くあてはないのだから
    海にロケットを見に行く人の混雑にまぎれはぐれちゃうよ
    それきり逢えない

    個人的好みとしてはイルカ(安藤るいさん)、シロクマ(佐藤暉氏)、大将(坂本ヤマト氏)の笑いの感じが好きじゃない。大将のキャラはガチガチの参政党支持者とかセカイ系陰謀論者とかリアルな病みが欲しいところ。(とは言え会場ではどっかんどっかん受けていた)。

    就職活動に追われるレミコちゃん(水元琴美さん)、久し振りに椀ちゃん(中村ボリさん)の家に顔を出す。小遣い稼ぎに母(わかまどかさん)にヨガを教える名目。椀ちゃんはレミコちゃんと花火大会に行きたいのだがなかなかそれを伝えられずにいる。古いiPodにイヤホンを繋げて片耳ずつ二人で聴くことに。流れるのはビートルズの「 I Want to Hold Your Hand」(邦題「抱きしめたい」)。ふと何かを思うレミコちゃんは「私もうここには二度と来れないけれど、椀ちゃんは今日の事を絶対に忘れないでね」と言う。「私はきっとすぐに忘れてしまうのだろうけれど、椀ちゃんは絶対にずっと覚えていてね」と。

    BJCの「fifteen」を初めて聴いたあの日の事を想い出す。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    楽しかった!排気口お得意のケラケラくだらなさの妙に笑って吹いてやがて...排気口の裏切らない面白さの造りはそのままに過去自分が観てきた排気口作品の中で最も真っ直ぐな話だなと感じた...物語の様相、現在地とはまた別にとても爽やかな余韻。オススメ!

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