公演情報
「【8/17追加公演決定!!】おどるシェイクスピア 『RARE〜リア王〜』」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
前半はコンドルズあるあるの世界観、からだであそんだり言葉遊び、人気アニメ主題歌の替歌風有りで、チケットの価格設定からも夏休み親子で楽しめるファミリーミュージカルとしての側面も有るのだろう。あちらこちらからかわいい笑い声も聴こえて来ました。
シェイクスピア四大悲劇の中でもラストが悲惨な印象な「リア王」の物語も、「レア王」の方ではハッピーエンドだったとか?いろいろ言われていたり「道化」の存在は「リア王」だけだとか、そういうことを知ってる人知らない人でスズキさんのお茶目で巧みな言葉遊びにニヤリと出来るか出来ないか別れちゃうのかな?貴方が知ってるリア王だけがリア王じゃないですよ、的な。凄く子供向けな部分と研鑽を極めた知的な大人な部分、深浅両方が美味しく楽しめるワゴンビュッフェのような贅沢な時間になりました。特に中村容さん、小林ららさんと四国在住現役大学生ダンサー関口晴さんのコンテンポラリーは圧巻でした。若い才能を見逃さないスズキさんの人間力も素晴らしい。もちろん彼のダンスもコミカルな演技も最高で、如何様にも楽しめる作品でした。あと音楽すべて清水ゆりさんなんですね。普通に今クラブイベントでかかってもみんな踊り出しちゃうくらいにカッコ良かったです。劇伴の枠を飛び越えてませんか?アコーディオン弾き語りとのギャップで瀕死になりました。
実演鑑賞
満足度★
ずいぶん昔、同じタイトルで「踊るシェイクスピア」とシリーズ(確か、中屋敷法仁だったか)を見たことがあったが、まもなく終わってしまった。口で言ったり、宣伝に使ったりするには分りやすいが、実行してみると上手くいかない。今度もきっと・・・、と思ったが、久し振りに伊藤キムが演劇と絡むし、中堅の俳優も出ているので首尾いかに、と新馬場へでかけた。
演劇や、ダンス、音楽の交流を甘く見てはいけない。惨敗の舞台である。まず基本のテキストが未熟である。「リア王」をどうやらレストランの相続とからめているらしいのだが、役が多すぎて、どのように原作と絡んでいるか分らない。このあたりのテキトー感が濃い。かつて夏夢をレストランの厨房一同の森へのピクニックに組み直した作品を見たことがあるが(よくできていたが、やはり違和感は残った)、リア王ならでは、の組むシチュエーションも考えられていない。
音楽仕立てにするなら、もっと上質の音楽でないと。流行歌と児童向け音楽を混ぜたような音楽では気が滅入る。舞台の目先はどんどん変わるのだが、名の知れた演技者が出ているところはそれなりに本人の工夫でなんとか持つが、群舞のところになると落差が激しい。目当てで行ったキムもさすがに独演では歌も踊りも際立つが、年は取った。全編から見れば2分程度の出である。
音楽はムリに作曲にしないで、選曲にすれば、かなり救えただろ。俳優たちも面倒になると、机を前に横に並べて横一列の割り台詞、というのは安易にすぎるだろう。劇団名は茶色のプリンと言うらしいが、横文字なので、チャランポランかと誤読してしまった。
久し振りに6行会ホール。見やすい良いホールだがこういう演劇には辛くなった。この世界も技術進歩は著しい、Ⅰ時間45分という予告だったが2時間かかった。