残響に沈んでゆく 公演情報 残響に沈んでゆく」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    小田原と横浜で公演を続ける螺旋階段の新作。老舗のうどん屋を舞台に舞い戻った長女を巡る130分。7月21日まで、神奈川県立青少年センタースタジオHIKARI。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

     尺は2時間強。休憩なし。華4つ☆

    ネタバレBOX

     板上は12畳の和室居間。下手側壁側には座布団等が置かれ正面奥は廊下。居間の上手手奥には醤油などの入った段ボール箱や水屋等が置かれている。板奥廊下の上手に手洗い、下手がこの地で70年の歴史を持ち手打ち麺に拘る鈍亀製麺の厨房と店という設定だが客席からは見えない。居間客席側にはかなり大きな木製テーブルが置かれ、畳敷の手前には縁側、沓脱石も見える。縁側の両サイドには植栽。沓脱石と上手植栽の中ほどに小降りの岩が置かれて風情を醸し出している。  
     物語はこの店の店主・蛍田 小鉄、今作のキーパースンで長女の彩、次女で店を継ぎ婿・名嘉村 誠司と回す澪。長男で詩人を目指すが才能は無い引き籠りと思しい湧。鈍亀製麺事務の西矢間 美月、パートの富士井 とも子、羽子田 かよ、誠司の同級生で競艇狂いの丹下 登、製粉会社の営業マンでセフレの多い・椙本 陽介、地方TV局やラジオでキャスターを務める澤邑 澄音。
     終盤迄は、上記の諸人物が暮らす日常を世話物的に描く。物語が徐々に急展開に向かうのは事情があって東京に居た長女・彩が何の連絡も無しに実家に戻って来て以降である。それ迄は登のギャンブル狂いの在り様と借金地獄の実態や、湧の澄音に対する片思い、陽介の人妻美月へのこれも片思い等々、何処にでも転がっている日常的な恋バナや正社員とパート従業員の賃金・待遇格差などありふれた対話のオンパレードと愚痴。
     この状況に楔を打ち込むのが長女・彩の帰宅であった。彩は26年前、小学校2年の時に実の母を殺していた。これが原因で小学校を転校し妹澪は苛めに会い、弟湧は引き籠り勝ちな性格になったと考えられる。彩が何故実母を殺したのか? その原因追求は当然作品中で為されるが。結論は五里霧中であり、観客が想像する他は無いが、終盤の何とも言えない寂謬は心に沁みる。この作品で殊に目を引いたのが彩を演じた村井 彩子さん。歌も上手いし、演技も単に上手いだけでなく独特のアトモスフィアを伴った良い演技であった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/07/20 (日) 18:00

    130分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    なかなか内容の濃い2時間でした。とにかく脚本が面白い。いたることろに笑いをくすぐるシーンがちりばめられていて、終始楽しめました。
    出演者もそれぞれ役にぴったりでした。加えて舞台もきっちり作りこまれていて、引き込まれました。
    一体、母親との間に何があったのか・・・は最後まで明確にはされませんでしたが、それが物語に深みを与えていたのではと思います。初めて拝見した団体さんでしたが、予想の一歩上をいく経験でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/07/19 (土) 13:00

    価格3,000円

    7月19日〈土〉13時公演を鑑賞。
    小田原の老舗うどん店。
    家族経営のお店に、ある日突然、東京で暮らす長女が戻ってくる。
    これをきっかけに、家族が抱えるさまざまな過去が明らかに…。

    舞台セットが精巧でイイですね。
    古き良き時代を思い出す茶の間。それに続く縁側。

    長女は何故母親を○○したのか?
    僕にとってはこれが最大の謎でした。
    そのヒントが劇中にあったかもしれません。
    が、僕は読み取れませんでした。

    中原中也の詩に、骨をテーマにした詩があるのですね。
    知りませんでした。

    いま閃いたのですが、中也の詩にヒントがあるのかも知れません。

    日常を描きながら、深いテーマの作品です。
    いいお芝居を観させてもらいました。

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