平田俊子作品連続上演『夜の左側』『ガム兄さん』 公演情報 平田俊子作品連続上演『夜の左側』『ガム兄さん』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かったです。この手の(?)お芝居を観るコツ(?)が分かった気がする最近なので目の前で展開されるシーンを楽しみました。
    それにしても・・・

    追記:開演前、開場の時間に甲斐バンドを聞いたのは初めてかも。誰の選曲なのか聞こうと思っていたのに忘れました。

    ネタバレBOX

    妻が家を出て49日目にその兄を訪ねる男。築15年のアパートに1人で住む、失業中でガムに執着する義兄との対話は奇妙ではあるものの、まあ、なくはないか・・・と思って見ていたら冬の北アルプスで遭難することになり(この辺りはまだ2人の遭難ごっこ)身を寄せ合っているところに、突然三度笠を被った男が風に吹かれて雪を撒き散らしながら登場して、いろんな味(酒場にありそうなメニュー各種)のガムを売り歩くおばさんがやって来て・・・とハチャメチャな展開になってゆくのでした。
    あそこで突然腕立て伏せを始めたのは自分がやったことを隠すため?アパートの1階だから可能な犯罪?とか想像は膨らむのでしたが、最初からそういう観点で見ていなかったので、いろいろ見落としているのだろうと思うともう一回見たいものです。
    目の前のシーン、刹那を楽しむと言う見方ができていたら、あの舞台ももっと面白かったのかもしれないと思う今日この頃です。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    まずは「夜の左側」、平田俊子という作家を再発見の時間であった。台詞が面白い。秀逸。
    「ガム兄さん」がかつて書かれた脚本で、今作は当時のアパート住いの男が今もそこにいた、という設定と読めるようだ。が特にその事に言及するわけではなく踏まえる必要もない。人生とはかくの如し、の一言で足りる。が、劇中に執拗に言及される「あいつ」が、過去作に実際に登場するというなら興味がある。ゴドーのように観客が目にする事のない存在としてあっても良いのだが、一点、あいつは男なのか女なのか、混乱しそうではあった。仮想のあいつはその時々で違うのか、自分の生涯に決定的な影響を与えた存在が、一人ではないとの含意か、人生の末期にあって混濁した記憶の中の「誰か」を通して自分の人生を捉え返すという事なのか、またはそのどれもか。。
    何より塩野谷氏の存在感である。流山児氏は「必ず噛む」が予測内だし立ち方と発声の構えが決まってるので予測内、にしてはどうにか芝居に貢献できていた。龍昇氏も常に変わらないが笑わせる。伊藤女史も役目が判っておる。玄人ばかり揃い踏みの初々しい芝居。

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