季節のない街 公演情報 季節のない街」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    観た
    独特の世界観。
    下町で必死にそして逞しく生きている人々の日常。
    雑然とした雰囲気が良く出ていて良かった。
    人形の使い方が面白い。

  • 満足度★★★

    シュールで味わいのある下町群像劇
    黒沢明の映画『どですかでん』の原作でもある山本周五郎の小説を舞台化した作品で、よくある下町人情喜劇からベタに泣ける部分をなくして笑いもシュールにしたような、不思議な雰囲気の群像劇でした。

    一日電車ごっこをする知恵遅れの男、2人の建築工事の職人とそれぞれの妻、新しく引っ越してきた夫婦、口では国の将来を憂いつつ何もしない男といった、どこか変な所のある人々が生活する様子が物語的に盛り上がることもなく、あたかも同じ日がループして繰り返されるように淡々と描かれ、物悲しさと逞しい生命力が感じられました。
    所々で起こる、突拍子もない台詞のやりとりや行動が笑えました。

    6つのバラック小屋と、うなぎ屋のインテリアのセット、共同の水道を動かして場面を変えていく、ダイナミックな美術が面白かったです。終盤、地震が来たかのように小屋がガタガタ震え出すシーンが印象的でした。

    個性的な役者が多く出演していて、ドラマ性がないにも関わらず楽しかったです。特に放浪する老いた男(飯田孝男さん)と幼い息子(池袋遥輝くん)のコンビのやりとりにしみじみとした味わいがあって魅力的でした。

    不破大輔さんによる音楽(演奏は渋さ知らズ)は哀愁とエネルギーに充ちていて、作品の世界観に合っていました。

  • 不思議な雰囲気
    不思議な雰囲気の舞台でした。
    後味は悪くない。

  • 満足度★★★★

    変わらないこと、変わること、
    毎日の猥雑な暮らしが生き生きと描かれていました。

    ネタバレBOX

    六つのトタン張りの家とちょっとした井戸端のある、実は水道ですが、一角に暮らす住人と一組の浮浪者の話。

    工事現場で働く男たちは朝起きて仕事に出て酔っ払って帰る…、ちょっと変わった子は電車ごっこに明け暮れて、その母親は太鼓叩いて自分や息子のことについて大声でご利益を願う…、最近引っ越してきた男は決まった時間に役所に出勤する…、似非右翼は金をせしめて酒を飲む…、浮浪者は自宅建築を夢見ている…、浮浪者のペアの男の子は残飯集めが得意…、いかさまサイコロ師もいる…、毎日毎日の生活が猥雑に描かれていました。

    変化のないこともあれば、男たちが酔っ払った勢いで相手の奥さんと間違いを起こすこともありますし、右翼の男のところに弟子入りした男が女と出ていったり、浮浪者の男の子が〆鯖に中って死んでしまったりと、色々変化もあります。

    粗末な家ですが、それぞれの色合いが微妙に異なっていて綺麗でした。

    家の中の生活を見せるために独立したそれぞれの家を移動させたり向きを変えたりする手法はとても興味深かったですが、必死で動かす大勢の裏方さんたちを見ると大変なことだろうと思いました。太鼓を叩く母親などは家の中に座ったままで、裏方さんによって家の内部が客席方向を向いたときだけ演技をするという何とも不思議な光景に演出面の面白さを感じました。

    ただ、どん底のような事件が起こるわけでもなく、淡々とに特徴があるのでしょうが、何か盛り上がりがほしい気がしました。
  • 満足度★★★

    初日観劇
    小部屋が話の展開により、その都度目まぐるしく位置移動していく。
    社会の底辺に生きている人々にも見えるが、生きる環境に適応している人々が自由に魅力的に暮らしている。
    何があっても流されず、規則正しく運行していく六ちゃんのたくましい生命力が実に人間臭かった。
    舞台の広さに比べ、話の内容に隙間があるように見えたが、小劇場で見たらもっと違って見えたかも。
    役者さん全員好演。
    初日の為か、進行にやや滞りを感じた。約2時間。

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