公演情報
「逆光が聞こえる」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★★
加害とその先を描く作品が多い中、加害の前とその根深さが掘り起こされていた。
過去はぼんやり眩しくて、時に逆光の写真の様に見える。そうして見えにくくなってるもの、あるいは見えにくくしたものに目だけでなく耳をもすませるような。文字通りそんな作品だった。
以下ネタバレBOXへ
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/27 (日) 17:00
嫌〜〜〜〜〜〜〜と叫びそうなことが何回もあった。被害も加害も身に覚えのあることしかない。嫌〜〜〜〜〜〜!!!共感性羞恥というより共感性嫌悪???
実演鑑賞
満足度★★★★
トップスで3,800円はかなり破格だし、充実の演者陣。重いテーマを見やすい範疇で届けてるのも見事だと思う。
加害と被害を善悪で一面には描いておらず、重層的に受け取る側の一考になる、確かな重さがあるとゆうか。
個人個人への問題提起として受け取りやすかったです。
きっと団体の特徴なんでしょうが、一人の役者がアンサンブル的に色んな役を兼ねる、とても面白いんですが今作に関しては、やや気が散る印象を受けました。
実演鑑賞
劇団としては10回目となる本公演だそう。20代のおわり、いままでのところで作家が「目をそらしてきたこと」を描くのだという115分。4月27日までTHEATER/TOPS。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/05/post-05fafa.html
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/04/25 (金) 14:00
人気の若手作/演出家の芝居に高校時代のサッカー部仲間の一人が観に来たことから旧交を温める彼らだったが……な物語。
モブ役をその場に登場しない役の演者が演じ一部の演者は複数の役を演ずる手法などは従来通りだが今回はパワーハラスメントやセクシャルハラスメント、学校でのいじめなどシリアスな題材を扱うのが新機軸。
そしてそれを演劇界を中心に描いているので観劇好きな身として身近に感じて引き込まれるし、旧知の友人が起こしたトラブルがかつて自分が彼に対してしていたことの再現というのはいじめに関する根本問題を呈示しているようで巧いなぁ、とも。
今後も楽しみ♪
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/25 (金) 19:15
見ないようにしていた心の穴を埋めるような、じわじわと過去を想いそして未来を想うものでした。
その中でもホッとしたり、笑っちゃったり、演劇っていいなぁとも再見しました!
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/27 (日) 17:00
お気に入り劇団の新作。少しテイストが変わって、さまざまな形でのハラスメントを扱う。面白い。(3分押し、2分ほどの前説込み)121分。
若手劇作家・演出家の不破は、高校時代の同級生・仙田と出会うが、仙田をいじめていたことを思いだし…、から始まる物語。さまざまなハラスメントが出てきて、良い意味なのだけれど、「後味」が悪い。劇団員・宮野が前説を語りつつ芝居に入る展開はいつもの通りだが、前半はテンポよく展開される物語は徐々にリアルになり、痛々しいシーンもあったりして、終わり方も納得できるというエンディングではないということで、「後味が悪い」。あえてその後味の悪さを追求したあたりが、ちょっとテイストが違うということ。とても楽しませてもらった気がする。
本劇団は『意味なしサチコ、三度目の朝』を観て以来、7作連続で星5つを付けているのだが、星5つは1/10の私としては稀な劇団。本作品は同作品とちょっとテイストが似てる気がする。次回作が『意味なし…』の再演と言うのは非常に興味深い。
手慣れた役者陣が多い中で、百瀬葉という逸材を発見。このあたりが、「女優系」の醍醐味だな。
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。かるがも団地 公演、初観劇。前から気になっていたが、機会がなく第10回本公演にしてやっと観た。内容は、今の社会に蔓延る問題を大胆かつ繊細に切り取った力作。現実でも話題になった、演劇界という身近な世界を取り込んでいる。しかし、その世界だけではなく色々な組織や場面で問題視され、マスコミに取り上げられる。いや、そのマスコミでさえ非難されている。
問題は、過去のことと追いやることが出来ず、今になって顕在化する。一昔前であれば 親和性の一環と言われ うやむやになったことが…。説明にある通り「若くして成功を収めつつある脚本家・演出家の不破(ふわ)は、ある日、旧友の仙田(せんだ)と再会する。そして仙田の更生に寄り添いながら、不破は在りし日の記憶に手を伸ばしていく」と。何となく等身大で虚実綯交ぜの物語のようだ。
キャストは、主人公 不破 以外は1人複数役を担い、時代(時間)と環境(状況)を巧みに立ち上げ、過去と現在を行ったり来たりする。一昔前は黙認されて、いや黙殺や隠蔽されていたことが公に。最近になって ようやくクローズアップされてきた社会の問題、それを身近な出来事として描いた好公演。
(上演時間1時間55分 休憩なし)
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/04/25 (金) 14:00
今回、『三ノ輪の三姉妹』に続いて 2回目のかるがも団地。前回の感想が「わちゃわちゃしながら、緩い境界線で転換を適宜スピーディーに挟みながら、ツボは緩く、でもしっかり押さえた会話劇」として「初めて”かるがも団地”を拝見した。『三ノ輪の三姉妹』が、好みの作品だったので、来年5月にもう一度かるがも団地を拝見することとしよう。予定表に書き込んだ」としての今回だったのだけど、今回は一転してハイテンポ!スピードに少し付いていけない気味。我々の世代(昭和真ん中生まれ)ではいじめがほとんど無くて、別にそれを良いとはしないのだけど、生きて来た過去、生きて行く"今"、それぞれの性(さが)、力関係、ヒリヒリと映し出していた。まったく違うテイスト。これは観続けるべき劇団だなと。見定めることなんて出来ないだろうとの予感がしている。劇作家の板場充樹さん、仙田の北原州真さんのお二人の力感の無い抑えた姿、あの100㏈の人でドンキー店長の武田紗保さんのパワー、万引きをした百瀬葉さん、謎の貫禄(抑揚)の宮野風紗音さん、皆さんの演技が印象に強く残りました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
かるがも初観劇。19:15開演だった事で観劇が叶った(平日都内の観劇は19時ギリギリだがこの曜日は5分ロスがおりほぼ諦めている)。
さてかるがも団地初の印象は想像していたよりも陰影が濃く、ドラマの密度も濃く魅入らせる舞台であった。
劇団名を認識した数年前から、堅調に公演を打ち、レビュー等からあるぼんやりしたイメージを持っていたが、勝手な推測をしてしまうのだが、従前の舞台より濃さが増しているのでは...。(きめ細かさは変わらず、より深くなったか、深さはあったが凝縮度が増したか。..要は私好みに寄っていた事は間違いなさそうである。)
過去が自分にじわじわと襲いかかる。いや、挨拶に来る。人は罰せられる前に、己の行動や態度の真意に気付かされ、自ずと頭を垂れる。性善説?いやそう生易しい話でない、と言外に言うこの芝居がもたらすカタルシスとは・・。客席を見渡せば若年層すこぶる高い率で驚く。終演後は笑い顔なく押し並べて神妙な表情であった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
とてもよかった。かるがも団地の新機軸にして最高傑作。誰しもが己の加害性について考えざるを得ず、いたたまれない気持にもなるが、今、この時代に観られて本当によかった。
様々な役柄をこなす役者陣も素晴らしく、8人しかいないとは思えないほど。メインの板場さん、北原さんがよかったのはもちろん、仙田姉他を演じた武田紗保さんが印象に残った(声の大きな俳優好き)。