無題391(12-134)
13:00の回(晴、大変暑い)。初めての場所なので、周りを歩いてみました。スカイツリーが見えます。古いビルの5階へ狭い階段を上り少し待ちます。12:30受付、開場。部屋をぐるっと見渡し、統一感のなさ、普段使わないようなものばかり置いてある…。不揃いな椅子。白い部屋、床に白線が描かれ、1-3の番号。全て持ち込んだのでしょうか。小さな椅子が向かいあうかたちで2脚、丸椅子がひとつ。ボロいエアコン3機、天井扇、振子時計。白く塗られた木製(手造り?)の時計、衣装は黒/白。観劇中、全くわからず、移動時間を使ってネット検索。「不条理」劇というのか…これはあわない、どんな演出でも無理だろうと観念する。できの悪い生徒を殺す教授…でおしまいじゃないと思うのですが、申し訳ないですと悩みつつ東京駅まで木陰を歩く、丸善が見えたので寄ってみる。
満足度★★★★
理科室
「授業」は、演出の実験場だ。それが、分かっているから、演出家は様々な実験を試みる。今回、客は5Fまで徒歩で上がる。エレベーターの無いビルなのだ。入ると、そこは普通の部屋を舞台に改造してある。置いてある道具類は、理科室的な雰囲気である。無論、教授は、文系、理系の博士号を総て取得しているので、それに相応しい雰囲気である。今回の演出の特徴は、教授、生徒共に、影の役者が居て、科白をダブらせたり、演技を視覚的にも重層化させた所だろう。これはこれで、なかなか面白いアイデアであったが、教授役、生徒役がそれぞれ2人ずつ居ることによって、教授はジキル&ハイドに生徒は恐怖する生の状態と社会的慣習に縛られ従属させられるような二元論的人物に受け取られかねない危険性をも孕んでいるように思われた。
だが、結論からいえば、この戯曲に正解はあるまい。様々な解釈をこのような形にして演じたことに意味がある。楽しめる舞台であった。
満足度★★★★
EgofiLterの授業
EgofiLterの授業を観てきました。連続性の表現や声を重ねる演出がいいですね。
大迫健二さんの間の良さ、仲路末平さんのキャラの味に加え、下尾里美さんの髪の毛が自然に逆立っていく演技、見ものです。暗転と砂嵐の効果音はまるでTVをみているようでした。このために選ばれた劇場の雰囲気も素敵でした。狭いため、楽屋裏の音が聞こえたのはちょっぴり残念でした。