満足度★★★
走馬灯が突き抜けない。
[get] an apple on westside
イベント『ベッド』での初演時も感じた、童話のようなころっとまとまった書き言葉の難しさを、乗り越えれてない印象。初演時は身体のぶれや、ゆがめた表情、声の音量の幅など、エネルギーで引っぱってた部分を、洗練された身体表現に置き換えた分、そこが目立ってしまった感じ。最後の走馬灯が、演劇的なものだという感覚より先に、物語的にまとめた「走馬灯」そのものとして見えてしまうあたりがもったいない。
R時のはなし
終盤、先生と二人のシーン。それまで使っていた人形から人間に移行するとき「人間」というもののその大きさに素直に感動。要素が増えた分、りゅーじがついた嘘という「15 minutes made」バージョンで芯になっていた部分が薄くなったのは、残念。
満足度★★★★
好み◎
かつて学生の臭いが抜けない頃に持っていたような気がする自由さとそれに纏わる不自由さを思い出させてくれた演出。体験してみたら自分好みだったので、やっとこさ初見が叶い嬉しかった。1本目のわんこの話は体現する読み聞かせのようでもあり。自分としては2本目の話が具象・抽象・心象が綯い交ぜになっていて好き。自分のセンスとか不確かなモノに自信を持ってこれからもやっちゃってください(^-^a
満足度★★★★
小指値が小指値の道を行く。私もあとをついていく。
小指値が小指値の道を行く。私もあとをついていってみる。
小指値が作り出すのは、スタニスラフスキーとかの演劇とか、ふつーに芝居と呼ばれるのとは全く違うスタイルの舞台。
『[get] an apple on westside』 ⇒ わんこ(犬)の話。かなりショートなのだけどこれで完結してる。再演らしいけど、こんな Warming な、ほわもかな作品もレパートリーにはあったのですね。ところどころユーモアもあって。好き。
『R時のはなし』 ⇒ 「あるときのはなし」かと思ってましたが予想は外れました^^; ストーリーも表現も、前作の『mrs,mr.japanease』よりトリッキーさがとれて飲み込みやすい。
満足度★★★★
身体表現の最先端へ
ファンタジックなストーリーを2作品。演劇というより「ダンス」としての魅力全開。もちろん、台詞ありありで一般的なダンスではないが。情景、状況は言うに及ばず、気持ちや情緒、記憶・追憶まで「身体らしきもの」で浮かび上がらせてくる強力な表現。あまりに飛ばしすぎて、一気に表現の最先端に飛び出たもんだから、「身体表現に身体は必須か」という根源問題にまで超ショートカットで到達。この壁を勢いで打ち破って、この先をぜひ観たいところ。応援せずにはいられない。