満足度★★★
洗練
幕開は駅の雑踏を思わせる、ウォーキングを、時にストップモーションで、またスローモーションで展開。これから乗車する夜行列車”ポーラーナイト”への道行きとして洗練された導入部だ。
作家が女性ということもあり、視座が女性的で細やかだ。案外、女性の本音も語られていそうな気がする。但し、その男性批評に目新しい所は無い。印象批評の域を出ず、既に言われていることばかりなのは矢張り陳腐の域を出まい。本当に勝負を掛けるなら自分自身の頭で更に深く広く独自の視点を持つべきであろう。
そうはいっても、日常の些事に関しては、女性的な見方が目立ち、男の自分から見ると、細やかで繊細な印象を持った。更に、役者陣それぞれが新たなことに取り組んでいて、ダンス、音楽、歌、などのレベルは高い。