千に砕け散る空の星 公演情報 千に砕け散る空の星」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.6
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  • 2回観たけど掴みきれないことがいくつか
    演技や演出、音響や照明効果等の良し悪しは、私にはわからない。

    でも、鑑賞前に相関図を観ておくとわかりやすいと思いました。
    皆名前で呼び合ってたから。

    2回観たけど、「あれは何だろう?」とか「今この人達は何してるのかな?」など、わからないことがいくつかありました。ひとつはポストトークで観客から質問があり、監督が答えていたのでわかりましたが・・・

    イギリスの観光地や名所の知識が出てきて、早口だったので私は聞きとれず、その場所のイメージやその台詞を言っている登場人物が何を望んでいるのかわからなかったのですが、世界が終焉を迎えるまでにやりたいことや心地良く満喫できることをやりたいんだろうなと思いました。
    早口なのは、そういう演出だったそうです。
    もし私がイギリスの場所や風景をよく知っていれば、もう少し感じられる何かがあったのかもしれない。

    難しく理解できないところがあったので、原作を読みたと思ったし、イギリスの演出家&役者が演じるとどうなるのか、観てみたいと思いました。

    この作品を観劇したことで、イギリス留学経験のある友達とイギリスの国民性や食文化等について話すキッカケができたことは良かったと思います。

  • 満足度★★

    これは失敗作
    3人が共作した戯曲はまとまりがなく、俳優陣の芝居もバラバラ。中嶋しゅうや倉野章子、中村彰男など質の高い演技を見せる役者もいたものの、それらが舞台全体のクオリティ向上に繋がっていきせんでした。
    なぜこのホンを日本で上演したいのか、その想いが舞台を観ても伝わってこなかったのが残念です。

  • 満足度★★★

    観た
    設定と見た目が違ったり、年齢が良く分からなかったりで自分には面白さが分からず、感情移入できなかった。
    髪を洗うシーンが印象的。

  • 満足度★★★

    観ました
    昼の部観劇。

  • 満足度★★★

    奇妙な質感の5代に渡る家族劇
    イギリスの3人の劇作家が共同執筆した作品で、分かり易いドラマがあるわけでもなく、かといって難解で抽象的というわけでもない独特の雰囲気があり、キャッチ―な要素がなく地味なのに退屈さを感じませんでした。

    地球が破滅するまで残り3週間と判明した状況において、癌で余命わずかな長男の元に集まる家族を描いていて、お互いストレートに感情を表に出すことがないアンビバレンツな感じが印象的でした。
    全裸、セックス、同性愛、残虐性(非リアルに表現されていて血生臭さはありませんでした)等、ヨーロッパの演劇界では、このような要素を入れないと評価されないのかと感じさせる要素が多く、少々辟易したところもありますが、描かれる内容としては古典的だったと思います。
    シリアスなシーンの中に急に話が逸れて行く、瓢々としたユーモアのセンスが楽しかったです。

    台詞のテンポが早過ぎるように感じられ、10分の休憩込みで3時間近くあるやや長めの作品でしたが、寧ろ間があっても良いように思いました。演技のスタイルに統一感がなくて前半は気になりましたが、次第に違和感がなくなって行きました。

    年齢や見た目の設定に合ったキャスティングにはなっていなかったのが残念でしたが、悩みを抱えつつ強気に振る舞う母親を演じた倉野章子さんが素晴らしかったです。

    上村聡史さんは転換に見せ方にこだわりがある演出家だと思うのですが、シーンの転換で完全に暗くせず椅子や小道具を運ぶ役者の姿を見せる今回の演出はスマートさが感じられず、そうする意図が掴めませんでした。
    空間的な広がりを感じさせ、アンビエントな音を鳴らし続けることで静寂を引き立てていた音響が素晴らしかったです。

  • 満足度★★★★

    開演前に人物相関図の確認推奨
    深刻そうな設定の内にとどまらない、面白い戯曲でした。

  • 満足度★★

    あらゆる全てが少しずつ
    かみ合っていない印象。素材はすごく良さそうな感じは
    するんですけど、台本、演出、役者、その全ての要素が
    少しずつズレていて、不協和音を発し、最後、う~ん、って
    感じで終わっちゃった印象ですね。勿体ないです。

    ネタバレBOX

    すぐ下の方が書いていますが、ゲイのネタが本当に多い。
    写真家の森山大道が欧米の写真について「ゲイっぽい
    写真を見せとけば意味深に見えると思ってる。退嬰だ」と
    言っていましたが、演劇にも言えるかもしれないですね。

    全体的に演出の拙さが目立つ気がしました。
    他の方が指摘しているように、設定と演出がかみ合ってなかったり
    そもそも、あの舞台装置は何だろう… 隕石を舞台のあちこちに
    散りばめていたけど、あまりセンスを感じるものでは無かったです。

    物語は…『ハーパー・リーガン』のサイモン・スティーヴンズっぽさは
    あったんだけど、いい加減、子供に理解されないで苦しみ、それを
    ぶちまける親や、親とのディスコミュニケーションがトラウマになっている
    ネタとか、現代演劇で取り上げられ過ぎているテーマで、正直食傷気味。
    他の視点で掘り下げて欲しかった。

    皆が生を、死をどう思うのか、時間の経過と共にその変化を追っていく…
    とかだったら結構面白そうだったのだけど。家族の話に収斂したせいか、
    あまり広がりを感じなかったです。

    役者も何人か舌がもつれ気味だったり。準備期間が足りなかった?
    舞台上で演じる、以上のものをあまり感じなかったかも。

    ミルファームに向かう途中、自分の娘の息子ロイとジェイクが交わす
    会話が良かったな。お互いを想う心が不器用な台詞からでも伝わってきて
    少し涙腺が熱くなった。そのシーンが個人的には白眉です。

    オープニングが轟音と共に始まって、ラストが静寂の中で終わるのは
    多分狙っていたんだろうな、と思っています。
  • 満足度★★★

    どこが
    千に砕け散るだよって思いました。

    ネタバレBOX

    地球に隕石がぶつかるといった程度のものではなく、宇宙の進化の過程で空間に断層のようなものが生じ、強力な空間の歪みが地球に到達して地球が粉々になるというイメージでした。

    そんな中で取り上げられたのがイギリスのとある家族…、母親と5人の息子およびその家族等はバラバラで、連絡が取れない息子もいる状態です。次男は17歳で父親になり、その娘も16歳で母親になっていて、イギリスでは少子化の心配がありませんねと言いたくなるような特殊な人たちでした。

    案の定、地球が崩壊するというSF的な要素は全く無く、バラバラになった兄弟を母親の許に集める口実に過ぎませんでした。日本なら、父親の法事を前提にして作るお芝居のようなものです。

    そして、家族がバラバラになったきっかけや、性癖、性格などを探り合うお話でした。ゲイを取り上げなければ普遍的なドラマにならないという強迫観念でもあるのでしょうか。

    そんなことより、地球が粉々になるんならもっとおののけよ、そんな平然としていられるわけがないでしょう。

    末期癌で死を目前にしている長男の髪と身体を実際に洗ってあげるシーンは、イギリスでは舞台上で裸を見せなければ客が入らない事情でもあるのかと思わせてくれるようなシーンでした。イギリスではガウンを羽織ったままで立たせて髪を洗うんだと、それはそれで新鮮な驚きでした。丁寧な介護シーンとも言えますが、時間の無駄、こんなシーンはカットして2時間くらいに収めればと思いました。

    かつて次男を殺そうとした長男の交通事故の真相が、次男が16歳で妊娠させただらしなさ故ではなく、長男のゲイ的性癖を次男に見られたことによるものだったということだけが、唯一面白かった点でした。
  • 満足度

    絵に描いた家族(餅ならぬ)
    大好きな役者さん、中嶋しゅうさんと倉野章子さんの共演が楽しみで、出かけたのですが、名優だけでは、名舞台にはなり得ない見本のような舞台でした。

    3人の作家が共作したようですね。私は、共作とか、リレィ戯曲とか、ロボット演劇とかって、邪道な気がして、あまり好きな形態でない上、そういう形態ならば、演出家が、作品としての一貫性を押し出し、1本の筋道をしっかりと定める必要を強く感じるのに、今回の演出には、そういう技量が不足していると思いました。

    どうも、5人の兄弟と母親の人間関係の描かれ方が、表層的で、ストーリー重視な偏りを感じました。人物の肉付けが薄っぺらい印象で、まるで、ワークショップを有料で見せられているような舞台でした。

    所々、心に引っかかりそうな場面もあるのに、それがそこだけで、ぶちきれて、持続性がないのです。

    台詞で語られる登場人物の情報と、役者の見た目にも、落差がありすぎ、描かれている世界を斜めに観ることしかできませんでした。

    玄人の仕事ぶりが一番感じられたのは、音響スタッフさんでした。

    私の後ろに座っていらした、一般客に迷惑を掛ける演劇記者だか劇評家さんも含め、プロの仕事を見せ付けて下さるのが、中嶋さん、倉野さん、西尾さん、音響さんだけというのが、ちょっと残念でした。

    ネタバレBOX

    何かの理由で、地球が間もなく消滅するという日、余命幾許もない長男が、最期は家族一緒に過ごしたいと、手術を拒絶し、離れ離れだった兄弟が故郷の、長兄と末子と母親が暮らす家に集まって来ます。

    50歳の長兄は、中嶋さん。とても、私より、8歳下には思えません。車椅子で、歩くには杖が必要だったのに、次のシーンでは、支えなしに、母親に体を洗って貰っています。

    末っ子のフィリップは14歳。こちらも、演じる牧田さんは、その年齢には見えませんが、まあそれには目を瞑るとして、彼はどうやら、洋服が似合わないくらい太っているらしいのです。台詞で、何度もそう語られます。ですが、牧田さん、むしろガリガリ君です。

    表層的な戯曲に、演技力で補完して、人物に、心血を注いでいるのは、中嶋さん、倉野さん、西尾さん。後のキャストは、更に、人物をすっかり、虚構の世界の人に押し込めてしまう俳優さんもいて、絵に描いた餅ならぬ、絵に描いた家族感満載でした。

    兄弟間の確執や、母親への愛憎等も、ただストーリーとして作者が考えただけで、血肉の通った人間描写にまでは至らなかったように思います。

    翻訳も含め、もっとブラッシュアップが必要な作品だという気がしています。

    地球の最期の瞬間に、客電が、一度煌々と点くのも、現実に引き戻されて、白けました。だいたい、兄だけでなく、自分達ももうすぐ、一生を終えるという、覚悟も恐怖も、この作品には欠落してるのですが、まさにそれを露呈したような終幕の印象でした。

    中嶋さんの語尾が聞えにくい点、新人の頃から、並々ならぬオーラを感じた古河さんの演技に、やや変な慣れを感じた点も、ちょっと残念に思いました。

    倉野さんの素敵な母親ぶりを拝見できたことが、唯一の利点でした。

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