マームと誰かさん・さんにんめ 今日マチ子さん(漫画家)とジプシー 公演情報 マームと誰かさん・さんにんめ 今日マチ子さん(漫画家)とジプシー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    演劇
    劇団・マームとジプシーの公演は観たことがなかった。
    でも仕入れた知識による先入観で、なんとなくこんなタイプの演劇なのかなぁという見当はあった。
    その上での感想だけど、思いの外、演劇でした。

    表現のし方は抽象に過ぎたり退屈を誘うものがあるけど、やっぱり演劇っていうのは終わりまでで一つだと思うから頭半分は完全に飽きさせたりがっかりさせない程度になってればいいと思う。

    試運転、盛り上げるところ、カタストロフィー、それらの時間的タイミングはエンタメの基本に忠実だったように感じた。また、伝えたいこと=テーマが一極集中している点は現代アート的だけど、それが明確に打ち出されてちゃんとアウトプット=表現されているのはエンターテイメントだし優れていた。

    今日マチ子の漫画の雰囲気、というより、今日マチ子の内側にあるものを非常に上手く表現していた(と思える)点が素晴らしかった。投げやりでヒステリックな女子の姿、なまなましさ、突然の絶望、寂寥感など。この番外公演では敢えて一緒に作る、というコンセプトがあったはずで、成功していたのではないか? マームとジプシーは[にはか]ではない。

    面白かった。


    だけど、舞台のあれこれをきちんと出来るスキルがこの劇団にあるのかはまだ分からない。

    小さなギャラリーに55席?を詰め込み、ステージは非常に狭く、最前列の観客の足の先だ。いわゆる座布団席(実際は座布団じゃない)が最前で、私は2列目に座った。視界良好。おかげで、青柳さんの涙が落ちていくのを見逃さずに済んだ。

    けど、見えなかったら、どうかな?

    冒頭からただただエクササイズをしていて、でも落ち着いたときにスゴイ名演があって、ちゃんと芝居をしているんです。人によっては、それがなかったら結構きついままに終わるかもしれない予感。

    SNACでって割り切りの上での演出だろうけど、どんな場所でやるにしても全員になるべく完全なものを見せようとする姿勢は最後まで捨てない方がいいとは思う。公演する側の一般論。
    けど私は観客としてどん欲で、そこら辺頼ってても仕方ないって思って席による不都合はもう自己責任でどうにかするつもりだから、いいよ。ギャラリーのパフォーマンスとかそんなもんだよ。

    いろいろ言いつつ、
    マームとジプシーさんたちは
    大きな劇場での照明の使い方や動線の作り方など
    意外とちゃんとしてるんじゃないかなって気がする。
    次が観たい。

  • 満足度★★★★

    男が思い描くファンタジーとしての「生理」
    女学生二人が学校を抜け出し川を下り海まで歩いていく話。

    女同士の喧嘩の最中に生理が始まり、教室に血を垂らしたまま立ち去る女学生役の青柳さん。

    「太ももに経血がつーっと伝い、床を赤く濡らす」という描写はよくマンガなどで散見されるものの、そんな女性、少なくとも僕は人生で一度も観たことがない。観たことがないことにかけては「転校当日にパンを咥えたまま走る女子学生と道路の角でぶつかる」のと同じくらい。イッツ・ア・ファンタジー。

    ネタバレBOX

    藤田さんの母親は生理によって随分と情緒を左右される人だと以前どこかで伺ったけれど、ここで描かれる「生理」は「男が思い描くファンタジーとしての女性の生理」であって、本当の女性のソレとは違うのではないか?という印象を持った。そして今回の物語のエンジンとなるのが正にその「生理」なので、そこにほんのわずかでも嘘や誇張が含まれると、物語自体の訴求力も弱まってしまう。

    とはいうものの、経血を垂らした(ことになっている)青柳さんの演技は瑞々しく、また女性2人のリフレインを用いたダンスはRosasのカム・アウトやクラッピング・ミュージックをも髣髴とさせ、とても楽しめた。

    (マームのお芝居をROSASのような厳しい修練を受けたダンサーが行ったら、どんな風になるのだろう?と想像すると、また違った面白みも膨らんだ)

    今日マチ子さんの描いた絵を白い壁に投影しながら話は進む。こういうの、既にあったようで意外と観たことはない手法で、マームは「リフレイン」「肉体の酷使」に次ぐ、第三の表現方法を手に入れつつあるのではないか、と思えた。

    お芝居に使用される選曲にも毎回センスを感じさせる。今回はBLACK DICEが効果的に使われていた。ただ、場面によってはお芝居と絵と音楽の3つの要素が生み出すリズムがバラバラで、ズレがノイズのように感じてしまうところも。「ノイズ」の場面が意図的に醸し出されたものであれば一方で「完全にコントロールされたハーモニー」の場面もなければおかしいけど、そこまでシビアに3つをコントロールしてはいなかったように感じた。

    ただ、絵とダンスがほどよくシンクロするシーンは見ていて心地よかった。

    お芝居と絵と音楽がより密接にシンクロし、絵がお芝居を、お芝居が音楽を、音楽が絵を互いに影響しあうような3すくみのような構造になれば、さらに深みが出るのでは、という可能性も感じさせた。

    これでマームとだれかさん「ひとりめ」から「さんにんめ」までを全て観覧したことに。短期間にテイストの違う3つのお芝居を(低価格で)堪能させていただいた。その全力疾走な姿勢には素直に敬意を表したい。
  • 満足度

    うーん
    今回は私はつまらなかった。
    来夏のcocoonには期待。

  • 満足度★★★★

    可愛いのに体育会系
    上演時間55分と聞き、はりきって最前列に。女子高生を演じる女優さん2人、すごいがんばってた。今日マチ子さんの絵も可愛いし、音楽も良かった。漫画や絵のファンがパフォーマンスを観に来られて、客層がいつもと違うのって素敵なことですね。「cocoon」買って帰りました。

    ネタバレBOX

    「私を見てる私を切り離せない」と気づくのは、ある意味絶望的。夢なんかもう見られないし。でも生きて行く。
    痛々しい女シリーズには笑った。マッサージをするために腰にのる女(が痛々しい)って、初めて知ったなー。
  • 満足度★★

    なにもない
    後方に座ったせいもあるが、寝転ぶシーンが多く姿が見えない。
    絵とのコラボがあるおかげで理解は出来るけど…
    話も何も見えなかった。

    青柳さんと絵だけが良かった。

  • 満足度★★★★★

    面白かった!
    好き嫌い分かれるタイプの作品だけど、好きな人は大好きになると思います!

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