満足度★★
ホンがつまらない
これに尽きると思いました。毒気がなく、MODEらい不条理でシニカルなテイストはすっかり鳴りをひそめていました。すまけいの演技が見られたことが唯一の収穫。
満足度★★★
なかなか良い戯曲
MODEにとって、14年ぶり(!)の新作書き下ろしということだ。
物語の展開、台詞、そういうものに込められた内容がとても素晴らしいと思った。
思ったのだが……
満足度★★★
父と娘
お互い素直になれず距離を置いてしまう父と娘の姿がしっとりと描かれた作品で、とてもベタな泣ける演出にすることも出来そうなところをそうせずに、クールな質感が所々に感じられました。
かつて奇才と呼ばれていた年老いた映画監督が久々に映画を撮っていたところにトラブルが発生して中断し、小説家であり映画監督としての活動も開始した娘が脚本を書き換えるために、とある島の寂れた民宿に呼び出されることから始まる物語で、お互い我の強い父と娘の相入れない様子や、それぞれ満ちたりなさを抱えている周囲の人達の様子が淡々とした調子で描かれていました。
舞台全面は用いず、中央に1段上がった民宿の食堂のセットがあり、舞台手前には窓を表す巨大なフレームが吊り下げられた美術が、民宿の素朴さを感じさせつつ洗練された趣きもあって良かったです。
手前に窓がある設定にすることによって、全員が正面を向いているという小津映画的な人物配置を違和感なく見せていたのが巧みだと思いました。
映写機がフィルムを送る音が客席背後から聞こえ、吊り下げられたフレームが映画のスクリーンに見立てられる冒頭が素敵でしたが、棒読み的な台詞回しだったりオーバーな大声や動きだったりと、役者間・役者内での演技のテイストが一貫していなくて、もどかしく感じられ、なかなか作品の世界観に浸れませんでした。
終盤のすまけいさん演じる父と山田キヌヲさん演じる娘の対話のシーンは言葉に表さない感情が表情や会話の間から伝わってきて、素晴らしかったです。すまけいさんは台詞が聞き取りにくい箇所はありましたが、役と本人が重なって見え、圧倒的な存在感がありました。
役者達が喋ったり動いたりしているシーンよりも、むしろ誰も話さずに静かにしている時や、わざと見せる演出になっていた転換が絵として美しく、印象に残りました。
満足度★★★
前半、新劇調
久しぶりに、すまけいさんの舞台を拝見したくて、行って来ました。
相変わらず、落ち着いて観られない劇場に不満は残るものの、最後まで観ると、行って良かったかなと思える舞台でした。
ただ、すまけいさんが登場されるまでは、どうも演技が押しなべて、新劇調で、あまり世界に入って行けないもどかしさがありました。
竹内銃一郎さんの脚本は、台詞を途中で切るのが特徴なのか、役者が喋る台詞がそこまでしか書いていないから、仕方ないのですが、相手が被せて自分の台詞を言う構成でないため、その度、芝居が止まり、変な間が空くので、違和感を感じました。
小説ならこれでも良いでしょうが、演劇だと不自然に感じます。