キツネの嫁入り 公演情報 キツネの嫁入り」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-20件 / 33件中
  • 満足度★★★★★

    至福の時間
    台詞も空気も心地よくて、自然と顔がほころんでしまった。至福の時間だった。

    手塚治虫「火の鳥」のムーピーを思い出した。

  • 満足度★★★★★

    優しさに包まれました。
    『めでたし、めでたし』に込められた、祈りのような想いが、素敵でした。やっぱり、小夏さんの本も演出も、役者さんも素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    冒頭、舞台中央部分に、小走りでかけ上がる福寿さんの姿が、題名と重なり、〈子ぎつね〉を連想したのですが、本当に〈きつねが人間に化けた〉役で、驚くやら納得するやら。

    シンプルな美術なのに、その時々のその場を醸し出す、演出も役者陣も、素晴らしかったです。

    やっぱり、小夏さんの作品は、しっとりと情感豊かで魅力的、見逃したくない劇団でした。
  • 満足度★★

    ぼかしのかかったようなお芝居
    掴みどころがなくて、ちょっと疲れた。
    評判良いようなので、掴めなかった自分が残念ですけど。

  • 満足度★★★★

    まさに「未来の昔」
    民間伝承に妖しさをブレンドした趣が味わい深い。
    また民話や伝説が歴史的事実を踏まえているように、未来に起こり得ることが下敷きになっていると深読みできるのも◎。
    さらに八角形の土俵のような主舞台と吊り下げられた小物たちが醸し出す和風感もステキ。

  • 満足度★★★★

    美しく優しく、そして哀しく恐ろしく
    芝居全体を顔に例えると眉目秀麗と言った感じで、本当に調和がとれていて美しく、細かい挙措だけでなく台詞の節々にまで気を使っているなあと感心する舞台でした。

    話は、昔話や御伽噺が持つ所謂現代Jホラーの原点的要素である怪異、そして村社会の因習と家族関係を丁寧に織り交ぜて丹念に作りこんでるなあと感じました。

    ただ一つ好みの問題ですが、昔話の持つもう一つのテーマ「嫉妬」がもっとクローズアップされても良かったのかなあと思いました。めでたしめでたしで締めるとなると、やっぱり皆仲良くと言う絵は必要なんですが、少しあの関係がほころびを見せて欲しかった気もあります。

    ネタバレBOX

    観ている時に気になっていた小ネタと言うには細かすぎるミリ単位の演出にはこちらの皆さんの観てきたコメントを読ませてもらって補っているものの、恐らくそれでも作者の意図を完全には理解していないんじゃないかと思います。
    映画DVDの副音声ではないが、「この場面のこの動きは○○を表している」とか「ここの演出は意図的に○○をしたorしない」等の解説が入ったDVDが欲しいなあと思いました。
  • 満足度★★★★★

    すこし不思議
    抽象度の高い舞台美術の上で場面によって場所は変わりながら、役者のその繊細な所作で見える空間構成力がすさまじく高いなと感じました。その場、その場で登場人物達が地に足をつけて生きているんだと実感するような生活感と、ファンタジーのつかみどころのない浮遊感を並べて見せてもらって、一挙手一投足が美しいなぁと思いました。物語も平易な語り口なのに、心地よく受け止められる。派手なことや奇抜な事をしなくても、こうやって落ち着いた雰囲気でしっかり物語を上演して観客の集中を途切れさせずに楽しませることが出来るんだな、と実感。美術と音と光と役者と物語と、創り手の総力の結集が、細部までこだわっていて、キレイで。あまりにも目の前に自然にあるものだから、気付くとどんどん通り過ぎてしまい、時間を忘れさせてもらえるような観劇体験でした。

  • 満足度★★★★

    みらいのむかし
    なんとまあ。

  • 満足度★★★★★

    化かされた\(^o^)/
    土俵の様な舞台、個室居酒屋の様な照明、裸足で幽霊の様に歩く役者さん、劇中歌の心揺さぶる調べ、包み込む空間全てが異空間に連れ去ってくれた。演劇の良さを計算した脚本、素晴らしい!今回、初めて帰りに脚本を買った。

  • 満足度★★★★★

    むかしむかしの立ち位置から見えるもの
    物語のフォーマットであるネオ昔話のようなものに
    すっと心を開いてしまい、
    だからこそ受け取ることができた
    その世界に漉きこまれたものが
    深くこころを染めていきました。

    作り手が、作品の織り上げ方に
    さらなる手法を手にいれたようにも感じました。

    ネタバレBOX

    語る態での導入がとても効果的で、
    観る側を一旦現実からすっと切り離してくれる。

    そこから次第に紡ぎあげる物語も
    密度が拡散せずに
    物語としての前提や骨格と
    しっかりとした空気が
    まっすぐに観る側に伝わってきます。
    むかしばなし的なシンプルさと、
    奇異なことをもそのままに観る側に受け入れさせてしまう包容力と
    どこか滑稽な感じも、ちょっと哀れな風情も、
    恐ろしげな場面も、
    むかしばなしの枠組みの中に収まると、
    そのまま観る側が受け取ってしまう。

    しかも、役者たちそれぞれに、
    むかしばなしを纏いつつ、
    一方で舞台を平板にすることなく、
    それぞれのロールの色をビビッドに作りだす力があって。
    物語は単に筋書きをたどるにとどまらず、
    その筋書きに繋がれた思いの重なりとして
    観る側に組み上げていくのです。

    まるで、子供のごとく、
    ノーガードで物語をそのままに追わせ、
    浸り込ませる力が
    舞台にはあって・・・。

    そこまでに観る側を捉えておいた上で
    作り手は、物語に漉きこんだ観る側の今を
    少しずつ露わにしていきます。
    むかしばなしでは割に定番の
    立ち入ってはいけない場所のタブー。
    その中にフォーカスを緩めて包み込むからこそ
    あからさまに浮かび上がり俯瞰されるものがある。
    その場所の大昔にすっと観る側の今を重ね合わせて、
    物語と観る側の過ごす今の間に
    時間軸を描きだして。
    物語の事象に観る側の今日との因果が現れて
    むかしばなしの枠組への視野が
    目を閉じることも、心を閉ざすこともできずに、
    観る側の時間から眺める未来へと置き換わる。

    キツネたちが絡み、人が人でありつづげることなく
    やがて滅失していくような感覚、
    それは、むかしばなしの態だからこその
    やわらかで懐かしい肌触りとともに
    観る側に深く沁み込んで。
    やがて、今を生きることの
    どこか底知れないおどろおどろしさを秘めた
    リアリティが
    物語に埋め込まれた、
    その中でも変わることのない
    人を想う気持ち、さらにはキツネたちに抱く
    様々な普遍的な心の肌触りと共に降りてきて息を呑む。


    美術もその場所の内の世界の密度と
    外の広がりを、
    むかしばなしのファンタジーの色と共に
    観る側に届けてくれていて、
    実に秀逸。

    作り手は、これまでに持っていた引き出しのいくつかから
    さらなる新しい引き出しを創り出したように思えて。
    従前のリーディング公演などで見せた
    イメージや表現の間口や独特のテイストが
    さらなる引き出しを創り出していくような感じもあって
    今後の作品の広がりが本当に楽しみになりました。
  • 満足度★★★★★

    五感+α
    毎回楽しみに拝見しています。

    人間の五感である、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚
    は、もちろんのこと、
    第六感、七感くらいまで引き出して
    楽しませていただきました。

    ジブリワールドに来たような、
    幸せな感覚を覚えました。

    至極の時間でした。





  • 満足度★★★★★

    化かされ続けたい
    アゴラトンネルをくぐって、席につき、化かされ始め、またたく間もない 時間迷路での探索旅行を終えて…まだ、夢心地である。緻密な仕掛けや伏線、なぞかけ等のすべてを読み取れてはいないが、かなり感は利くようになってきている。もう一度、観たい。
     われら、団塊世代以上の仲間は、キツネさんに化かしてもらって、かなり本質的な生まれ変わりのチャンスをゲットできそうだ。今すぐにでも右脳の解放された未来の少年へと変身し、この昔話の結末を少しだけでも書き換えてやりたい。小夏キツネに感謝!

  • 満足度★★★★★

    良かったー!!!
    今までと、一味違うおはなしと演出。小夏ワールドが醸し出す優しさ、温かさのなかに、今そして未来に向けてのメッセージがしっかりと根差していた。いくつかの場面が、いつまでも心に残って離れない。それにしても役者さん達、凄く魅力的だったなー!、

    ネタバレBOX

    竹彦を雨から救ったのは椿で、村長を誘ったのは亡霊だったのかーと、あとで気づいた。分かれば分かるほど良くできていると感心する。
  • 満足度★★★★★

    めでたしめでたし
    とは言えない、いろんな意味を含んだ物語でした。
    ただ、細やかで暖かさのある演出と展開で、怖さがオブラートに包まれていたように感じました。
    未来とは、暗闇の中にある真っ白なキャンバスなのですかね!?

  • 満足度★★★★

    小夏ワールドにやられました
    今後とも、上演のたびに、小夏ワールドは洗練され、広がっていく予感がします。俳優さんも、とても魅力的で、皆さんキラキラ輝いていました。ガイコツさんも。ラストは七色ドロップが1枚のセピア色の集合写真へ。いつか見た風景でした。


    ネタバレBOX

    開演前から、お香が焚かれ、ボンボリに火が灯り、何度も何度も、故人を祈る・語るシーンがリフレインされ、つい大切な人を思い出して涙ぐんでしまいました。やられました。
    狐の変身に込めた女心、朝にはいなくなるパートナー、魂は故郷へ。夢の世界に盛り込まれたリアリティー。
    笑える場面が、もう少し欲しかったのはきっと贅沢ですね
  • 満足度★★★★

    観た
    丁寧に作られた不思議で上質なおとぎ話。
    色々な物が象徴されているようで、考えさせられる。
    だけど、心が温まる作品だった。

  • 満足度★★★★

    細部まで美しい。
    お伽話、伝奇、SF、怪談などの要素を少しずつ集めたような、幻想的で不思議な作品でした。役者さんのよく通る声と自然な演技が素晴らしかったです。
    大掛かりな仕掛けなどはなく、一段高くなった舞台のみを使った劇ですが、照明や入退場の演出を工夫することで、思った以上のことが表現できるのだなと感心しました。難を言えば、時系列が入れ替わるときに、一瞬置いていかれたようになることはありましたが。(しかしこれはこれで、時間が入り乱れるような感覚が、この話のイメージにあっているとも思います)
    内容については、実はいまだによく理解できていない部分もあるのですが、そういうのをひっくるめて空気を楽しめました。全体を理解できないでも楽しめる作品だと思います。逆に、もう一度観たいと思う作品でもありました。リピートするかも・・・。

    ネタバレBOX

    劇場に満ちたお香のにおいや、裸足で砂を踏むような音も心地よく、作品の雰囲気に引き込まれました。
    内容に関しては、自分は漫画『火の鳥』を連想しましたが・・・。
  • 満足度★★★★

    とても丁寧でした
    人々のやさしがにじみ出てくるような作品と感じた、素朴でそして真綿にくるまれような気持ちよさがが全体を通じて感じられた。
    吉田さんの作品は心を平らげてくれるような気がする。

  • 満足度★★★

    優しいホラー
    未来の昔話ですが、密かに織り込まれたぞっとする現代への問いかけ。でも優しいおとぎ話であり、ホラーでもあり。決して明るい話ではないの、心は暖かくなれる舞台でした。

  • 満足度★★★★

    やわらかさに惹きこまれる
    観る者にしとしとと「滲んでくる」演劇というか。
    比較的エグイ表現が好きな自分としては趣味ではないものの、それでも十分に楽しめる、上質な舞台。
     
    美しい舞台美術であったり、劇場に入るなり線香の香りに包まれる心憎さであったり、空間演出が素晴らしい。
     
    「昔々、未来のむかし」に始まる、寓話的で宇宙的な広がりを、あからさまでなくさりげなく展開していくストーリーテリング。
    さまざまな方面から高い評価を受けているのも納得です。
     
    残念だなあと思ったのは、舞台に登場するキャラクター以外に存在するであろう「島」の住人の影があまり感じられなかった点。
    昔話的な語りを目指すにしても、リアリズムによる演出をするのであれば、もう少しそのコミュニティの在り様が見えてくる、そんな脚本だとよかったのになあとは思いました。
    役者の芝居も、声色の巧みさ、所作の美しさなど、一人ひとり魅力的ではあったものの、時系列入れ替えを多用した作品の演技としては、キャラクターの年齢による演じ分けがもっとほしいなあ、と。
     
    印象的だったのは吉田小夏さんのホスピタリティ溢れる前説。
    某劇団(?)の醜聞にトゲトゲしていた心を癒された。

  • 満足度★★★★

    いつも思うのは
    青☆組の作品は3本見ていて、いつも感心に思うのは俳優さんたちの所作の美しさです。物語は上質ですし、舞台セットも照明も素敵なのですが、それらだけではない「青☆組」らしさのひとつではないかと私は考えています。立ったり座ったりはもちろんのこと、例えば木目のちゃぶ台を木目にそって拭いたり・・・というような細やかなところが素晴らしいと思うのです。

    ネタバレBOX

    ところどころ細かすぎて観客に伝わってない部分が多そうでもありますが・・・(苦笑)
    劇中に数回ほど、くしゃみをするシーンがあり、なにやら不思議に思っていたところアフタートークの質問でその答えが判明。どうやらキツネが人間から記憶の中のイメージを読み取ったときに人はくしゃみをする、という設定のようで・・・ってわかるかーい?!ってツッコミたくなりました、笑。

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