実演鑑賞
満足度★★★★
感想遅くなりました。お話の内容、役者の皆さんのお芝居ともによかったと思います。初めて字幕での観劇でした。演技を見ながら字幕を読むのは、なかなか忙しいですね。シュールな内容でしたが、ラストをどう解釈していいのか少し考えました。海外の作品も機会があれば触れてみたいですね
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/14 (土) 14:00
主人公の会計士Yによる狂言回しに導かれて、ロートレアモンの『マルドロールの歌』やホフマン的禍々しくも歪でカオスで不穏な悪夢的世界がモチーフになっていて、怪奇幻想エログロナンセンスな世界を綺麗に耽美に、美しく描く寺山修司的というよりかは、個人的には唐十郎的な気持ち悪さと妙な生活感、悪夢が現実を侵食してくる感じがフィットしているように感じた。
観れば観る程どんどん日常から悪夢でしかない非日常で、恐怖と戦慄、鮮血不健康なエロス、不条理しかないのに、魅せられ、引きずり込まれ、いつの間にか劇世界の主人公になって追体験しているような錯覚を呼び起こし、引き込まれ、時間や空間を忘れ、現実、今いる場所や国、自分が住んでいる場所さえも忘れるほど衝撃的だった。
この劇はまた一言で言えば、大人のメルヘンというか、悪夢的な不思議の国のアリスなんじゃないかと感じた。
また、終演後のトークショーの際に聞き手の人が、この劇は香港の言論弾圧、デモ弾圧、思想や政治信条の弾圧といった民主主義に逆行した現状も暗に作中に含まれているんじゃないかというようなことを香港の劇作家に聞かれていた。
しかし、個人的には、それは違うんじゃないかと感じた。そんな新劇的なメッセージを露骨にまたは分かりやすい形で劇中に含ませるのであれば、こんな説明し難く、観客を引きずり込み、舞台と客席との間がなくなり、主人公に感情移入していくような、それでいて複雑で、形容し難い劇にはならないと感じた。
それに政治的メッセージがそんなに強固だとどこの国でも上演できるとはならないはず。しかし、この香港の劇作家は香港国内に留まらず、中国の北京や上海、台湾の台北、さらに他のアジアやヨーロッパ諸国まで縦横無尽に公演し数々の賞を受賞をしていることを考えれば、あえてメッセージ性をうやむやにし、幻想怪奇エログロナンセンス劇にしたてたことの意味は大きいんじゃないかと考えた。
実演鑑賞
満足度★★★★
広東語での上演(日本語字幕あり)。開演15分前からパフォーマンス開始。『マルドロールの歌』が着想の一つ。アングラ博覧会の様な作品ね。戦争礼賛のカルトは滅び、残るのはYと人形と首ちょんぱ。
実演鑑賞
満足度★★★★
開演の20分ほど前から謎のパントマイムが始まるので早めの入場をお勧めします。本編は大小のプロローグとエピローグに挟まれた3つの場面からなる休憩無し約1時間50分、ストーリーのないシュールな不条理劇かと思いきや、ちゃんと筋のある内容だったので驚きました。<以下ネタバレにて>