映像鑑賞
満足度★★★★★
昨年に引き続き、配信で拝見(カステラチーム)
劇場ではなく、決して広いとはいえないスペースで描かれるのは、終戦が目前に迫っていた長崎の町。
当然、そこで発生する悲劇など、まだ知る由もない女学生たちが、薄暗い地下の穴倉で魚雷を作っている。
そしてこんな状況の時であっても女の子たちはおしゃべりに夢中になり、淡い恋心もあれば友達との諍いもあって、普通に青春を過ごしている。
そんな女学生たちを演じる若い役者さんたちが、これまた懸命に演じている姿が、登場人物たちの懸命さとリンクして、思わず感情移入してしまう。
その懸命さに嘘がないのが心地よく、また可愛らしい。
こういう物語はどうしても説明をしないといけないことが多くて、説明台詞が多くなるのだけれど、それを全員のムービングや台詞(声)を使って無理なく見せる演出が、毎年の積み重ねを感じさせる。
たまに他の公演で、小道具だけをマイムにしているところがあるが、これははっきりって手抜きだと思う。
やはりマイムでやるのならこの作品のように、パワーマイムとして成立させないと見る側の想像力が広がらない。
そして、それら状況説明の台詞がとても詩的で美しい。
美しい言葉と、救いようのない事実との、どうしようもないアンバランス。
この作品に込めた作者の思いを受け止めた観客は、そこで切なくてたまらなくなる。
実演鑑賞
満足度★★★★
大戦末期の長崎が舞台。勤労動員された長崎の女学生たちの集団群像劇。ファンタジーがかっているけど、リアルに響きますね。ぐっときました。
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2024/08/04 (日) 17:00
みらい館大明という施設は初めてなので、地図やGoogleマップを頼りに向かったのだが、やはり最後のところで迷ってしまった。どうやら廃校となった小学校の校舎を利用した施設で、地域有志で構成された特定非営利活動法人が管理運営しているらしい。
舞台となるのは1945年(昭和20年)8月の長崎。地下トンネルに設けられた兵器製造工場に女子学徒たちが集められ前線で戦う兵隊さんに送るため魚雷製造を強いられていた。この女子学生たちの日常がグループ同士の対立を軸にして、原爆投下の直後まで描かれていく。上演時間80分。
物語としてはまあまあなのだが、開演と同時に気になったことがある。
女子学生は全員が下着が透けてみえるほど薄手の白いブラウス(それぞれがおしゃれなデザイン)に黒のスラックス、しかも全員がブラウスの裾をスラックスの上に出している(班長役の男もワイシャツをズボンの上に出している)。当時はこんなことはありえない。まずブラウスやワイシャツの裾はスラックスの中に入れなければならない。女子のブラウスだって厚手の木綿製で、胸には住所と氏名、血液型を書いた名札(当然ながら油性ペンはなかったので墨文字)が縫い付けられていたはずだ。
まあモンペまで用意しろとまでは言わないが、当時の悲惨さをリーディングではなく演劇としてみせようとするのなら、その程度は気をつけるべきだろう。あと、女子学生の髪などに赤いリボンもおかしい。昭和20年の8月という逼迫した状況下で、そんなことしていたら非国民扱いされるのがオチだ。
それほどお金がかかる訳でもないこの程度のことに手を抜いていたら、それが作品全体に響いてしまうのだ。
演じる若者たちに当時のことを伝えるのだって中途半端になりかねない。
「せからしか!」と言われるかもしれないが、敢えての苦言を。
実演鑑賞
満足度★★★★
未就学児のみでの入場は不可
だよねぇと納得の舞台でしたわ
80分の作品 全席自由
2方向からの観劇です
半円形に凹んだ舞台を用いて
工場の女工さんら
日常を見せてくれました