チェーホフのスペックⅡ 公演情報 チェーホフのスペックⅡ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    「静」の表現力
    静止することがこれほど力強いものだと思わされることはなかなか無い! 

    静の身体と動の豊かな表情とが融合して、とても印象的で不思議な空間。 
    役とキャストの性別が逆で、またそれも独特な感じが醸しだされてよかった。


    「熊」は競泳の大川翔子さんと範宙遊泳の熊川ふみさんがまさかのメイクと
    衣装と顔の表情でビックリしました! これだけでも観た甲斐あるかも笑 

    「アントンのアングル(桜の園)」、壁をスクリーンとして白黒な映像を
    映す演出は、なんだか哀愁漂っていて没落した女地主の心情が一層際立っていた。

  • 満足度★★★

    技あり
    顔の表情と身体の動きで感情の機微まで表現していたのは見事で、まさに役者力全開でした。また、映像を効果的に使って幻想的に悲壮感を醸し出すのも素晴らしかったです。

  • 満足度★★★★

    鮮やかで繊細
    色というか印象の強い舞台でしたが
    ちゃんと深くて繊細なものが残る。

    とても不思議な感覚を抱きつつ
    舞台をがっつりと見続けてしまいました。

    ネタバレBOX

    チェーホフの作品が元ネタとなった2作。

    それぞれに作品の骨までしゃぶりつくような
    表現のつきぬけがあって
    時間など一切感じずに見入ってしまいました。

    ・熊
    役者の性別が逆転することで
    こんなにもいろんなニュアンスが
    生まれるのかと驚きました。

    男優の演じる女性にlしなやかな濃度があり、
    女性のなにか(誤解を恐れずにいえば生臭さのようなもの)が
    すっと男性の持つ骨太さに置き換わることで
    戯曲に描かれた女性の姿が
    さらに鮮やかに見えてくる。

    二人の女優がデフォルメいっぱいに
    演じあげる一人の男性からも
    この手法だからこそ伝わってくる
    何かが削ぎ落とされた、
    鮮やかなニュアンスが湧き上がってきて。

    舞台の絵面がおもしろくて、
    でも、刹那にやってくる滑稽さとは異なる
    戯曲の紡ぎだす肌触りに
    しっかりと取り込まれて・・・。

    彩色豊かで、でも決して大味ではない
    それどころか、
    どこか艶やかな滑らかさに満ちた
    舞台のニュアンスに浸され続けました。

    ・アントンのアングル

    恣意的に構成された世界があって、
    そこに一人の役者が足を踏み入れる・・・。
    そして役者の滴るような技量から
    鮮やかにキャラクターが生まれていきます。
    映像が
    キャラクターの立ち居地や
    記憶の去来の肌触りを作り上げる。
    ナレーションもまたしかり・・・。
    キャラクターのデフォルメがかもし出すリアリティがあって、
    それらが映像に閉じ込められた記憶の質感と重なって、
    いくつもの次元がひとつの感覚としてみる側に置かれる。

    この役者の風貌から、
    女性の頑迷さや
    生きることの感覚が
    とてもしなやかに瑞々しく生まれ伝わってくる驚きと高揚感。

    それは、演劇の空間で
    観客がなにを観ているかということを
    観客自身に思い知らせてもくれて。

    二つの作品を通じて
    狂言回しというか演劇の枠をささえるような
    二人の役者の献身的なお芝居もしっかりと機能して、
    実に見ごたえのある舞台でありました。

    両作を観終えてしばし愕然。
    その観る側の目から鱗が何枚も落ちる面白さに
    感服したことでした。
  • 満足度★★★★

    手法に特色ある中編2本
    「熊」では小柄で可愛らしい女優2人で1人の巨漢を演じさせる手口にしてやられる(笑)。当日パンフレットの配役を見て「2人で1役とな?」と思ったが。劇中で人物設定を聞いて納得、みたいな。
    「アングル」は断片的にしか知らなかった「櫻の園」を改めて知る感覚? また、シテが舞台上で演じ、ワキは生声や映像という手法に唸る。

  • 満足度★★★★

    おもしろい
    前のチェーホフのスペックよりも、ストレートな感じ。
    本を読むように内容は伝わってくるのだけれど、役者さん達がみんな上手いので引き込まれるし楽しめた。

    ネタバレBOX

    熊→スミルノーフを演じるお二方と、酒巻さんの熱演。本を読んだときから「えーっ!」て思っていたところで、大崎さん演じる旦那の幽霊が「えっ!」って言っていたのに笑う。
    アントンのアングル→夏目さんを堪能。あの気持ち悪さはさすが。目の前で演じられる事と、映像で映し出される物。あの空間とモノクロの映像がとてもあっていて素敵でした。
  • 満足度★★★★

    贅沢な出演者
    役者達の実力があるので引き込まれた。
    特に「アントンのアングル」では前回に続き、夏目慎也さんの独壇場で面白かった。

  • 201202031930
    201202031930@STスポット

  • 満足度★★★★

    可愛い睨み!
    様式美を生かしながらの演出、大筋がつかみ易く楽しめました。

    ネタバレBOX

    『熊』と『アントンのアングル(桜の園)』の二本立て。

    『熊』、夫の死後貞節を誓ったのに訪ねてきた怖い男に最終的には惚れてしまった未亡人の話。

    大川翔子さんの可愛い睨みが最高でした。寄り目の具合など海老蔵さんの睨みに勝るとも劣らない出来でした。

    『桜の園』は、最近鉄道が敷かれ別荘地としての価値が派生したという前提だったことを知りました。ちょっと大袈裟ですが、東横線ができて、ここがSTスポットだけに、田園調布が生まれたようなものだったんですね。やりようはいくらでもあったのに、結局地主と農奴、そして下克上という結果になってしまったことが、今までの桜の園よりもより分かりやすく理解できました。

    ただ、やはり特に女優陣は映像ではなく、脇でもいいから舞台上で生で見たかったです。後ろのマイクのところを見るのは首が疲れます。

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