実演鑑賞
「葉桜」「命を弄ぶ女ふたり」は、どちらも岸田國士作品。なお後者は「命を弄ぶ男ふたり」が原題だったような。それを女性バージョン、しかも現代的に改変している。ただし内容は同じだった。両作品に共通しているのは女性の2人芝居、その会話をどう描くか。
岸田國士作品は、映画 小津安二郎作品のように日常のありふれた光景を滋味ある会話で紡ぐ、といった印象だ。刺激的な出来事などは起こらず、淡々とした日常の味わい深さ それをどう観せ感じさせるかが見所だろう。
実演鑑賞
有名な戯曲2編「父と暮せば」(井上ひさし)・「2020」(上田岳弘)、と言っても後者は観たことがない。前者は現実をリアルに描いた反戦劇、後者は抽象的というか観念的な創造劇。その違いを続けて観ることで、演劇の幅広さ奥深さを改めて感じさせる。上演演目の選択は勿論、その並べ方(上演順)も上手い。
実演鑑賞
あまり学生演劇は観ないが、本公演は誘われて というか依頼されて3日間せんがわ劇場へ。全6公演のうち5公演(観なかったのは「地獄」)を観劇した。初日に「『地獄』だけは見たくない」と シャレにもならないことをスタッフ(学生)に言ったが、実は その時間帯に別公演を観ることにしていたというのが正直なところ。
ちなみに、この公演は学士「芸術学(演劇)」取得のための審査対象となる上演であり、上演作品の映像を専門家が観ることになっている。よって★評価はしない。
「観てきた」は演目ごとではなく 観劇日ごとに記する。始めに全公演に共通することと初日の「フローズン・ビーチ」、2日目は「父と暮せば」「2020」、3日目は「葉桜」「命を弄ぶ女ふたり」を書く。3日間は雨が断続的に降り、蒸し暑かったり肌寒かったりと体調管理が難しかった。そんな中、スタッフは 雨で足元が悪い中、受付や傘入れなど丁寧な対応、劇場内では座席への誘導やブランケットの貸出など親切な対応が気持よい。観客にとってスタッフ対応の良し悪し、その第一印象は大切。