『口車ダブルス』 公演情報 『口車ダブルス』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
1-20件 / 24件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    見たことのない表現の仕方でしだいに話にひきこまれていくのが不思議でした。
    席が正面でなかったので見づらかったかな。
    話はしっかりして面白かったのですが若干の時間の長さを感じました。私だけかも分かりませんが。
    また、続編も観てみたいと思いました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    劇団俳小の『ゴールデン・エイジ』が急遽公演中止。折角なのでこちらに伺った。

    脚本が抜群。頭一つ図抜けている。一人ひとりの人間の魅力を余す所なく書き連ねている。ちょっと単調な展開もあったが、「悪そうな奴とは大体契約」の笑いで帳消し。

    二つの可動式の高座、二つの釈台、各々に張り扇(おうぎ)と扇子。釈台に叩き付ける張り扇がリズムとなり客席を煽る。シーンによって演者が二人一組で高座を色々な角度に移動していき、その都度舞台デザインのフォルムが変わる。

    二人の講談師(真帆さんと篠原友紀さん)が語り始めるのは生命保険会社「第三生命」の人間模様。突如、外部から営業部長として送り込まれた二人。徹底してデータと数字で理詰めの管理をする真帆さん。一見ド素人ながら人の好さでフォローする篠原友紀さん。二人は部長でありつつ、講談の中で様々な役に化けていく。

    成績No.1で叩き上げの大勝かおりさんは自分が部長に選ばれなかったことに少々不満顔。
    にしやま由きひろ氏は多趣味で、変わった石を拾う楽しみを覚えた。
    優秀なキザ野郎、松尾英太郎氏の決め台詞「夢を見てしまえよ!」は最高。
    幼稚舎からの慶應ボーイのキタラタカシ氏は刺激に飢えている。
    色恋営業で契約を取りまくる神咲妃奈(ひな)さん。
    新卒の涼田麗乃さんの教育係に大野朱美さんが命じられる。大野朱美さんは落語家を目指していた時期があり、今でもそれを引きずっている。

    セールスマンの営業心理学テクニックが炸裂する。
    ラポール(信頼関係)形成、ミラーリング(相手に合わせる)、ペーシング(自身を調節する)、などなど。

    神咲妃奈さんは板野友美のアヒル口に多部未華子の目力みたいな美人。こういう女に男はことごとく騙される。それはDNAに刻印された本能で、そう創った造物主が悪い。ホストに騙されて立ちん坊をしている女達も同様。自分の意思を超えたところで惹き付けられてしまうのだからお手上げだ。

    大勝かおりさんはナンノっぽい。
    にしやま由きひろ氏は渡辺いっけい似。
    作・演出を兼ねるフルタジュン氏はタカアンドトシのタカとFUJIWARAの原西を足したような味。

    あやめ十八番を観ている時の感覚に近い。
    講談師の篠原友紀さんが他の人の熱演を真剣に見ていて、うんうん頷いたり笑いを必死にこらえたりする様がこの劇団の強みだろう。嘘偽りなく演者が本当に面白いと思って演っている。理想的空間。才能が溢れ返っている。

    ネタバレBOX

    肺がんを宣告されたにしやま由きひろ氏は昔プロでバンドをやっていた。路傍の石を拾った時の気持ちを思い出す。あれは辞めたバンドを客として観に行った帰り道にふと拾ったんだっけ。神咲妃奈さんに石拾いを勧める。いつの日にか子供と今日拾った石を見せ合うことが楽しみになっていった彼女。大野朱美さんはセールストークの繋ぎは落語の枕と変わらないことに気付く。森田芳光のデビュー作、『の・ようなもの』を感じさせるエピソード。何でも出来る有能な上司・大勝かおりさんに抱えたアンビバレントな感情。滔々と流れ落ちる言葉の水滴が川となり全てが澄み渡っていく。涼田麗乃さんは亡くした父親の遺した生命保険に暮らしを守られた。新興宗教団体に捕まるも中から契約を取りまくる荒業のエピローグ。

    散々なことをやっておきながら、マルチ商法の過去や色恋営業をバラされることに怯える姿にちょっと違和感。どうだって言い包められる筈。 

    更に先を目指すならば必要なのは爆発するエモーションだろう。観客に「ああこの為に全てのエピソードが紡がれてきたのか」と感嘆の溜息をつかせたい。ショーン・ペン監督の『クロッシング・ガード』。娘を車に撥ねられて殺された男は加害者の出所をずっと待つ。そして到頭復讐の時が来た。いよいよぶち殺そうと逃げる加害者を追う。気が付くとそこは娘の眠る墓石の前。立ち尽くしてしまう。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    保険営業員の生態を皮肉に、しかし暖かく描く、その塩梅が絶妙である。そしてまた落とし持ち上げる。終わってみれば根っからの悪人はいなくなっているのだがそこに演劇によくある臭みがない。うまいものだ。

    登場人物の書き分けが見事で、そこにどんぴしゃりの役者さんたちを配役する。これもまた素晴らしい。ベテラン演技陣には感心するばかりだ。特に渡辺いっけい似の にしやま由きひろ さんの斜に構えた佇まいに痺れた。女優さんでは若い頃なら神咲妃奈さんに魂を抜かれていただろうが爺さんになった今では大野朱美さんの知的なクールさに惹かれてしまう。もちろん涼田麗乃さんのひたむきさも最高だ。

    売りの講談システムだが無声映画の弁士を(有声の)演劇に使ったということに近い気がする。基本はナレーションだが演劇の中での役も与えられていて台本を書く上で非常に便利なしくみになっている。素晴らしい発明ではあるがユニークすぎてそのままでは他の団体が採用することは難しいだろう。何か変種が出て来ることを期待したい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    評判に違わぬ面白さ。
    講談そのものは寄席で多少聞いたことがある程度ですが、テンポ良く進むあたり、この形は良いと思いました。

  • 実演鑑賞

    フルタ丸初観劇。「うまいな~」と幾度となく感心しながら観た。下北沢B1は馴染みのある劇場だが、舞台をゆったりと贅沢に使ってる感覚が新鮮。未知数であった「講談」要素がどう絡んでいるのか・・そこにやはり関心が向かうが、開場時間の間流れる女性講談の音源がアウトし、開演となると、見台を高くした台上に何と女性二人が座り、講談調の語りが始まる。さて・・・
    もっとも自分は講談を「落語」を通してしか知らない。(神田伯山氏の動画を初めて目にしたのは割と最近。)枝雀の秀逸なくしゃみ芸が聴ける「くしゃみ講釈」や、志の輔の全編講談調の新作を今思い出すが、(伯山氏のを聴いて実感した所の)講談の真骨頂である「クライマックス」のテンションであったりが、今回の作品にも盛り込まれ、また時折高座に出てくるフレーズをうまく嵌め込んだりと、単に「語り手(講談師)の進行による劇」止まらない趣向の充実がある。
    ストーリー的には舞台となる保険屋の営業部員それぞれの人生模様が切り取られ、各人の人生の分岐点を華麗に(見た目的にはバタ臭くとも)経て行く物語が講談的に綴られる。
    正直、出だしは打ち込みの音楽が「和」と合わないな、とか、可動式「見台」台の二人が人に隠れて見えないといった「不便さ」や多少多めな「甘噛み」など物理的要素に引っ掛かっていたのだが、仕込んだ伏線がやがて花開く考えられた台本に、「なるほど」「うまい」と心で呟くのであった。

    ネタバレBOX

    営業部員たちは男性3名、女性4名。新人女性、枕営業疑惑の女性、やり手の女性ベテラン、そしてじつは落語家を目指していて断念し、「同じ喋くりで身を立てる」仕事として選んだものの・・という女性が居る。これが後半驚くべき変化を見せる。男性にもベテランが一名、彼は音楽のプロを目指していたがバンドを去った過去を持ち、後半思い掛けない展開がある。高学歴で社会的地位の高い学友たちをターゲットに成績を上げているが頭打ちが見えている若手or中堅、もう一人が具体的に思い出せないが、各々が持つ特性に即した物語が書き込まれ、フォーカスされる。このエピソードの配置、ディテイルが「うまいな〜」なのである。
    もちろん個人史に深く分け入れば、もっと泥臭くみっともなく、従って行動に至らない事が多くその方が賢明である事の方が多い。が、皆が皆「等しく」課題や傷を抱え、乗り越えようとする群像劇とは「等しい」という点にポイントがある事に気付かされる。一名部外者が混入、彼には「革命」を担わせ、あるいは社内恋愛要素もあって混沌とするが、うまく触媒の機能を果たす。
    講談師は俯瞰で物語る存在だが、二人は営業部長を兼ね、部下たちの内面を含めた実情を鋭く見抜いている風なまなざしがある。これが作品のドラマツルギーを決定づけている感があり、そこに何かを感じているのだが、これに関してはお時間となったゆえ、またの書き継ぎにて。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    グルグル回る演出は面白かった 

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/07/12 (金) 14:00

    講談の醍醐味は、観客をMAXまで盛上げる語り手の熱さ、リズミカルで大仰な節回し、
    ト書きも台詞もメリハリつけてすべてこなすマルチぶり・・・と数々あるが
    そのすべてを存分に発揮する舞台だった。講談師のお二人、お見事!

    ネタバレBOX

    客入れの時から講談が流れている。よく分からないが「徳川天一坊」と「赤穂義士伝」?
    聴いているうちに、そのリズムが心地よくなってきて期待が高まる。

    明転すると高座が二つ、二人の講談師が「第三生命」の営業部員をひとりずつ
    紹介しながら物語は始まる。
    この講談師がストーリーを回し、登場人物の心情を解説したり補足したりするのだが
    驚くことに普通に営業部長として台詞も言ったりする。

    クセ強目のメンバーが揃っていてキャラのバリエーションは申し分なし。
    彼らのバックグラウンドの描き方、業界あるある、個性豊かな保険の売り方など
    盛りだくさんな情報も、講談師が整理してくれるので解りやすい。

    講談らしく人情噺的要素もたっぷりで、スタッフの成長を促し見守る人々や、
    がんを宣告されたスタッフが昔のバンド仲間に会いに行くところなど
    人情に訴える講談の魅力が随所に生かされている。

    口跡も鮮やかな講談師二人(真帆・篠原友紀)が舞台を牽引して素晴らしい。
    ドラマチックな講談調が、誇張気味のキャラにマッチして相乗効果抜群。
    講談に負けない役者さんたちの熱演に惹きこまれた。

    このスタイルの作品は、役者のパートと講談のパートのバランスが難しそう。
    登場人物のキャラが弱いと講談に負けて、芝居が講談のおまけみたいになってしまう。
    二つのパートが拮抗するところに緊張感とリズムが生まれて面白くなる。
    2つの高座が移動するのも(動かすの大変そうだが)時間の流れが大きくうねって良い。

    この講談シリーズ、すごいですね!
    いろんなシチュエーションでまた観てみたいです!
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    久しぶりのフルタ丸の観劇。やはり期待を裏切らない面白さ。大いに堪能しました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/07/10 (水) 19:30

    座席2列

    フルタジュンさん二回目の観劇

    講談スタイルのリズミカルでわかりやすい展開。

    今回は講談ダブルス🎵
    みなさま是非一回体験して欲しいです!
    最高でしかない!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/07/12 (金) 14:00

    125分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    噂の講談シリーズはじめて拝見ました。とても面白かった。それぞれの癖のある人物の演技も良かったですね。楽しい時間を過ごせました。あー楽しかった❗次回も期待ですね。

  • 実演鑑賞

    面白かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/07/11 (木) 12:00

    保険の営業をネタにこんな面白いお芝居ができるとは! 私も人生において、保険の契約や見直しを何度かやり、しかも、営業の人の言うがままだったなあと感慨に浸りながら、ステージの成り行きを見守りました。人生の回顧、反省系のステージ。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/07/10 (水) 19:30

    フルタ丸講談 講談シリーズ3作め「口車ダブルス」

    事前にキャストを拝見して、終身名誉劇団員?の大勝かおりさん、松尾英太郎さんの独壇場!?
    かなぁと思っていたが180度裏切られ、おふたりの怪演?が薄くなるほど全ての演者さんが輝いてた。

    ツインタワー講談師のおふたり(真帆さん、篠原さん)は、マルチキャストとして、ふらぁ〜っと作品に入り込み、
    講談シリーズの新たな“型”が見えてきた感じ。
    高みからの視線は、フルタ丸のステージを見守るマリア様のようww

    どうやって終わるんだろう??と思わせつつ、講談(浪曲)的な余韻と想像力を残してくれるのは、さすがフルタさんと感心。
    さらに進化してるなぁ〜

    ネタバレBOX

    ステージ上に高座が2つ並んでいる姿を見て、2013年(もう11年前!)上演した『パラレル/Parallel』を思い出しました。
    ある意味、あの作品も、壇上の2人がストーリーを引っ張りつつ、演者として参加するってタイプだったな。

    また、時間を進める、という表現(と思うけど)、高座をぐるぐる回す演出も、『匿名家族』(こちらも2013年上演)を
    思い出す演出だったなあ~
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    初めて観たフルタ丸講談、想像以上の面白さでした!演劇の説明部分を講談ですることでテンポも良く、また観劇者の心情を講談者が代弁してくれて、共感性を高めてくれる。気づけば笑いっぱなし。また登場人物達それぞれのバックボーンも簡潔に説明し、またキャスト陣の熱演もあってどの登場人物にも見せ場があり、楽しい。導入から徐々に惹き込まれていき、最後も余韻や彼らの今後を想像させる見事な締めくくり。年に何本も観れない素晴らしい舞台で必見です!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ツインタワー方式の舞台といい
    作り込まれた登場人物たちといい
    見どころ満載で楽しめた
    約二時間弱の作品
    台詞の面白さに
    会話のテンポも良く
    とても楽しい時間が過ごせました
    全席自由 二方向の座席配置ですが
    両方に優劣は無いかなぁと

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かった!お勧めです。
    演劇に講談の良さ(勢い、歯切れの良さ、端的に説明できる所)をプラスして分かりやすく楽しめる物語になっている。
    観劇初心者も講談初心者も楽しめると思う。
    脚本が良いのはもちろん、個性的な登場人物とどの役者もピッタリ合っていて安心して物語を楽しめた。

    講談好きとして2点、無理を承知でオーダーさせていただかるなら
    ①はり扇の音が振動音と共にマイクに入りすぎ耳障りになる所を是非改善してほしい。
    ②最後の締めも講談調子でやって欲しかった。

    終演のとき、最前列の男性観客が「あ〜、面白かった!」と満足そうにおっしゃったが、その一言に尽きます

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    テンポの良い講談と癖のある営業部の人達、笑い多めであっという間でした。
    演者さんの立ち位置がかなり客席に近いので迫力のある舞台でした!

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    講談の設定が良かった
    講談の2人は最初から最後まで出演すごいです、一人ひとりのセールスの人、役の個性が面白いです

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    講談が自分の頭の中の声を代弁してくれて、共感しかない。
    「保険=怪しい、だまされる」と思っていた通りの展開。
    でも、保険を売る人にもちゃんとそれぞれに人生があって、
    大事な物、思い出、忘れたい過去、いろいろ持ってるんだな。
    今日、お預けされた「また別の話」、気になるぅ・・・。

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