FIRELIGHT 公演情報 FIRELIGHT」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★

    心の麻薬
    ストレートにまとまってたと思います。

    ネタバレBOX

    マッチ型麻薬「firelight」が大量に燃やされる大火事があってから数年後の話。「firelight」を販売する記憶喪失の少女(佐山花織)は、火事で失明した美緒(朝日望)や母を亡くしたイサコ(安田友加)らと暮らしている。そこに、ワケあり風なジャーナリスト・一ノ瀬(後藤祐哉)や少女を追う警官・駿河(鳥谷部讓)らやスラム街の住人たちが入り乱れるにつれ、火事の真相が明らかになる…。

    スラムの住人・里奈(丸塚香奈)も少女も記憶喪失という設定で、過去に注意をひくのはベタでもあるけど、キャラクターとストーリーがしっかり噛み合ってたと感じた。警官の駿河が母親への愛情を満たすため(半分は妹の少女のため?)に「firelight」を作り出し、それが規制対象となり、凶行に走るとか、イイ感じ。駿河役の鳥谷部讓は演技も良かったし。
    「firelight」が、みたい願望を(幻として)叶える麻薬で、主要な登場人物らは、それぞれに願望(心の傷)をもっているという、悲しいトーンの話。でも、テンポ良くて、脚本がスリムになっているためか、お涙頂戴な雰囲気でなくて好み。惜しいのは、ちょっと青臭いとこと、まっとう過ぎること、舞台の雰囲気にメリハリが少ないことかな。

    マッチの演出は良かった。もっと色が変わってもよいけど。一ノ瀬の死んだ彼女(椎谷万里江)の、儚い感じも合ってた。

    演技はもっと良くなる気がした。また、キャラの年齢が全員同じに見える(実年齢自体近いんだろうけども)。
  • 満足度★★★★★

    演劇らしさ
    演劇の良さを感じた舞台だった。

    装置、照明は舞台ならではだし、
    演出も変に奇をてらう訳でなく、観やすい分かりやすい楽しいというのを主眼に置いている感じがした。

    役者さんがそれぞれいいポジションを演じきっている。
    目の前で観れるのがうれしい。

    お話はサスペンスっていうほどドキドキしないが一本通っている。
    幻想の設定とその表現は素晴らしい。

    ネタバレBOX

    マッチをすると浮かび上がる幻想。素晴らしい。
    人のそれぞれの強い想いが現れるのも各人物へ気持ちが入り込みやすい。
    ラストのほうで全員に一人ずつ幻想がつくシーンはなんだかジーンときた。

    ストーリーのおち自体は正直物足りないが、それを補って余りある芝居だった。

    キャラでは、
    安田さんの妹キャラ、一橋さんの恋心、佐山さんのマッチ売りっぽさ、
    丸塚さんのちょっと天然系、細井さんの怪しさなど
    売り手買い手の仲間感が入り込みやすくしてくれた。

    あと寺尾さんの痴女はもっと観たかった。

    最後に幻1の恋人で締めるのなら
    もっと描いてもいいのでは?結構椎谷さん目立ってたし。

    兎にも角にも、美術・照明・音響、役者・演出が本当に舞台のよさを感じさせてくれました。

    与太:
    個人的には今年前半にみたいくつかの演目が少しオーバーラップしてしまった。
    あんかけ+僕察+ゆりかもめ+ドグラマグラ。

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