友達じゃない 公演情報 友達じゃない」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-5件 / 5件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    いいへんじの『薬をもらいにいく薬』という作品にとても救われていたので、新作を待望していました。
    一人のシンガーソングライターの路上ライブをきっかけに出会った二人。二人の間に芽生える気持ち、揺らいだ気持ちとは?「友達」と「友達じゃない」の間を行ったり来たりする二人、そんな二人を見つめる一人の心の様子が丁寧に描かれていく約80分。劇中歌が素晴らしすぎて、思わず落涙。今回もまたとてもやさしい戯曲であり、あたたかい演劇でした。そして、それはそうではない世界へのささやかな、しかし確かな抵抗であるとも感じました。「やさしい」や「あたたかい」という安心は、「かなしい」や「つめたい」という不安といつも共にあって、気持ちが追いつかず涙ばかりが流れる夜や、泣いたからといって清々しく迎えられるわけもない朝があって、そんな中で私たちは生きている。一人になりたい、人から離れたいという気持ちと、独りが怖い、誰かと寄り添いたいという気持ちが同じ心にあるということ。それでいいということ。いいへんじの演劇は、中島さんの戯曲はいつもそんなことを改めて、耳打ちするようなさりげなさとやさしさで教えてくれるようでもあります。それはなんだか、世界へのとりとめないお手紙でもあるようで、同時に丸くて丁寧な文字で同じだけ心をつかって綴られた"へんじ"でもあるようで。
    世界の悲しさ、冷たさ、厳しさに目を凝らした上で、人と人がどうあれれば、そことたたかえるのか。武器じゃない、何かもっと確かで、もっと誇れるもので。そう願う自分を肯定してもらえたような劇体験でした。
    人と人の隙間を糸や針をつかって縫うのではなく、マーブル色の色鉛筆で少しずつ色を変えながら塗っていくような。そういう繊細で、時間のかかることを見せてもらったような心持ち。人と人との間にはいつだって大きな川が流れていて、こちらと向こうの違いや差に戸惑うし、いつでも行き来ができるような橋を気安くかけることもためられる。それでもと、だったらと、てづくりのボートをそーっと出してくれるような。そんな演劇でした。私は千秋楽ラストチャンスに滑り込み、Bキャストの味と技を堪能しましたが、俳優さんの違いも込みで楽しめそう。トリプルキャストにも意義と魅力が宿る公演だと思いました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/03/24 (日)

    Cチーム観劇
    わっ!全然違う。
    スピード感とか、二人のかけ引きとか…
    歌とか歌詞とか…
    後半泣けちゃったもんね。
    へぇ、面白いなぁ。Aチームも観たいところだけど用事もあり残念。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/03/21 (木)

    Bチーム観劇
    初めての「いいへんじ」
    なんじゃこりゃ!!!な。
    そうだよね「友達」の定義って
    自分に友達っているのか?とかも考えてみたりして

    ネタバレBOX

    ごめんなさい。ギターが歌が…歌詞が心に入ってこなかったのよ。
    でもきっとそれも味なのだと思うけどね。全部見るとまた違うのかも。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    Bチーム
    吉村ちゃんは昔の自分を見ている様。
    吉村ちゃんのあわあわした感じや上手く言葉に出来ないあたりの表現は実に巧みだなぁ。
    しかし何故か決して面白くない訳ではないのにグッと引き込まれる事がなかった。
    恐らく作品の持つテーマと自分の価値観の乖離に起因かな。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/03/21 (木) 20:00

    Bチームを観た。期待の劇団の2年ぶり新作。なんかいい感じ。観るべし!観るべし!!観るべし!!!73分。
     今回の佐吉祭で観たことがある2劇団の一つ。2年前の『薬をもらいにいく薬』は私の年間ベスト10に入る傑作で、本作も期待がかかった。路上アーティストのファンの女性2人が「友達」になろうとする物語、…と言うと省略が過ぎるし本質も伝えていないと思うが、見掛けはそんな話。全く違った立場の2人が知り合うのはこういう感じだろうし、こんな展開もあるだろう、と妙に納得する。「友達」であることに拘るあたりは世代的に理解しにくいところもあるが、そんな感触なんだろうな、とも思う。メインの2人、タナカエミと中島梓織が巧いのは勿論だが、どんな芝居に出ても爪痕を残す、てっぺい右利きの有り様がとてもいい。

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