「さらば冬の殺し屋」 公演情報 「さらば冬の殺し屋」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★

    気持ちが降りてこない
    ある人物の正体がわかる話の部分はよかったが、どうも主人公の気持ちが降りてこないというか入ってこないというか。
    後、駅員とかに変な設定を与えずにシンプルにしたほうがよかったような気がする。

  • 満足度★★★

    復讐
    序盤、妄想とサスペンスの入り混じったコメディな描写だったが、終盤にかけての復讐劇はこれから起こり得る幸喜の未来を暗示しているようで怖かった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/

    物語は田舎の駅長室での出来事。幸喜は10年前に3人を殺してしまった過去があった。現在の幸喜は、過去の幸喜を知った上で、結婚3日目を迎えた妻・幸恵と一緒に今は亡き3人のお墓参りにここに訪れたのであった。幸喜は無感情で無表情だった為、感情の表現の仕方が解らず、妻が倒れて雪に埋もれ仮死状態になっても、どうしたらいいのか解らなかった。これは元々の幸喜の性格なのか、あるいは、殺人を犯して罪を背負ったあの時から感情が凍ってしまったのか、はっきりしなかった。

    それでもあの時、全てにムカついたから3人を殺してしまったのははっきり覚えている。

    一方で殺し屋ジャムは、ある時は駅長に、ある時はキャッツアイに、ある時は雪ん子に、ある時は工事現場のおっさんに変化しながら戸塚に殺しの指示を出すが、元来、苛められっこで気が弱い戸塚は殺しを実行できなかった。後半になって戸塚の行動は戸塚の妄想の中にある殺し屋ジャムを使って鬱憤を晴らしていたことが理解できる。

    そして戸塚と同じように頭の中に殺し屋を飼っていた幸喜は10年前に本当に実行してしまったというわけだ。するとこういった妄想癖から幸喜と戸塚は似ているのだと思う。被害者の遺族は駅舎で幸喜を見つけると殺してやりたいほどだったがそれは出来ない。それで彼らはそれぞれに幸喜を詰ったり指先を傷つけたりしながら、自分自身を納得させることしか方法がなかった。

    しかし、物語が進むうちに幸喜の妻である幸恵は10年前に幸喜に殺された小さな男の子の母親だったことが明らかにされる。しかしこれを幸喜は知らない。幸恵の復讐は、幸喜の感情を復活させて喜怒哀楽を感じられるように仕向け、とことん幸恵を好きにさせて、幸恵がいなくては生きていけない程、溺れさせてから、幸喜を捨ててやることだった。

    田舎の駅長室で起こる、渦巻く闇と屈折した人間関係を描写した物語。

    殺し屋ジャム(神春菜)と戸塚(豊田高史)の掛け合いがバリ、アニメチックコメディだった。あまりにもコミカルさが押し出されてしまった為、ミステリアスな雰囲気が削がれてしまったように思えた。終盤になってサスペンス性が強くなるも、それまではずっとコメディ一直線で突っ走っていた。だから全体的にまとまりがなかったように感じられた。うなじの痛みの部分がワタクシにはちょっと違和感があった。ズラはベタすぎて笑えず。苦笑!
  • 満足度★★★★

    (^-^)/今回もえぐります。
    (^-^ゞお気に入り深重系劇団[enji]さん。今回はより重いテーマ、背筋がゾゾッとするラスト。各々の心象風景、定番の無いオリジナルな表現に一瞬戸惑いましたが[enji]ワールドを堪能しました。また次回も楽しみにしております。

  • 満足度★★★★

    殺しの流儀
    殺しには流儀がありました。

    公平とジャムのかけあいは笑えました。
    公平役豊田さんの気の弱さ、頼りなさの演技は見事でした。
    堤さん、神さんには目を引かれました。

    ネタバレBOX

    殺意と復讐の心理が良く表現されていたと思います。

    皆が殺意を持っていました。誰にでも起きうる殺意が描かれていました。

    ・浜口は10年前に3人を殺していた。
    ・駅長は自分に新しい感情が生まれては殺していた。
    ・公平は自分をばかにする大人たちを殺さぬまでも脅かしてやりたかった。
    ・被害者の恋人は加害者浜口を殺してやりたかった。
    ・被害者の母は加害者浜口を殺すつもりでいる。

    被害者側の心理も良く描かれていたと思います。

    ・大場の、恋人を殺されて殺人者を殺したいほど憎んでいたが、さすがにそれはできず(けじめをつけるために)ささやかな復讐をする気持ち。

    ・裕子の、殺人者を恨む気持ちと姉への嫉妬から死ぬように願っていた自分を責める気持ち。姉に呪い返されていると思い込むほどに心を病んでいた。

    ・極めつけは幸恵。自分を犠牲にしてでも子供を殺した殺人者に最大限の復讐をする気持ち。

    後悔させ、反省させ、人間らしい心を取り戻してもらい、自分を愛させて、必要にさせてから復讐する。最後の幸恵の流儀が明らかになった時、私は殺されました。
  • 満足度★★★

    コメディ?でもない
    う~ん、前半コメディっぽいところも多いのですが、やはり基本テーマからしてコメディは無理ですよね。そのせいか前半がコメディにならず、私には大げさな演技や台詞に感じられてしまいました。前半笑えないとかなりしんどい。後半に入ってその理由が分かり、うまく収束していき、衝撃のラストになるのですが、前半の違和感が後々まで尾を引いてしまい、いかにも演劇っぽい台詞回しや演技が印象に残ってしまいました。時計の針などの小道具も痛い。前半、「ハリーの災難」のようなブラックコメディになるのかな?と思ったのですが、さにあらず、いかにも日本的なエンディング。このエンディングとコメディ色の組み合わせにはなんだか無理があるような気がする。

    ネタバレBOX

    特に「チリッ」とか「ズキューン」などの擬態語がくどくて痛い。それで人間性の回帰を表すというのは演劇としてどうなんだろうか・・・・。
  • 満足度★★★★

    心象風景
    登場人物の心の中、つまりは作者の頭の中を具象化させた舞台だと思いました。コメディーっぽい所に笑ってしまいますが、見終わってからの方が恐ろしさが湧いて来ます。実は・・・。

    ネタバレBOX

    最初の若いカップルは必要でしょうか。いきなり主題に入っても良かったような。あの2人の存在で、少しとまどいました。
    かっこいい女殺し屋さんは実存してませんね、きっと。
    幸恵さんの企みがスゴい。母の悲しみはそれほど強いのです。
    心理的なホラーだと思いました。お話が何層か重なっていますが、芯になる「感情のない殺人者」の話がしっかりしているので、ブレなく楽しめました。
  • 満足度★★★★★

    様々な愛憎、
    感情や無感情、心の動きが良く描かれていました。

    ネタバレBOX

    本物の殺人経験者と被害者家族の絡み合い、素晴らしかったです。お姉ちゃんなんか死んじゃえばいいのにと思っていたら本当に死んでしまったときの罪悪感も分かります。

    恋人を殺された男の復讐が小さな刃物様なもので殺すのかと思ったら…、傷付けない方法に一つのけじめの付け方を考えさせられました。

    子供を殺された母親の究極の復讐が、男に愛というものを知らしめることとは凄まじくもあり、本当に愛を知ったときにはもう殺せなくなるだろうことも理解しているところに愛おしさを感じました。

    挫折した青年の心の中の殺し屋、神春菜さん、美人でカッコ良かったですね♥、心情風景ですもの、何にでも変身できて楽しそう!
  • 満足度★★★★★

    冬には雪が降って
    おもしろかったです。
    そして、いろいろと考えてみます。

    ネタバレBOX

    列車が到着して 、
    新たな はじまり なのだろうな と 思いました。

    愛が、いろんなかたちに なってしまった おはなし のような 気がしました。

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