(あたらしい)ジュラシックパーク 公演情報 (あたらしい)ジュラシックパーク」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-9件 / 9件中
  • 映像鑑賞

    満足度★★★★

    映像で鑑賞したけど、映像でしかできないことをやってて最高、舞台版はどうだったんだろう
    ラストシーンは震えました

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    段ボールなどで作った小道具は「お、南極ゴジラ!」という感覚にもなり、またそれが良く機能していました。

    ネタバレBOX

    舞台では、アラの見える小道具はそれが少量であろうとあえてであろうと劇世界を壊すにはじゅうぶんなので、そうならないために、映像やダンスを用いたり、マイムや語りで説明したりという表現はよくあることです。
    けれども今作で、いかにも段ボールなどで作ったものたちが成立していたのは、まず物量が多かったという点にあるかなと思います。空間に対して要素が多く視点を散らす美術や、キャラクターを立たせテンポよく展開させる俳優たち、全1,324話のうちの1~4話である設定など、100人キャパの王子小劇場に空間も時間も詰め込んだ、詰め合わせボックスのような世界観のスジが通っており、それが熱量と魅力になっていました。

    また、小道具などの手作り感に反して、たとえばシャークウィーク役の瀬安勇志さんが後半姿が変わってからの躍動感ある動きは、世界観への大きな説得力となっていました。

    全編とおして、湾田ほんとの成長譚です。それを描き切った胆力と、その一貫性が、要素とキャラクターが多い作品のなかで観客の視点を引っ張っていました。一方で、湾田を主観的に描いていくため、変化やその後がわかりにくいキャラクターがいたり、彼らを振り返らず自分の人生に邁進していく湾田に「その生き方でいいのだろうか」と応援しきれないところもありながら、カタルシスを感じさせる勢いがありました。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    平均年齢26歳の南極ゴジラは、演劇をポップカルチャーに押し上げるべく旗揚げされた“ゆかいな劇団”。
    『(あたらしい)ジュラシックパーク』は、CoRich舞台芸術まつり!2024春の最終選考対象作品であると同時に、注目の若手劇団が集う佐藤佐吉演劇祭2024参加作品でもあります。
    物語の内容は、誰もが知るSF超大作を下敷きに”テクノロジーの暴走“を描くというもの。私が観劇した日の会場は超満席、客席に漂う前のめりなムードから団体に寄せられる期待が沸々と伝わってきました。その様子はこれまでの団体の在り方や創作に対する評価そのものでもあると思います。
    (以下ネタバレBOXへ)

    ネタバレBOX

    その期待に全力で応えるカラフルPOPな舞台美術とオープニングの演奏がチャーミングで、パワフルで、まさに“ゆかいな劇団”(あるいは“ゆかいな楽隊”)そのものの絵面でした。私の横で観劇していた方が思わず「わあ」と感激の声を漏らしていたのですが、多くの観客が心で同じような歓声をあげたのではないかと思います。
    「一体今から何が始まっちゃうの?」
    そんな待望に拍車をかける楽しげな音楽で、観客が待ち望む演劇の入り口としてこれほど相応しいオープニングはないのではないかと感じました。一人ひとりから「期待を裏切るものか」という熱気が感じられるエンターテイメントに富んだ幕開けでした。

    物語は前述の通り、映画『ジュラシック・パーク』の設定をベースに施設内で恐竜たちの飼育と管理を行う人々の一風変わった仕事模様が描かれるオフィス劇。しかし、主人公・湾田(端栞里)がパークで生まれ育ち、外の世界をほとんど知らないという閉塞感や、いわゆる“しごでき”な同僚たちに劣等感を抱いたり、自身の生き方に疑問や葛藤を覚える様子などからはさりげなくもじわじわと社会的側面も感じることができました。
    管理室は、湾田の所属である小型草食恐竜のお部屋と花形部署・大型肉食恐竜のお部屋とがあり、後者の所属で同期であるシャークウィーク(瀬安勇志)は“しごでき”同僚の中でも群を抜いてのエース。設定はこんなにもユニークなのに、同期が集う時の静かなマウント合戦、誰にも本音を漏らせなさそうな雰囲気はひやりとするほどリアル。さらには同部署である微山(こんにち博士)、アルミ(九條えり花)、メガマック(TGW-1996)からの扱われ方や評価も散々な湾田にいつしか感情移入している自分がいて、湾田の存在や振る舞いはコミュニティに馴染めない人々の共感を誘うものであったのだと感じたりもしました。そんな中で唯一、湾田が友人・ドゥドゥ(古田絵夢)と過ごすいわゆるアフター5的シーンは、そのキャラクター性も相まって観客にとっても安息の時間になっているように感じました。
    一方でそのことを周囲が嘲笑っていることには「マイノリティの行き場のなさ」を痛感せざるをえず、二人を愛すれば愛するだけ、弱い立場の人間が手を取り合うことがもう少し認められる展開が欲しかったとも思ってしまいました。

    外部からの来訪人・セールスマンの中黒(ユガミノーマル)によって、パーク内かき回されるシーン、異質の挿入によってやがて内部の闇が暴かれ、崩壊していく様も起承転結のメリハリを担保する好展開。湾田がSOSを求める相手が決まってAIコーチ(井上耕輔)である無情、人間製造機を使ってコピー人間を研究する浮卵博士(和久井千尋)の存在、彼によって登場した“しごでき”ver湾田ことワンダー(揺楽瑠香)など人間と科学の対決を彷彿させる展開も現代版SF劇の最高潮として効いていました。ラストにかけて、その戦いが、人間臭い純粋な悩みと嘆きによって昇華されていくのも素晴らしかったです。
    南極ゴジラにしかできない方法でエンタメ性と社会性を繋げた意欲作である一方で、やや間延びを感じてしまう部分が惜しくも思えました。キャラクターがみんな軽妙洒脱にデザインされていることもあり、個人的にはもう少しハイテンポに展開を紡いだ方が本作のカラーと相性が良かったのではないかと感じたのも正直な感想です。

    もう一点、どうしても残念に思ってしまったことが、主演の端栞里さんや魅力的悪役に扮した瀬安勇志さんをはじめ俳優さんたちがあまりにも素敵なのに、当日パンフレットでは役名と顔と俳優名を一致させるのが難しく、チラシを参照しようと思ってもぼやけた写真でスムーズに照合が取れなかったことでした。
    小劇場においては俳優の顔写真自体が載っていないパンフレットやチラシも多く、ネット検索すれば辿り着ける情報ではあるのですが、せっかく作ってあったからこそ惜しいと感じました。観客が一次資料のみで知りたい情報にリーチできることは観劇アクセシビリティ向上においても重要であると考えます。また、そのことは団体から参加俳優に向けたリスペクトの表明にもなり得るのではないでしょうか。

    南極ゴジラの魅力は圧倒的デザイン力の高さ。グッズなどの周辺アイテムの工夫も含め、企画・制作・創作面の打ち出し方を細やかかつ鮮やかに考え抜くその力は、同世代のみならず世代を越え、群を抜いたものであると改めて感じました。その魅力をそのままに、観客の知りたい情報にもう少し寄り添っていただけたらさらに嬉しく思います。そして、舞台上からは今後も私たち観客のことをゆかいに裏切り続けて下さい。今後の飛躍を楽しみにしています!
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「独自の劇世界が描く青春模様」

     2020年に『贋作ジュラシックパーク』を発表した脚本・演出のこんにち博士が新たに取り組んだ作品である。

    ネタバレBOX

     物語は全4話であり、全編を通し映画『ジュラシック・パーク』で紹介された方法を模して新しく作られたというパークで展開される(この設定がまずおかしい)。第1話「お天気ボックス」は新しいジュラシックパークで生まれ育った主人公・湾田ほんと(端栞里)とその同僚や友人たちの日常が描かれる。できる仕事人を夢見る湾田だが同じ「小型草食恐竜管理室」チームのアルミ(九條えり花)に任された仕事を台無しにしてしまい、微山治夫(こんにち博士)には先を越され、リーダーのメガマック(TGW-1996)からの評判もよくない。窮地に陥るとAIコーチの明星(井上耕輔)を呼び出しては助けを乞うことがお決まりである。仕事終わりに友人のドゥドゥ(古田絵夢)と語らう時間が息抜きになっているが、周囲からは白い眼で見られている。

     たまたま花形部署の「大型肉食恐竜管理室」に欠員が出たため手伝いに来た湾田だったが、そこで働くシャークウィーク(瀬安勇志)と自分のスキルの差を思い知らされる。そこへパーク外からやってきた中黒二鳥(ユガミノーマル)が、塗れば剛毛が生える「オオカミ男クリーム」のセールスを装い園内に侵入する。中黒は恐竜の胚を盗み出そうとするも、湾田たちの仕事の失敗に巻き込まれ散々な目に遭ってしまう(第2話「オオカミ男クリーム」)。

     ある日湾田はコピー人間造りを企んでいる浮卵博士(和久井千尋)と遭遇する。その半年後、パークには湾田と姿がそっくりだが格段に能力の高いワンダー(揺楽瑠香)が入ってくる。この半年間に同僚たちもそれぞれ能力があがり、湾田はひとり不貞腐れ気味だ(第3話「人間製造機」)。そこに来た博士は自作の人間製造機を使えば、湾田とワンダーの脳みそを入れ替えることができると話を持ちかける。一度はその話に乗った湾田だったが、自身の決断には迷いがあるようで……(第4話「エアポッツ」)。

     全4話の物語は湾田の成長譚として一本筋が通っており、ほかにもさまざまに小ネタが仕込まれているため単独でも愉しめるようになっていた。他の誰も真似できない独自の作品世界を創造した点は注目に値するが、満場の客席に過不足なく伝わっていたかは疑問が残る。ジュラシックパークの設定であるとか科学技術の説明に馴染むまでかなりの時間を割かなければならなかった点に加え、小手先のギミックにこだわりすぎるあまり各登場人物の掘り下げが浅く、肝心の若者の成長や青春模様が十分に描けていたとはいいがたい印象を受けた。終盤で湾田が漏らす、自分が凡庸な人間とわかりきっているが特別でいたいという嘆きは万人の共感を得るものだし、最後にとる選択も納得がいくものであるため惜しい。

     ジュラシックパークのセットや恐竜の模型など手作り感あふれる舞台美術は手が込んでおり、プロローグの出演者による合奏を含め、作りたいものや見せたいものを舞台に上げたのだろうなと深く得心した。しかし実際に紙製の素材でできた恐竜や作り込んだ特殊効果を舞台に上げても、映画のそれと比べれば見栄えで劣ってしまうのはわかりきった話である。だからこそ舞台上では俳優の芝居と観客の想像力に託し、たとえば暴れまわる恐竜の様子を語り物のようにして伝え、生々しい恐怖感を与えるという手法も考えられたのではないか。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/03/31 (日) 13:00

    140分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    お客さんの層にびっくりした。いわゆる演劇界隈とは違う人々も取り込んでいる。これからくる劇団なのは間違いないですね。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    手作り感が凄い。
    完全なる誉め言葉としての「壮大な大人の学芸会」という印象。
    ナンセンスっぽいストーリーにラストへの伏線が見え隠れして面白い。
    ラストの効果音とか風とか発想が良いし、端さんの熱演に胸がグッときた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/03/31 (日) 13:00

    一昨年の『地底探検』に続いて観るのが2度目のユニット。マンガっぽい展開でとにかく下らない(誉めています)。(5分押し)132分。
     2020年に上演した作品の再演らしい。日本にあるジュラシックパークでの、飼育員たちのドタバタ。このパークで生まれたらしい湾太(端栞里)を軸にしてはいるが、群像劇の様相。感動的に作っているが、実は下らない(誉めています)、というのがスゴイ。理系心をくすぐるネタが多く、後に何か残るわけではないが、下らない(くどいですけど、誉めています)ことを真剣にやるあたりから生まれるものがあると思った。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/03/30 (土) 14:00

    初めて演劇を観ました!
    とにかく面白かったです!!役者さん皆さんの演技力が高く、それぞれが演じるキャラクターたちにすんなりと感情移入することができましたし、なにより充実した内容と予想のつかない展開に惹きつけられっぱなしでした!
    笑えるシーンも沢山あり心の底から楽しめました。
    次回も行きたいと思います!

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