らくだ 公演情報 らくだ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 実演鑑賞

    小説、海外戯曲、落語など様々なジャンルを「ダンス公演」に仕立てて上演する「おどる」シリーズ。今回は古典落語『らくだ』に挑んでいます。長屋に迷惑ばかりかけるならず者の主人公・らくだ(これはあだ名で、人間です)をオクイシュージさんが演じています。CHAiroiPLINの他作品と比較すると、ダンス要素が少し薄めで、語り要素が少し多め。話芸である落語をリスペクトした構成バランスかもしれないし、あるいは、『らくだ』のドラマ性にスポットを当てたかったのかもしれません。

    ネタバレBOX

    落語『らくだ』における登場人物の役割は劇中に落とし込んでいるが、登場するキャラクターの性格などはややオリジナル要素を含んでいる点が興味深かったです。平たく言うと、落語版とは異なる印象が残ります。物語の展開細部も異なり、その差異にこそ「カンパニーが今作で描きたかったもの」が凝縮されていると感じました。らくだのダメ人間ぶりの「裏側」を描きたかったのかもしれないし、社会から切り離されてしまった人々の絶望や孤独を描きたかったのかもしれません。立川談志師匠は落語を「人間の業の肯定」と説明したと言います。この言葉を思い出した観劇体験でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「大胆な飛躍に客席が湧く舞踊劇」

     2022年に「あたま山」を舞台化したCHAiroiPLINがつぎに手掛けた根多は「らくだ」である。歌舞伎でもよく上演される古典落語の名作だが、乱暴者の死体を担いで踊らせるというきわどい内容を老若男女が愉しめるダンス作品へと昇華させたスズキ拓朗の面目躍如であった。

    ネタバレBOX

     まずは作品の設定を動物園に置き換えた発想が面白い。らくだ(オクイシュージ)をはじめ兄貴分の熊五郎はクマ(清水ゆり)、クマから香典を集めるよう強要される久六はネコ(エリザベス・マリー)、長屋の大家はトラ(中野英樹)といった具合で、ブラックユーモアのある原作が親しみを持てる設定になっていた。

     各所に見せ場があったがやはり「かんかんのう」の踊りがいちばん面白い。思いのほかスタイリッシュである。ときおり挟み込まれる台詞も気が利いていて、なかでも「らくだが通った道はゴビ砂漠」が客席を沸かせていた。


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