実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2024/02/12 (月)
ヒューリックホール東京にて舞台「日本の昔ばなし」製作実行委員会『舞台版 舌切雀』を観劇。
古くから伝わる「むかしむかしあるところに心優しいおじいさんと欲張りなおばあさんがいました」という日本昔話をベースとした作品であることには変わりないと思いますが、プロジェクションマッピングのようなカッコいい照明演出や歌なども盛り込まれ、懐かしくもあり、新しくもあり、不思議な感覚が楽しめた印象です。
今回の舌切雀に限らず、桃太郎の話だったり、花咲かじいさんの話だったり、浦島太郎の話だったりと、いわゆる昔話については幼少期の頃の断片的な記憶しか残っておらず、こうして改めて触れてみると、当時の感覚との違いや発見があって面白いと感じます。というより、今回の『舞台版 舌切雀』はオリジナルのストーリーにアレンジを加え、新たな世界観が創られていた印象を受けました。いや、むしろ別モノに近い設定?それとも太宰治が推察したという設定だからでしょうか。
ただ、良いストーリーだなという結論は変わらず、こういう昔話が生きるうえでの教訓になったり、学びになったりしているのではないかと思っています。だからこそ、令和の時代になった今でも、古来から伝わる昔話が語り継がれているのだろうなと感じます。公演概要に書かれていた「“昔ばなし”ならではの日本人の心の原風景、親から子へ、子から孫へ受け継がれ伝えられ続ける人々の絆の大切さ」という部分に共感を覚えました。また、作品全体の印象として、島津亜矢さんが歌うテーマソングを含め、エンターテイメント性の高い作品に仕上がっていたと思いました。
主演の内博貴さん。舞台で拝見したのは初めてでしたが、遠目からでもカッコ良さが伝わってきましたし、素敵な雰囲気があるなと感じました。特別出演の片岡鶴太郎さん、萬田久子さんの老夫婦役もさすがの存在感があり、作品全体の価値を高めていた印象です。但馬俊役の辻本祐樹さん、みやび役の菅原りこさんらも印象に残りました。
実演鑑賞
満足度★★★★
心優しい御爺さんには金品が与えられ
欲深く底意地の悪い御婆さんには罰が当たる
残酷な表現はあっても、最終的に溜飲が下がったからまぁいいのか…というのが昔話「舌切り雀」
幼少期ではそれがおおよその印象じゃないかと思うのだけれど、全く違った側面を見せてくれる舞台版「舌切雀」
男と女の色合いが濃い夫婦愛の中に入り込んでしまった雀
夫に見える雀は愛らしい少女で(ミュージカル俳優じゃないかと思うくらい)声が綺麗
俄然、純愛不倫という言葉が浮かんでくる
遂には切りつけられる雀も可哀想だけれど、これでは妻があまりに・・・観ているうちに妻が持ち帰るであろうつづらのくだりが凄く気になってきて・・・一体どんな結末が待っているのか
「誰よりもおじいさんがおばあさんを愛した証拠」かぁ、大人の女性達が暴動を起こしそう(ウソです)
理不尽だけれど、それ故感慨深さの残る物語
観る側の立場によってざわつき方が違いそう
繊細でユニークな映像技術が御伽草子の世界観に一役も二役も買っていました
実演鑑賞
満足度★★★
萬田久子さんと片岡鶴太郎さんの爺婆があったかくてとても良かったです。
お話の方は説明とはちょっと違っていたような・・・
島津亜矢さんの生歌が聞けたのが良かったです。