実演鑑賞
満足度★★★★★
身の回りにある現実的な問題に向き合い、丁寧に描かれているとても良い舞台でした。
自分自身がそうであった事柄についても「そううまくいけばいいけれど…」というラインではなく、現状から一歩進めたような塩梅が腑に落ちるようでした。
あまり広い舞台ではなかったですが、役者さんの演技や舞台美術も相まって2時間ずっと集中していられました。おばあさんが階段からはけていったり押し車に体を預けるシーンではこっちまでハラハラしていたり。
enjiさんは来年もせんがわ劇場での公演とのことで本当に楽しみです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
表層的には、演劇(虚構)としての面白さ可笑しさの中に、現代日本の課題を点描して物語を紡いでいく。日本のどこかにあるような情景を立ち上げているが、必ずしもリアルではない どこかずれているといった印象だ。過度に感情移入させることなく、物語として楽しんでもらう、そんな娯楽性を感じさせるが…。
シャッター商店街となった一角にあった白鳥鮮魚店が舞台。日本語教師のボランティア、そして外国人を自宅に住まわせ共同生活をしている白鳥亀子、そして久しぶりに実家へ帰ってきた次男 香魚夢の親子を中心に巻き起こる人情劇。そして 驚かされるのが舞台美術。劇場内には日本の原風景が、そして個性豊かで人情味に溢れた人々が生き生きと描かれている。
同居人が外国人という設定であるが、別に外国人である必要はない。家族ではない他人---街(地域)の人々との心温まる内容でも物語は成り立つ。夫婦で魚屋を営んでいたが、夫は8年前に亡くなり妻(亀子)が一人になった。息子たちは家から離れ、今では ほとんど帰ってこない。切実さと可笑しみが切り取られた光景がそこにある。この独居(老人)問題だけではなく、色々な課題を投げかけ 観客それぞれが抱く思いに寄り添う(共感を得る)ような描き方だ。
当日パンフに脚本・演出の谷藤太 氏が「古き懐かしき昭和の香りがそこかしこに漂っています」と書いており、まさしく郷愁を思わせる作品に仕上がっている。観応え十分。
(上演時間1時間55分 途中休憩なし)
実演鑑賞
満足度★★★★★
enjjiは今回で3回目、3年連続の観劇でした。
毎度、心温まる作品です。
それにしてもこの劇団の俳優人の演技力には
いつも感心します。
お客さんは高齢者がメインですが、もっと若手俳優は
この劇団の舞台を観て勉強してほしいものです。
実演鑑賞
満足度★★★★★
とても心にしみました。本当によいお芝居でした。皆がそれぞれに問題を抱えていながら、でも、前向きに生きている。とても心強くそして、優しい気持ちになりました。今回で2作品目の観劇でしたが、心に響く素晴らしい内容だったと思います。優しい時間ありがとうございました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
基軸は説明通りの
疎遠にしていた息子と母の再開なのだが
閑散とした商店街を舞台に
様々な再生を見せてくれた
良き舞台でありました
二時間強で全席自由
実演鑑賞
満足度★★★★★
母親が精力的に生活しているのはとても喜ばしい事なのだけれど、久しぶりに帰ってきた息子の目線で観ると妙な距離間を感じてしまい気になってしょうがない
主演の親子以外にも二組の親子が描かれ こちらも凄く気になるし、気になる人物は他にも
様々な問題や悩みが渦巻き、実は重い空気に包まれても全くおかしくないところ、明るい外国人たちの存在もあって笑いまで生まれるという、こういう描き方もあるのだなぁと
痛みは痛みとして、それでも生きていかなきゃならないのなら・・・
いろんな人達の“これから先を生きていく”その姿を見届けることが出来て良かった!
先月自分も帰省し、親の相変わらずな部分に安心したり、老いが進んでいる部分に心配したりと様々な思いと対策を持って東京に戻って来たので、とても心惹かれるシチュエーションであり、思いのほかバリエーション豊かな作品であったと思いました
実演鑑賞
日本人が演じる外国人は、眼もあてられないものが多いです。
この公演でも。特にブラジル人なんかは、かなりねえ。
それを思えば、「福子、~」の軍人はかなり良かったんだなあ、と。