実演鑑賞
満足度★★★★★
どんな願いでも叶えてくれる〈願望機〉を目指す人々
様々な時代の人々が永遠の命を追い求めた手塚治虫「火の鳥」をどこか彷彿させるも全く異なる物語
<願望機>はハッキリとした実体が見えてこないのに加え、どうやら人間の手に負える代物ではなさそう
原子力のように扱いを誤った場合、大変な事になるのではないかという気味悪さに加え、「願い」の中に含まれる人の深層心理まで読みきれない不確かさ
怖すぎて自分なら絶対に手を出したくないが、それでも密猟者たちは侵入禁止区域へと向かっていく
非日常だからこそ見えてくる人間の本質・・・舞台化するのにはかなりハードルの高そうな海外作品でしたが、まるでオリジナル作品だったかのよう
原作とG.comさんとの相性の良さもあるのでしょうが、何より確固たる世界観があってこそ
開演後、階段を上り地下劇場の外に出てようやく「あれ、現実界に戻って来た!」と我に返るほど別世界体験でした
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。SF風であるが、何となく現実らしさも想起させる。
さて、公演「願望機」というタイトルより 映画「ストーカー」の原作シナリオといった方が 通りは良いらしいが、自分は原作は勿論 映画も知らなかった。舞台は、ザムザ阿佐ヶ谷という地下劇場と相まって、怪しげで不穏な雰囲気が漂うもの。そして映画は元々の小説の最終章・第四章のみを抽出したものらしいが、本公演では原作の第一章~第三章の場面も描いているという。
物語は、時間軸の違う二組の話が交差しながら展開していく。この時間軸の違いこそが、原作(全章)の魅力=世界観を表しているようだ。説明にある「隕石の落下以後、そこは〈ゾーン〉と呼ばれる侵入禁止区域となった」、そして「〈ゾーン〉には、どんな願いでも叶えてくれる〈願望機〉とやらがあるらしい」と…。人の欲望の果てにある心底の願望とは何か。
二組の物語は、別々に描かれ交錯することはない。全体の(統一した)雰囲気を保ち、しかも時間軸を違えているため、<ゾーン>という未知の領域が長く存在していることを表している。いつの時代でも人の欲望(もしくは願望)は尽きることなくある。それは人それぞれで違うであろう。願望機…幻想のような、しかし その願望こそが人類の興廃に繋がるような描き方。
濃密な会話の中にコミカルな動作、その演技に魅了される。そして幻影的な照明、不安・不穏を煽るような音響、その舞台技術の効果が物語へ集中させる。観応え十分。
(上演時間2時間40分 途中休憩10分) 追記予定
実演鑑賞
満足度★★★★★
登場するモノの名前は何のこっちゃですが、難解な展開になることもなく楽しめました。音が効果的に働いていたのかシリアスとコミカルが程よく変わり、長さを感じることなく最後まで面白く観れました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
入り口で靴を脱ぎます。板の間なので冷えが心配な方は何か(私は家で履いてるモコモコ靴下持って行きました)持って行ったほうがいいかもです。
口先の願いではなく、願う者の心の奥底の願望を叶える(?)願望機。思っていたより分からなくなかったです。存外、何これいい話になっている?と思った矢先の不安要素。
ぜひご覧ください。
あれは誰の願望だったのだろうと思っている今です。
実演鑑賞
満足度★★★★
途中休憩10分を含み約2時間35分、心の底からの願いを叶える「願望機」を求め危険の満ちた謎の「ゾーン」に侵入した(時間軸の異なる)2組の顛末を描くSF、(オリジナルか転用か不明ですが)音楽が雰囲気にピッタリで、2つの時間軸を結ぶオチが綺麗にまとまってます。