幸せな孤独な薔薇 公演情報 幸せな孤独な薔薇」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    意外にこじんまり
    キャラメルボックスを前面に押し出していたせいもあって、ワタクシ、かんなり期待してしまった。サンシャイン劇場で公演するストーリーとは違うことも重々承知なのだが、キャラメルボックスとはまったく毛色の違う小劇場向きの、あまりうねりのない舞台だった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    建築家になるために留学を望む女の子ルカ。彼女は留学費用を援助してもらう為に遠い親戚の裕福な老人を思いつく。貧しい自分が留学できるチャンスだと思い、老人の屋敷に行く決意をするも、自分の容姿や性格に大きなコンプレックスを抱いていたルカは、老人に気にいられるために、明るく美しい友人のミサを自分の身代わりにすることに思いつく。

    ミサの付き添いとして老人を尋ねたルカの目の前に現れたのは、目の見えない老人と献身的に寄り添う婦人・エリカの姿だった。老人が目の見えないことを知ったルカはついた嘘を改めようとするも一度ついてしまった嘘を中々告白出来ないのであった。

    「本当の自分」とは何なのか?自分のウソに苦しみ、徐々に自分自身に向き合いはじめるルカは、バラ園にまつわるエリカの過去とその思いを知って驚く。
    「この人はわたしと同じ!」
    エリカの心の中に蹲る羨望、嫉みなどの捻れた思い込みが何かに支配されて屈折していたのだった。

    エリカと同じように観念に頭を押さえつけられていたルカは「本当の自分」と向き合うことで、心が解放されたのだ。

    老婦人となったルカが、自分の若い頃の日記を孫に読んでもらうという形で進行するストーリー。現在と過去が交錯する舞台だったが、こういった物語はわりにありきたりで物語の結末まで容易に見えてしまう本はサスペンス的な要素は全くなく、ファミリー向けで大衆向だ。物語はこれといってインパクトがなかった分、ワタクシには物足りない舞台だった。主役の佐藤がきっちり。

    何も考えず安心して観られる舞台ではある。想像力は必要としないベタで万人向け舞台。

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