実演鑑賞
満足度★★★★
膨大なセリフ量とスピードで情報処理が追い付かず中盤まではちと辛かった…
ところが終盤、殺意あたりからググっと引き込まれた。
声色、表情、仕草、身体一つで劇を創り上げる宮村さんの熱と魂に感嘆せずにはいられない。
実演鑑賞
満足度★★★
三好十郎の濃厚な一人芝居。
この演目は以前に観たことがあるが、それとは全く趣を異にする公演だった。その理由は、舞台が「高級なナイト・クラブ」ではなく、ジャージのイタコが、 主人公のダンサーの口寄せに挑むというもの。公演の謳い文句であろうか、「私小説をひとり芝居化してきた、劇団 セツコの豪遊主宰・宮村によるひとり芝居新シリーズ。外見の役づくりをせず、あくまでも代弁者に徹すべく、ジャージが衣装」としている。それを承知で観劇したが…。
上演前に、宮村女史が台本はカット(テキレジ)せず、それ故に早口の台詞といった旨の説明をしていた。確かに台詞は早口であったが、以前観たこともあり 内容は概ね分かった。しかし、初めて観る人にとってはどうか?
戦中・戦後といった時代背景、知的な大学教授が左翼 右翼といった思想を時代に合わせて巧みに論じる。地方出身者の無垢な少女は その理論に心酔するが、人間一皮むけば欲望の塊。時代(環境・状況等)の変化と変わらぬ人間の本性を炙り出すような物語。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし)