満足度★★★★
後味ふんわり
序盤は濃いキャラ合戦だがやがてこれでもかと言わんばかりに「おんな」を、それもオトコとして(ワカっていても)できれば見たくなかった面を見せつけてオトコの幻想を打ち砕き、さらにヤバいクライマックスへと進むものの、エピローグがふんわりと優しく後味は悪くないというのが上手い。
紗幕に投影されるオープニング映像がσ(^-^)がいたソファー席3列目下手端からだと紗幕を通過して上手の装置もにも投影され、相互の作用によって時々「奥行きのある映像」に見えたのも面白かった。
満足度★★★★★
憎い
非常に醜い女の下心をつきつけられました。
変わりたいのに、周りが邪魔なだけなんですって。
私のせいじゃないんですって。
弱くても、いいんだったら、あの舞台上で私も暴れたかった。
満足度★★★★
ロックンロールな芝居
女性の作品だがらなのだろう。
女性の中身がゴツゴツとした岩のように描かれている。
その岩は同じ岩同士でぶつかり合う。
この感じは、まさにロックンロール。
ぶつかり合いによって削れた感じが少なく、ただただぶつかり合うだけだった感は、もう一押し救いがほしい気もしたが、愉しい芝居だった。
思わず脚本を買ってしまったほどに。
舞台美術が生々しいほどにリアルだったのも良かった。
次回公演も見たいと思う。
満足度★★★★
内容はタフだけれど
冒頭の映像や
台詞がとてもしたたかで、
場に満ちた何とも言えない薄っぺらさのなかに
登場人物たちの抱く
生きることへの感覚が鮮やかに浮かんできました。
、
満足度★★★★★
恐るべきしかし普遍的な風景
公開ゲネで観賞しました…すごくよかった。
演劇的ファンタジーをまったく使わず描く女の生理が凄まじい。
たしかにある意味で表現上は暴力的でもあるが、これを見て「普段目にすることの無い女の側面だと本気で思う男」がいるとすれば、悪いことは言わないのでその男とは別れた方が良い。
男側が自分を誤魔化さずに女をよく観察していればそんなに物珍しい側面ではないはずである。が、「それを隠すべきが女である」という価値観に生きる男が多いのも確かではある。
それは「見ないようにしている」「見えないことにしている」のである。
なんかこの辺で感じたのは「結局は放射能漏れてる」という事実を「(あるのに)ないことにしている」という人間心理などと通底している点である。
また、終盤に至ってもけたたましく笑っている男性客の様子を見て思うのは、こういう場合、男ってのは反射的に対象を嘲笑して自己防衛するということ。
この演目は「それらの男性客を観て笑う芝居」かもしれぬということ。深読み過ぎか?
また、これを観て「結構普通の女の風景」と感じる女性と「露悪的な風景」と感じる女性がいると思うんだが、男は上記も含めて押し並べて「静かな悪意の圧迫」と感じるのではないか。
男(金山)が端的なステレオタイプに集約して「モノ化」してあるのもあるのだが、そもそもこの芝居は「女」や「男」を「真面目にやってない人」には男女問わず意味不明で下品なだけに感じるかもしれない。
男性客におせっかいをするならば、ある部分については「そこで笑ったらアンタ負けだよ」って芝居かも(人生勝ち負けだけではないが)。
もしくは「場違いに笑う男性客」を観ていろいろ感じろと。
そういう意味ではまあなんと観客と一体になって創っている芝居だろう。
ロ字ックの芝居は、男を連れて行って反応や感想からそいつのレベルを判定するのにちょうどいいツールにもなると思う。
女性側も「相手に対してわかっているけどみないことにしていること」が明白になるのではないだろうか。
満足度★★★★★
無題193
700人。最後の公演、舞台の上で撮った客席...。ホント嬉しそうでしね。
「今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く...」ちょうどお孫さんが書いた「平塚らていう」を読んでいるところです。
満足度★★★★★
女性が描く女性
観る前から期待大でしたが、期待を裏切らず面白かった!
スナックの舞台セットがバブリー!
オープニングの映像も楽曲もカッコ良く、観客を劇の世界に誘ってからの、女の子同士の抗争が女の裏側?真理?をついているようで見入ってしまう。
でも人ってやっぱり爆発しちゃうのね。
満足度★★★★★
予想以上のハイエナジー
女はつらいよ的な物語でしょうか。今までの☐字ックの作品の中で一番過激で充実してたと思います。演劇界では、セックスや恋愛となると男より女の人のほうがストレートで開放的な作品を作っていますね。
満足度★★★★★
もはや文学。
もう1回観る予定なので、コメントはその後に。
やっぱ、ロ字ックはイイ!
前の本公演『燦燦』はコリッチでは賛否両論で、ボクも終演後は「?」なとこもあったんだけど・・・ジワジワと作品への思いが募ってきて、無理を言って上演台本をお取り寄せ。
今まで、何度『燦々』の台本を読み返したことか。
山田佳奈さんの台本は、もはや文学の域。
山田さんの脚本を読んだ後って、作風やディテールは異なるんだけど、松浦理英子さんの小説を読んだ後の余韻に似てる。。。
芝居としても、本当に楽しめる!
大胆に見えるけど、細かなところまで丁寧に創りこまれてる。
この舞台を一緒に観たい人がたくさんいるんだけど・・・もう当日券しか売られないんだよねえ。。。
『鳥取イブサンローラン』の他に、2つの過去公演の上演台本が売られています(1冊500円)。
どれもこれもオススメです!
満足度★★★★★
本当にうっとおおしい!
全員の女が全員うっとおしい!
気持ちが良いほどのうっとおしさとその美しい生きざまに飽きることなく魅せられました。
また男ふたりが相反して存在している様も余計な部分が一切ない感じでさすが!段々と知名度も上がってきているようで711であんなに超満員な様子初めて見ましたが、今後が楽しみです。
でもちょっとみんなに知られていっちゃう感じは寂しかったりもしますが(笑)
満足度★★★★★
ファンキーな感じ
女のうっとうしさやめんどくささがとてもよく出ていて、
ひとりひとり、嫌な感じが出ていて良かった。
男から見ると実にうっとうしい。見たくない姿である。
しかしそれがよく描けていて、生々しく刺激的で良かった。
いつもこの劇場で舞台見ると思うが、ソファに座る芝居が多いのだけど、
前の人の背が高いとちょっと見え辛いかも。なるべく前の席が良いです。
主人公の田実陽子さんの演技がとても繊細で
綺麗な顔なのにコンプレックスが顔に現れて時々ブスに見える。
そこがとても良い。魅力的な俳優さんでした。
女って愛しいなぁ…。
負けっぱなしの女たちの声は、どの言葉をとっても安っぽくなく、勝っても負けても続いてく人生を淡々と歩いていくしかないということを、しみじみと感じさせてくれる。
女には切実な声であってもそれを聞く男には滑稽にうつるのか、痛いところを突かれたから笑うしかないのか、あるいは単に鈍いのか。客席から上がる男のゲラゲラとした大きな笑い声には、新鮮な驚きもあった。
ああ、でも現実ってこういうシーンで男は笑うよね、と後で納得するのだけれど、女の心の叫びを嘲笑してしまえる男はきっと、舞台上に自分を投影しながら観ている女性客全員を敵にしたと思う。けど、そんなことにも気づいてないんだろうね。とか、お芝居というより、お芝居のテーマと、そのテーマに向き合う姿勢についていろいろ考えさせられたことも、面白かった。
そして、この舞台、負けてる女性への愛に満ちあふれていた。観劇後には気持ちがスカッと晴れやかになる。決して晴れやかな人生が描かれているわけではないのだけれど、そんな生き方しか出来ない女たちにもちゃんと愛が注がれているのが伝わるから、痛くない。脚本家の方の視点がそうなのかな。強くて優しくて、愚かな女を愛おしむような包容力を感じたから、そんなふうに見えたのかな。
ヘビーだけれど色んなことを正面から見つめてぶつけられて、とても心地よい舞台だった。