実演鑑賞
満足度★★★★
シーンのひとつひとつが立体絵画のように綺麗
背の高い舞台、天に向かって伸びる光の反射が妖しく、シーンによっては客席のこちらにまで光が差し込んできたり
色彩表現豊かな照明が演技をよりいっそう輝かせていました
ピアノにギター、生演奏の旋律に加えて水流などの自然音にはサラウンドの迫力
愛し合う二人、困惑の霊界、募っていくのはドツボに嵌まっていく様な焦燥感
喜怒哀楽どこに気持ちを向けていいのか、なかなか感情移入しにくい物語ではありましたが、混沌とした世界観だからこその美、光と影を感じられた様な気がします
おかげで美術館での鑑賞後みたいな後味・・・どちらかというと上野ではなく六本木の方
実演鑑賞
満足度★★
鑑賞日2024/02/05 (月) 18:30
ギリシャ神話がベースの音楽劇だが、なんだか勿体ない舞台だった。(2分押し)86分(8分休んで、アフタートーク20分)。
ギリシャ神話のオルフェの冥界下りをベースにして、軸を死んだ妻のエウリディケに置いてアメリカの劇作家サラ・ルールが舞台化した作品。若手の役者は初見だがミュージカル等で実績があり、脇を固めるベテラン勢は見慣れた人が多く、役者の力量は確か。舞台上に井戸と排水溝を作り水を流す、など、美術や照明にも力を入れているのだが、なんだか物語がスンナリ入って来ない。とてもポエジーなセリフの多い翻訳劇なので、訳が落ち着いていない感じがあるのと、役者のムービングや演技などが巧くフィットしていない印象。軸のエウリディケの衣装も彼女の何を象徴しているのか分かりにくいこともある。コロスである「石」たちが座るバウンスボールがノイジーなのも気になる。