不識の塔 公演情報 不識の塔」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★★

    毎回観ていますが
    素晴らしいですね・・。

    主宰の山田氏を知ったのは大阪の一人芝居フェスの時で、
    後ろに座っていた身なりだけはきれいにした若い女性がしきりに
    「いみわかんなぁい」と喋ってうるさい中で
    目の前で展開されるあまりにも素晴らしい芝居に
    (青森の言葉はまったく知らないのですが、注意ぶかく聴いてみるとだいぶ分かりました)
    すっかり魅了されてファンになったのを今でも懐かしく想い出します(笑

    その時の女の人は、目の前で自分が笑ったりしてるのを見て(自分とは赤の他人ですが)、
    「可愛くて都会的なワタシが分からないのは当然」という考えを改めてもらったようです(笑
    なんだか自分が受ける度に口数が減っていきましたから・・。

    こういう時、自分が多少なりともお洒落をして劇場に向かうのも劇団にとっては良いのかな、と思ったりもするのです(割と大昔は劇場に行くときの服装は無頓着でした。今でも大抵はそうですが・・(汗

    最近は青森のやわらかなユーモアにもますます磨きがかかって、
    東京では触れることのできない
    素晴らしい感性に感動することしきりです。

    今回ももちろん、洗練された素晴らしい作品でした!
    自分、ハッキリ言ってただのファンです(笑

  • 満足度★★★★

     
    観劇しました

  • 満足度★★★★★

    遅くなりましたが
    非常に印象の強いお芝居でした。

    でも、その強さのなかに、キャラクターたちの味わいがしっかりとあって、
    心に残りました。

    ネタバレBOX

    死の床での呼吸の演じ方が恐ろしくリアルで、
    父親の最期のころを思い出す。

    正妻や女郎の妾の風情にしても
    医者にしても、
    どうにもこうにも生々しい実存感があって・・・。

    でも、それが、きちんと喜劇の領域をとりこんでいるので
    凄惨さだけが残るのではなく、
    キャラクターそれぞれの生きる匂いのようなものが
    すっと浮かび上がってくる。

    役者がきちんと豪胆さと繊細さを作り出していて
    観る側がただ委ねるだけのようなかんじになっていることも
    作品のインパクトを強くしていて・・・。

    ほんと、面白かったです。
  • 満足度★★★★★

    オトコはつらいよ?
    なんといっても津軽弁が魅力的。聞き馴染みのない単語やリズムを楽しむ喜び。それは、意味はわからないけど音韻で味わう楽しさだけど、一方で全然津軽弁を知らない人にも物語が理解出来るよう計算されてもいて秀逸だ。そして言葉に力強さを感じた。それは公用語の統制に負けない土着の言語の力強さなのかなと思う。そんな青森パワー満載の舞台に、置いていかれないよう自然と身も心も前のめりになる感じが心地よい。

    話の中身も人間らしい悲喜劇で、役者さんの好演も相まって手触りが新しく見たことないものが見れたな、でも方言や人の葛藤、今までもそこにあったものをきちんと魅せてもらったなという感じです。

    ネタバレBOX

    生娘にこだわる男のしょうもない性だったり、最後死ぬのではなく胎内回帰したいという無駄なあがきだったり。そういう、無様だけど、人間らしい生き様を、ほぼ全編寝たきりで演じ抜いた山田さんの立ち位置は大きいなと思った。


    でも何より大きいのは酒樽。やられた。
  • 20110821
    (^・ェ・^)

  • 満足度★★★

    一号二号三号
    実在する不識塔というのは、世界遺産「白神山地」の一角の山中に立っている不思議な形をした塔。レンガ造りで、高さは20.8m。まるでタイやミャンマーなどの寺院に見られるような三層の円筒形をしていて、頂上には宝珠の飾りがついている。不識塔の形は、「主」という漢字をかたどっているのだとか。これは、この塔を建てた権藤主の名前だ。彼はその辺り一帯を開拓し開拓記念として自らその塔を建てた。今回のお話は津軽に現存する塔と実在した人物をモデルに、劇団野の上独自のフィクションだ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    大正の中頃、自らの死期を悟った主は、友人で医師の工藤に遺書を託す。その遺書にはなんと、本妻の他に一号二号三号と妾がいたことも明らかにし、ついでに遺産分配も記録してあり、その遺産分配の条件に、塔に身内を集め最後の願いとやらを託していたのだ。

    その願いと言うのが突拍子もなく、大きな木樽に酒を注ぎいれ死んだ自分を酒漬けにして保存するというものだった。遺族は遺言どおりにして、事実、50年の間、酒漬けした遺体を保存していたらしい。そんな描写をするためにアゴラ劇場には大きな木樽が運び込まれておりその中に入った水に役者を突き落とすシーンが観られた。苦笑

    舞台はどちらかというと笑いを狙ったシーンがいくつかあり、全体的にコメディを狙っていたみたいだが、大爆笑はなかった。また津軽弁が殆ど理解できなかったので、その部分が全く理解不能。

    権藤主が抱く女の処女を追い求める幼稚さや、死ぬ間際に腹の中に戻りたい、という意識の幼稚さにも苦笑しながら、緩く楽しめた舞台だった。
    ナヲ(主の本妻)の言動で会場を沸かせる案だったのだろうが、逆に引いてしまった感があり、もっと絶妙なセリフセンスで笑いをとって欲しかった。

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