明けない夜 完全版 公演情報 明けない夜 完全版」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
41-53件 / 53件中
  • 満足度★★★★

    明けない夜
    JACROW初鑑賞。

    なかなかダークな雰囲気だけども、タイトル「明けない夜」のイメージから期待したほどではなかったのが残念。あくまで期待よりはという意味で見入る舞台ではあったけど。

    座席があまり良いところが取れず、表情が見えないことが多々あった。こういうテイストの舞台は表情で訴えるウエイトが大きいと思うので、勝手をいえば、どの座席でもある程度見やすく舞台を設定してほしい。リアリティを出すためかセットを造りこんでいるのはよいが、セットでなく表情が観たい。
    さらにいえば、トラムでなくもう少し小さめの劇場でも良かったのではと思う。そのほうが、「吐き気がするほどの濃密な」空気を会場に充満させることができたと思う。濃密な空気とまでは言い難かった。

    ネタバレBOX

    大人どもの私欲のため、もっとも弱い子供が犠牲になる話。里美をもう少し(誘拐シーン以外に)登場させていると、もっと気分悪く観劇できたかなと感じた。

    仗桐安のいやらしさが光っていた。ハマカワフミエの昭和女の色気と情に溺れた感は上手かった。
  • 満足度★★★★

    確かに濃密、ただ
    納得できない点が2点ばかり。。。①あんなオッサンがそんなにもてるわけない(笑) ②脅迫電話の声が声色でもなんでもないので、知人ならすぐ犯人がわかるんじゃ?
    そうは言っても2時間緊張が途切れることなく、固唾を呑んで結末を見守ることになりましたが。。。

  • 満足度★★★★

    見上げる空の先は!
    初見は「北と東の狭間」。この時「明けない夜」のDVDを購入。映像でも良かったけど、やはり生で観たいと思っていたところでの再演。しかも、完全版として。「外伝~それぞれの事情」のシーンがどう再構築されているかなど、結末も解っているけど大変興味深い舞台でした。ハマカワさん体当たりですね。

    ネタバレBOX

    蒻崎さんと雪乃ちゃんが挨拶をしたときは、びっくりして思わず「うそ!まだ終らないでしょう?」と声をだしてしまった。拍手も出来なかった。
    まあその後、舞台は続いたけど。う~ん、あそこはどんな狙いがあったんでしょうか。
  • 満足度★★★

    う~ん、名作であり、名演であることは
    否定しませんが・・・・・・。なんだか何度もTVのサスペンスドラマで見たことのあるようなシーンが繰り返され、最後もやっぱりどこかで見たようなラスト、という感じが抜けません。どうしてだろう?(格別サスペンスをよく見るわけではないが、私がTVに毒されすぎ?) 観劇の間中、なんでこの舞台でこれだけの俳優を揃えてTVドラマみたいなことやるんだろう、という思いがずっとしてました。思うに刑事の尋問とか、家政婦さんの暴露とか、こうしたドラマには欠かせないものが出てくるからで、それがかつて見たTVドラマと頭の中でごっちゃになってしまったからだと思いますが、たくさんの観客の中には私みたいなアホもいる、ということです。すみません。

  • 満足度★★★★★

    真骨頂
    これが完全版か!ホント凄いです。最初から最後まで緊迫した濃厚な空気が漂っています。観客としても息をつけず(リラックスして観る芝居じゃないです!),物語に引き込まれ,完全燃焼してしまいました。シアタートラム,初めて行きましたが立派な劇場ですね。この芝居,その劇場に負けていないというか,実に相応しい,これぞ芝居!と言えるものです。観劇後感はただ満足で一杯です。

  • 満足度★★★★★

    引き込まれた
    上質な生の映画を観ているようだった。
    エンディングで暗転して音楽が流れると自分の中でエンドロールが流れてきた。
    いやー良かった!

    ネタバレBOX

    まさかのラストだった。
    ランドセルの説明が無いまま終わるのかと思ったら・・・。
    すっかり騙されると同時に怒りがこみ上げてきた。
  • 201108251930
    201108251930@シアタートラム

  • 満足度★★★★★

    やられた。
    シアタートラムといえば結構なキャパを持つ結構な劇場なわけで、その結構なキャパを飲み込んだトラムの客席が、まるでなにかに飲み込まれたように誰もが息を呑み、呼吸を殺し、前のめりに舞台を凝視し、全てを、そして詳細を見届けてやろうという勢いで観劇している様子がとても印象に残った。

    自分はといえば、まるで自分と舞台の間には遮るものがないのではと思えるくらいに集中して魅入ってしまった。

    ネタバレBOX

    なにしろもうほんと『まったく男ってやつは・・・』という内容なのだが、簡単には笑い飛ばせないその結末は身震いするほどにシュールで、けれど客観的には身悶えするほどに面白かった。

    一旦終わりかという場面ではまさに『やられた』と、完全に事件の背景を観客に想像させる形で占められたようで歯噛みしたが、実際はその後が続いたことですっきりした様な気がするし、再度『やられた』とも思った。
  • 満足度★★★★★

    2008年からの快進撃
    縁あって以前から拝見させて頂いてるJACROWの舞台だが、ワタクシの中では2008年11月公演の「紅き野良犬」からの公演快進撃は凄まじいものがあると確信している。
    毎回、秀逸な公演でヒットを飛ばし安定感のあるキャストらの起用、そして本当に心から嬉しいのは蒻崎今日子が押しも押されもしない女優に育ったことだ。一観客として役者が育つのを見続けるというのは、至福感と同時に充実感にも似た感情があるのだ。親心みたいな・・。更に毎回のことながら脚本にもシビレル。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    再演なので、ワタクシも再見。しかし今回の「明けない夜 完全版」は警視庁捜査一課と亀有所刑事課の裏事情に重点を置いていたような気がする。つまりちょっと改訂してあったようだ。

    1963年、工場を営む裕福な家庭・和田家の一室に一本の脅迫電話がかかってくる。経営者の一人娘・里美が誘拐されたのだ。これをきっかけに、急遽、誘拐事件捜査陣が組まれる。刑事達の確執や体面、保身を上手く絡ませながら刑事の勘と綿密な捜査、事情聴取によって段々と核心に迫っていく。
    一方で3ヶ月前の家族と社員の風景、2ヶ月前の風景、事件当日の風景を回想シーンとして描写させながら幸せだった風景が蘇り、と同時に現在の緊迫したシーンと重なり、複雑な心境になる。

    事件は和田秀人(社長)が女性社員に手をつける癖が原因となって里美が殺されてしまうのだが、これを世間に隠したいが為に、和田は区議会選に立候補することを匂わせ、刑事課長に「私の個人的な事情は一切外に出さないように。課長さんの将来を潰したくないので。」と釘を刺す。これを聞いてびびりまくる課長。笑

    物語は愛人一号、二号の切羽詰った心情をえぐり出しながら犯行に及んだ動機も炙り出す。愛人二号役のハマカワフミエが、和田のような禿げオヤジとディープキスをしたり、抱き合ったりするシーンはハマカワが穢れるような気がして、なんとなく嫌だった。笑
    脇を固めるキャストらの演技力もしっかり。

    終盤、泣き崩れる妻・峰子(奥さん)に従業員の三好が宗教を薦める。頷く峰子。
    絶望のあまり藁をも掴む心理状態の隙間に宗教がそつなく入り込む構図だ。

    初演から2年。あどけなかった里美が成長して同じ舞台に登場する。時の流れをひしひしと感じた公演だった。初演とはまた違った角度で物を見ることが出来るのも、再演ならでは。
    今回の舞台セットで玄関引き戸の枠の框上部が役者の立ち居地によって顔が見えない。勿論、観客の座る位置によってだが、これがまた、蒻崎今日子の玄関での演技シーンが多いので、ちょっと残念だった。それから玄関屋根も役者の顔と被る。セットを作る場合、こういった環境も考慮して欲しかった。
    それ以外は大満足だった。
  • 満足度★★★★

    見ごたえ十分
    題材は重い。
    結末も、タイトルどおりで、お世辞にもハッピーエンドとは言えない。
    内容を考えると不適切な表現かもしれないが、しかし面白かった。
    見ごたえは十分。
    登場人物たちの奥底に秘める醜さや弱さが事件を通して曝け出されていくが、聖人はおらず、全員が俗物だからこそリアルで、面白いと思った。
    じわじわと滲みてくる恐怖。現実の範囲内で、でも後戻りは決してできない程度に道を踏み外している。

    ネタバレBOX

    最後に解き明かされる謎かけも面白い。
    物語り冒頭からずっと謎になっていたことが、犯人逮捕に至っても謎のままでいたので、どういうことだろうと思っていたら、最後の最後に明かされる真実。パンフレットに「最後まで肩の力を抜かないでご覧ください」とあった意味が分かった。
    謎が解けてスッキリすると同時に、しかしだからこそハッピーエンドとは程遠いことも分かる。このあたりが劇として面白い仕掛けになっている。
  • 満足度★★★★★

    初見
    同行者は二度目
    今回面白いとのこと

    私は身体全身で集中し、隣の同行者のことも、劇場空間にいることも忘れていた
    終演後、あまりにも息苦しく、切なかった

    身体が誘拐されていたのかもしれない、この舞台に

    今月も観劇の引がいいのか充実している
    次も楽しみです

  • 無題98
    よくできたセットですね。下手から、玄関、その奥には2階へ続く階段、中央には広めの畳部屋、ソファにテーブル、TVにステレオ。奥の障子を開くと木々におおわれた庭先が見えます。最前列左側だったのでよく見えませんでしたが、なぜか懐かしい佇まい。(ホントに)雨が降っています。

    ネタバレBOX

    一時期、推理小説にハマッていた時期があります。ちょうど新本格派とよばれる作家たちが登場してきた時期。「鮎川哲也と十三の謎」が88-89年。最近では、警察ものですと、佐々木譲の「道警シリーズ」とか。これらと比較するのもどうかとも思いますが、動機が弱いなと感じました。もちろん、実際の世の中では、追い詰められた理由などないまま、という例はざらにあるのでしょうが、お芝居ならではの「人の性(さが)」が描かれていてもいいのではないかな。(安全な客席で)みている者の神経を引きずり出し、そこに直接激痛を与えるような動機があっても。

    役者さんはとてもよかったです。蒻崎さん、恵比寿のバーでみたときとはガラっと変わっているし、雪乃さん、LDKのときよりも大きくみえる。天木さん、とても同じ方とは思えないような切り替えぶり。

    でも、当時、靴下はみんな白だったのかな?電話の声である程度わかっちゃう気もするし、指紋なんか採らないのかな、警察にバラしちゃダメなはずだけど、身内の犯行ということで対象者を絞り込んで取り調べを進めるとどうなるか…などと気になるのでした。

    時間が前後し、当日、1ケ月前、3ケ月前、その都度(暗転中)上手側に、時間が示されますが、ちょっと長かったかと。
  • 満足度★★★★★

    名作がトラムで生まれ変わった。
    サンモールスタジオで大評判をとった名作の再演。
    大きく変わったわけではないのに新しい作品のようなドキドキ感がある。社会派JACROWの代表作。大人の観賞に耐えうる作品が出来上がった。

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