黒猫【公演終了しました!誠にありがとうございました!】 公演情報 黒猫【公演終了しました!誠にありがとうございました!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★

    がっつり演劇!
    声を出すと気持ちいいの会の、学生芸術祭参加作品。

    ポオの短編小説「黒猫」を題材に、巧みに組み上げた作品。



    声を出すと気持ちいいの会の持ち味はやはり、このシアトリックさにある。

    演劇ならではの表現を追求するこの作風には心を揺さぶられる。



    ポオを演じた後藤祐哉はさすが。ただ、 前作『被告人ハムレット』と芝居の質感が同ラインだったので、彼の違う雰囲気も観てみたい。

  • 満足度★★★★

    構成が巧み
    ポオの生い立ちのハナシがいつの間にやら「黒猫」の世界に変容し、それがさらにある「秘話」だったという構成が巧み。
    また、ポオ以外は黒衣のコロス的な人物で表現することや、猫を人とぬいぐるみを使い分けて描く演出も◎。

  • 満足度★★★

    劇場志気ってかんじ
    1000%スパーキング!
    大賞な気がします。凄いから。

  • 満足度★★★

    それらしく。
    中だるみはしたがとてもレベルが高く学生演劇としては勿体無いと感じた。
    が、もっと若さで突き抜けてほしい。
    なにかの真似を出来てしまうことは素晴らしいが、新しさが感じられなかった。
    初演の手で演じたネコのほうがよかったかも。。。
    ただ、確実に今後も大きくなる劇団でしょう。

  • 満足度★★★★★

    初演より洗練度が増した
    「観たい」にも書いたように、声きもを知ったきっかけはこの『黒猫』の初演。

    70年代から続いてきた明大の老舗劇団「螺船」が活動休止中で後を受け継ぐ形で、声きものDMが送られてきた。

    その時代の既存の名作を上演してきた螺船が観られないのはさびしいが、声きもは脚色上演スタイルで、肉体を駆使して斬新で面白い演出だなぁと注目し、毎回楽しみに行っている。

    主宰の山本タカさんは若手の中でも私が最も注目しているホープで、学生演劇の中でも頭一つ抜きんでた存在に思える。

    かなり観る目の厳しい人にお勧めして観てもらっても、みなさん、初見で一様に「想像していた以上」と感心しておられる。

    現代口語演劇とは対極にある作品を作る人だが、この独自色は保ち続けてほしいと思う。

    『黒猫』の再演をずっと希望してきたので、今回の上演はとてもうれしかった。

    初演と大筋は変わらないが、見せ方がより洗練された印象で、ダンスもとりいれ、すっきりとリズミカルで、初演より疲れなかった。

    ネタバレBOX

    音楽の一部に「黒猫のタンゴ」をクラシック調にアレンジしたものと、皆川おさむのボーカル版と両方使用しているが、私はめりはりあって悪くないと思う。

    山本さんの作品はどこかアングラ芝居の香りがあり、クラシックできれいにまとめないところが声きもらしくて好きだ。

    ポオの後藤祐哉以外は、5人の俳優が黒猫とさまざまな役を演じ分ける。

    ポオの妻を演じる紅一点の加藤みさき、声きもには欠かせない草野峻平が好演。

    主婦たちの噂話の場面は、初演のほうがよりリアルな演出で好きだった。

    後藤祐哉は声きもの顔ともいうべき俳優で、狂気をはらんだ熱量の高い演技に特徴がある。

    ただ、ややもすると硬直化する危険もあり、今後、役の幅を広げていってほしいと思う。

    前回の『被告人ハムレット』も素晴らしかったので、次の新作が待ち遠しい。
  • 役者がすばらしい
    役者がたいへんすばらしかった。学生演劇とは思えない役者の仕上がり方。脚本自体にあまりパワーを感じられなかったのが残念だが、今後の活躍に期待したい。

  • 満足度★★★★

    完成度の高さを感じる舞台
    役者の動きにしても、物語の組みあがりにしても
    くっきりとしていて、
    観る側を取り込むに足りる奥行きがつくられていて・・・。

    高い完成度を作品に感じることができました。

    でも、なにか、この劇団を観尽くしていないような感覚も残りました。

    ネタバレBOX

    作り手には観る側を取り込んで
    しっかりと運ぶ底力を感じる。

    それは役者達の力でもあるとは思うのですが、
    知っているはずの「黒猫」の物語に、
    次の展開を期待してしまうような
    舞台の空間の魅力があって。

    そりゃ、有名な原作だし、
    ベースもおもしろいのでしょうけれど、
    よい語り手とは
    面白いものを、観る側の面白さへの記憶ではなく
    その時間に満ちた面白さで表現するわけで、
    よしんば次の展開を知っていたとしても
    舞台の刹那のひとかけらずつに
    がっつりと引き込まれてしまいました。

    ただ、なんというか、
    秀逸な舞台ではあったのですが、
    この劇団の魅力を味わい尽くしたような達成感は
    あまりやってきませんでした。

    それは、作品が彼らの手の内にあることでかもし出された
    安定感のなせる技かもしれません。

    ただ、もっと奥深い部分に置かれた
    別の色をした彼らの力が、
    今回に関しては封印されていたような印象もありました。
  • 満足度★★★★

    気持ちいい
    今までの小屋より大きくなった影響は感じましたが、やっぱりこえきもには勢いがあります。そして洗練された動き。第一回から欠かさず見ている大好きなげきだん。どんどん質が上がっていくなぁ、すごいや。

  • 満足度★★★★★

    本当の事件?!
    ポオの酒乱が引き起こした本当の事件のようでした。

    ネタバレBOX

    壁に塗り込めるあたりから、そして最後の猫の鳴き声で、ああそうだ、黒猫ってこんな話だったと思い出すくらい、ポオの生涯と彼の小説「黒猫」が融合された素晴らしい作品でした。

    声を出すと気持ちいいというだけあって声は大きめでしたが、芝居がかったポオの狂気を表現するのにはちょうどいい感じでした。

    ポオの狂気に満ちた執筆活動によって原稿用紙が床に散らばることもあるでしょう。床に落ちた原稿用紙一枚が片付けられることなくかなりの時間そのままになっていました。後半も、くしゃくしゃになった紙がしばらく残されたままでした。初日ならともかく、千秋楽にも拘わらずアドリブで片付ける余裕が誰にも無いということがとても残念でした。

    全体を通してクラシックの重厚な音楽が緊張感を高めるのに効果的でしたが、「黒猫のタンゴ」が流れる度にガクッと来ました。なぜあんなほのぼのした曲を使うのかはなはだ疑問でした。せっかくの引き締まった空気が緩んでしまいます。
  • 満足度★★★★

    学生劇を越えていると思う
    脚本に頼るのではなく、役者一人一人がきちんとした存在感を放っている学生劇を初めて見ることができた。また「声を出すと気持ちいい」という一定のメソッドを確立し、それを最大限活かす為に舞美、小道具、照明、音響などが巧みに配されているのが見事。
    かなりの完成度。

    ネタバレBOX

    エドガー・アラン・ポーの狂気を通し、誰もが狂いうるというメッセージを強力に感じた。小説家の葛藤と転落という、ある種ありきたりなストーリーであるが故に、一層そのメッセージは普遍的に感じることができる。
  • 満足度★★★

    きもちいいのかい?
    ・・・

    ネタバレBOX

    その時代まだ電話なくない?
  • 満足度★★★★★

    圧倒的な様式美。
    初日にも関わらず完成度が高く、役者もスタッフも鍛えあげられている。いかに練習を積み重ねて本番を迎えたかがよくわかる。

    音楽、照明、動き、そして台詞、この調和が見事。特に場面転換の見事さは特筆もの。主宰山本タカの確かな才能を感じた。

    また主演後藤祐哉の命を削るような熱演ぶりにも心を揺さぶられた。

    スタートからこの学生芸術祭一気に盛り上がってきた。
    過去最高の芸術祭になりそうな予感がする。

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