『宇宙の旅、セミが鳴いて』 公演情報 『宇宙の旅、セミが鳴いて』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    面白かった
    脚本や演出にやや突っ込みどころがあったけど、十分に引き込まれました。
    役者さんの力でしょうか、2時間あっという間でした。
    世界観や抽象的な表現がとても好みでした。

  • 満足度★★★

    そういえば鳴いていたね
    誰かは誰かにとって所詮セミに過ぎません。

    ネタバレBOX

    セミが鳴く…、自分とは関係のないどうでもいい人たちが存在していたことをふと気付くこともあるという程度の些細な出来事。セミは樹液を吸っているだけだからあまり気に止めない。ふと気付くとセミが鳴いていない。あんなにうるさく鳴いていたのにどうしたんだろう、恐らく死んじゃったんだろうなと思う。さて今晩何食べようか。

    宇宙船にはちょっと変わった人たちばかりが乗っていました。

    作品的には、潔癖症の医者なんてそもそも不適任ではないか、11人中きょうだい4人が搭乗するというのもバランス的にどうだろうかなどと思ってしまいます。

    役者的には、宇宙船にはイケメンと美人女医が乗っているらしいのですが、どうも見当たりませんでした。

    へらへらした牧師、宣教師みたいな顔をした船長は、入れ替えても面白いように思いました。

    酸欠前の集団自決で牧師が死にきれないということはごく普通にありうることだと思います。人間ですから。そして、地球からみたら所詮セミに過ぎません。

    しかし、セミにとっては、自分が死ねばやはり世界はそれでお終いなのです。
  • 満足度★★★★

    結局神サマはいないのかな?
    レトロ感覚のSFなのでしょうか。自分にはオフィスドラマ+ホームドラマ+愛憎ドラマのように思えました。しかし冒頭のパワハラ(セクハラ?)シーンから実に面白い。キャラも皆すごく立っている。引き込まれちゃいました。でもあのラストはちょっと。身も蓋もなかったですね。

  • 満足度★★★★

    無題17
    八角さん演出、09/5。桐朋学園、11/6。京都ビエンナーレ、03/10。高田馬場、11/9。ちょっと検索しただけでもよく採りあげられる作品だということがわかります。本公演、お芝居はよかったですが、お話は凡庸。どこをみても「極限の状況」と書かれていますが、そうでしたでしょうか…

    ネタバレBOX

    「宇宙の旅」ってあるからどうしても「2001年宇宙の旅」…につながってしまうので、そこが間違いですね。宇宙船である必要はなく、閉鎖された場所なら何処でもいいように思えます。孤島、海外、深海。はかないスペースマンの孤独や宇宙空間の無常感は皆無。地球の資源確保のために、3年契約で月に派遣された男の物語「月に囚われた男」、古典SF「冷たい方程式」、光瀬さんの「年代記もの」。SFに極限状況はつきものなので、本作品程度だとちっとも緊迫感がないのです。また、(極端だけど)99%がクーデター前の話。近未来の日本というのも設定がローカルすぎ。いのち短かし、恋せよ……か。ここでセミ。カゲロウ(その日1日)でもいいんだろうな。

    で、お芝居ですが、飽きることなく楽しめました。宇宙船内に日本間。すだれがかかっていて、床は畳模様?障子のようなドア。お揃いのスニーカー。重力はどうやってるんだろう。船が回転しているのかな。
  • 満足度★★★★

    シチュエーションSF
    最初の一言目から観客の興味をひいて、みごと物語に吸い込まれました。
    また、閉鎖された空間ならではの人間関係がよく表れていて、役者さんがうまいなと思いました。

    ネタバレBOX

    クーデター発生までが長い気がしました。
    今回は既存の脚本ということでしたが、前回の「THE TRICKTOPS」のジュゲムが面白かっただけに少し残念でした。
  • 満足度★★

    宇宙と言うから・・・
    もっとファンタジックなSF要素があるのかと思っていたのですが・・・
    結局恋愛劇?

    ネタバレBOX

    人間、極限の状況でも必要なのは、人のぬくもりとか、色んなカタチであれ愛なんだ・・・と言いたいのだと思うのですが、だったら別に宇宙船じゃなくても出来るのでは?と言う感じの内容だった気がします。

    役者さんのアドリブやドタバタ具合は面白く見れたので、役者の力量と言うよりも、演出や脚本の問題なんでしょうか?

    あとは狙いかもしれませんが、エリート・イケメン・モテモテなど人物相関図がすごいのに(申し訳ないのですが)そうは見えない方々なのが・・・(苦笑)
    台詞が逆に面白くなると言う収穫はあるのですが(笑)

    ストーリーやキャラを活かして、もっとセットや衣装などは作りこめたのでは・・・と言うのも気になりました。

    全体的に無理矢理感は強く残ってしまいました。

    次回作での挽回を期待してます。
  • 満足度★★★★

    どうしよう。
    結局なんだったのか・・・何を言いたかったのか、なにを面白いと思ってこの作品が作られたのか、どこを楽しむポイントにすれば良かったのか、振り返って考えてみてもどうにも答えに至りません。

    けど、役者の方々はとても良かったです。船長とか、美男子役のメガネかけた人だとか、その彼が好きである女性とか。

    その辺りを楽しむポイントにすればいいかもしれないですね。

    ネタバレBOX

    結構直前に出来上がった脚本ですか?
    そして公演中に何回か書き直しました?

    本当は全然別の物語にするつもりだったんじゃないですか?セミの話に絡めて。

    なんだかそう思いました。
  • 満足度★★★★

    スペース会話劇
    文化庁演劇大賞を受賞した鈴江俊郎さんの戯曲を使用していることもあり、言葉の力は強く感じました。
    会話劇でありながら2時間のあいだ集中力を途切れさせない、演出と役者の力でしょう。よかったです。

    いくつか気になった点を、ネタばれで。

    ネタバレBOX

    もともとの戯曲にあるのかどうかはわかりませんが、パイロット役の方のアドリブ?(ラピュタネタ)が若干クドかった気がします。
    ウケてはいたものの、ちょっと長かったかな。

    また、これは元からそういう話なのでしょうが、登場人物の行動に腑に落ちない点もいくつかありました。

    船長は最後なぜ、燃料を捨てたのか? 無理心中?
    また、そんなことされたら誰かひとりくらいはパニックになって暴れ出しそうなもんじゃないか?
    三姉妹はまだしも、その弟に関しては存在意義が今ひとつ不明確じゃないか? 「花を育てている」という役割は、三女に兼務させることもできたのでは。


    とまあ、気になるところもありましたが、2時間楽しめました。

    見たのが初日だったせいか、若干台詞が固かったり言い間違えたりしている方も見受けられましたが、キャストはおおむね好印象でした。

    次回も楽しみにしています。
  • 満足度★★★

    話のタネはいっぱいあるが・・・
    あらすじは、大体公表されているとおりですが、
    冒頭は船長から調理役の女性片桐が叱られている場面から始まる。
    事前にあらすじを読んでいなかった私は、
    「船長」と聞いて、ここは海の上の船なのだと思ってしまった。
    舞台装置も、木製のテーブルと椅子だし、これは後の話だが、
    ステージ上の「船室」への出入り口には、
    ガラガラ・・・と横開きの扉もあったりして、
    とても「宇宙船」とは思えないのですよね。
    船長の服装も、他の乗組員と違って、普通の服装だし。
    これが、予算の都合なのか、あまり考えていないのか、
    それとも、「宇宙戦艦ヤマト」風に、
    あえてそういう古い感じにしたということなのか、
    私にはよく分からない・・・

    ネタバレBOX

    その後のシーンは、乗組員間の様々な恋愛が、オムニバスとも取れるように繰り広げられる。
    3人の女(しかも姉妹という設定)を毎晩取り替える男性医師、
    同僚の恋愛不得手の女性医師、
    美女とイケメンという設定(余談だが、イケメン役、もちろんブ男ではないが、
    イケメンとしては少々役不足だったので、台詞で失笑が起きていた)の2人、
    エンジニアだが神父の資格を持っているという、いい加減な神父
    ・・・しかし、後半や神父的役割が強く出てくる。
    そして、冒頭叱られていた片桐と妻子ある船長とも、
    実は互いに恋愛感情を抱いていた・・・
    そして、帰還先の日本では社会主義革命が起き、
    エリート(申し訳ないがそうは見えない人が多いのだが)は
    帰還後の身の上が気になる。

    まあ、こういうように進んでくるので、
    「これだけタネをまいて、最後はどう決着付けるのかな」と思っていたが、
    最後は、地球に戻ると船長は妻子のものに帰ってしまうと考えた片桐が、
    燃料を捨て、方向も変えてしまい(現代版?八百屋お七か?)、
    船上の彼らは、酸素が無くなり次第全員死ぬ運命
    ・・・ここで、船長の独白でセミの話が出てきて、
    そしてセミの声が聞こえて終わるのだが、
    これもあまりに唐突過ぎではないか? 
    じゃあそれまでの恋愛模様+変な神父さんは何だったの・・・?

    それから、上述のとおりで、舞台装置も、登場人物の設定も中途半端だし、
    未来の日本で、宇宙船を出すほど科学も(そして環境破壊も)進んだ状況で、
    社会主義革命というのも、冷戦時代ではないし、かなり無理があるのでは?

    そういうわけで、すべてが中途半端なので、
    普通だと低いポイントにしてしまうはずなのですが、
    細部を気にせずオムニバス的に見てしまえば、そこそこかな、
    という気もしたので、3Pにしました。
    これは観る人によって評価が分かれると思います。

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