天幕版 東海道四谷怪談 公演情報 天幕版 東海道四谷怪談」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    江戸言葉のような歯切れ良さ、あっという間の2時間
    確かに「天幕版」の「東海道四谷怪談」だった。
    ポンポン進むテンポの良さと全体を覆う熱量の多さが気持ちいい。2時間があっという間。

    ネタバレBOX

    「東海道四谷怪談」圧倒的な悪役の民谷伊右衛門が、天幕版だと人間味溢れる人物として描かれる。
    怪談と言うと、お岩の容貌が毒によって変貌し、亡くなった後の様子をイメージするのだが、天幕版だと、「東海道四谷怪談」でも描かれている、本来ある人の怖さ(無意識だったりする)にフォーカスされていく。

    伊右衛門とお岩の恋物語、そして伊右衛門と直助の男の友情、さらに武士としてのメンツ(与茂七の関係とともに)がベースとなる。
    伊右衛門を極悪人にしないことで、それらの関係がきれいに浮かび上がってくることになったのだ。
    ここに脚本のうまさがある。

    歯切れのいい演出で、それらが江戸言葉のようにポンポンと進む。
    それが熱く演じられ、気持ちがいい。
    特に台詞に勢いがある、伊右衛門を演じた菊川仁史さんと、直助を演じた長谷川友貴さんを物語の中心に据えたことで、舞台全体の軸が決まり、物語を進める原動力になったと思う。

    手ぬぐいや扇子などの細かい小道具の使い方が面白い。それらで、町並みやふすま、さらに川の流れなどを見事に表現していた。
    舞台ならではの表現で、シンプルなのに情緒も出て効果抜群であったと思う。

    残念だったのは、「笑ってください」的なシーン、例えば、太った設定のエキストラなどのシーンは、それほど笑えないのに何度も出てきて、少々辛かったのも事実。
    また、一部の役者の、特に早口の台詞の滑舌があまり良くなかったのも気になった。テンポの関係で早口にしなくてはならないのはわかるのだが、なんとか解決してほしかった。
  • 満足度★★★★

    お見事
    のっけからの語りが物語を惹きつけました。早口であったけど滑舌も良く(噛んだのは全体で2箇所だけだったように思う),物語の背景を映し出し,プロローグとしては申し分なし。そこから始まる芝居も最後まで見事に流れていました。四谷怪談と忠臣蔵が原作の物語でどうなっているのかなんて関係なく,芝居としてホント楽しかったです。天幕納涼大歌舞伎,お見事でした。

  • 満足度★★★

    初見
    四谷怪談をどう描くのか、興味があり観に行ってきました。

    ほぼ素舞台。
    四角い舞台のまわりは人の座れるスペースがあり、出てくる役者は中央へ。それ以外の役者がそのまわりに座っているというスタイル(数人がはけている場合もある)。

    不思議に思ったのは、まわりに座っている役者が、芝居をしていない瞬間があること。
    そういう演出なのでしょうか?気になりました。

    OPはアニマル王子かと思うほどとてもよく似ていたような。

    冒頭のセリフは早口で聞き取れず、その分波に乗り遅れたような気がしました。

    ラストへもっていく過程はとてもきれい!
    伊右衛門役の男性にも目が行きました。

    観る側をあきさせないように工夫している部分も感じられました。
    前半がもっと丁寧につくられていたら、後半、もっと前のめりに観られたのではないかと、少々残念。

  • 満足度★★★★

    おもしろかったけど
    祭りっぽい舞台に浴衣を着た劇団員や観客。それだけでテンションがあがりました。

    肝心の芝居はというと、純愛を描こうとするというのはわかるんだけど、ときどきわかりづらい個所があり、世界に入り込むというところまではいきませんでした。

    でもいろんな意味で挑戦している姿勢は見えたので☆4つ。

  • 満足度★★★

    改作歌舞伎エンターテイメントを
    目指していたようですが・・・・・。早口のうえ滑舌が悪く、始終いらいらさせられたた。崇徳院の「瀬をはやみ・・・・・」に始まって、古今の名歌や名台詞の断片をちりばめた五七調の台詞はいったい何のためなのか。台詞が心にどころか、耳にすら届かない。天幕旅団のポリシーが「・・・公演が終われば跡形もなく消え、後には何も残らないサーカステントのようなお芝居を目指す」とあるが、あれでは本当に何にも残らない。時間の問題があるのなら、全く受けていないちゃんこの部分などを削ればいいのだし、あの台詞のテンポをキープする意味が全く分りません。
    劇場自体はいい雰囲気を拵えていたし、また、名作の改作や歌舞伎エンターテイメントというジャンルもかなり斬新で面白い。赤穂浪士役の役者さんが町人と刃を交える時と、浪人とはいえ侍の伊右衛門と戦うときはちゃんと太刀筋を変えていたし、きちんと出来ている部分も少なくないのに、肝心の台詞が出来ていないのは非常に残念な感じです。

  • 満足度★★★

    惜しいかも
    江戸時代の芝居小屋のような雰囲気の美術の中、四谷怪談をオリジナルアレンジした演出は中々良かった。脚本に若干消化不良な部分あり。そのため泣けるであろうシーンも見てて疑問符が残った。役者は実力にバラつきがあった。ここでは毎公演、冒頭で音楽をバックにセリフをまくし立てるが、毎回何を言っているのか分からない。地声の声量と滑舌で客席にセリフを伝えられないのならマイクを使えばいいのにと思う。 / 以下ネタバレ含む感想

    ネタバレBOX

    せっかく四谷怪談という題材を使っているのに、「顔が爛れたお岩=ただの毒殺」という処理をされていたため、醜くなったお岩に対して伊右衛門がどのように思ったのかという部分が希薄だった気がする。お岩が「自分は周りを不幸にする」と終始言っていたが、その描写や葛藤も特にないため、「一目ぼれした幸薄い女房を毒殺された夫」というのみ。特に恨みつらみ人間模様、というものでもなかった。どちらかと言えば赤穂浪士の葛藤の部分が大きく取り上げられており、それは以前にやった話では・・・と、若干お岩が不憫に思えてしまった。
  • 満足度★★★★★

    見ごたえ有り!!
    小道具の使い方、ステージの使い方、本当に斬新で見入ってしまいました!!
    2時間本当に飽きさせない演出と、ほろっと泣けるストーリー、本当に楽しめました**
    ありがとうございました**

  • 満足度★★★★★

    ラブストーリー
    怪談というか、ラブストーリー

    笑あり、ダンスあり、盛り沢山

    二時間あっという間でありました

  • 満足度★★★★

    純愛!
    本歌取りらしく、素敵にアレンジされていました。

    ネタバレBOX

    そそのかされた伊右衛門ではなく伊右衛門に横恋慕したお梅がお岩に毒を盛った作り。淡い片想いと口にしていただけに、少女の大胆な行動に驚き、お岩と伊右衛門がずっと純愛だったことに新鮮味を感じました。

    舞台は変形花道の付いた四角い舞台、舞台から客席にかけて役者名の書かれた提灯があり、舞台を囲む役者陣、先日観たハイリンド『牡丹燈籠』に似ています。

    役者の動きはハイリンドの方が切れがありました。舞台の美しさはライティングのせいでしょうか、四谷怪談は少し霞がかかったような印象だったのに対し、牡丹燈籠は原色の着物と舞台の明暗が相まって凛としていました。四谷怪談は主張するコミカルさ、牡丹燈籠は押さえたコミカルさでした。

このページのQRコードです。

拡大