ともしび 公演情報 ともしび」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    ベタで安定した作品
    初めから終わりまで安心して見られた人情劇だ。ベタ、というと何となく古臭いイメージがあるが芝居の基本だと思う。後半は亡き父の心持を理解できた息子が己の心を氷解していくのだが、それまでに、お節介な人々が交錯する心情の表現が面白い。

  • 満足度★★★★

    無題2
    このような趣のお芝居は始めてでした。舞台前方に幕。まさか、この狭い空間で演じ続けるとまでは思わなかったものの、突然、ラーメン屋が現れてビックリ。舞台に野球場が出現して以来のビックリ。予習しなくてよかった(なんて言ってるから…)。

    ネタバレBOX

    役者さんの年齢に幅があり、お芝居としての役そのものに見えました。難しいことはひとつもなく、一緒に心配したり、笑ったり。世の中そんなに都合よく行くわけないさ、なんて思いがちな自分も、そうでなくっちゃ、と納得してしまうのでありました。
  • 満足度★★★

    父と子
    とてもわかりやすいストーリーで、それを観客に見ていただこうとの気持ちが伝わるお芝居でした。

    肩に力を入れずに観られる1時間40分ほどでした。


  • 満足度★★★

    安定した劇団さん
    お芝居がものすごく安定していて観やすかったです。


    ベタな人情劇で、誰にでも分かりやすかったんじゃないかと思います。ただ、気になった点を挙げるとするならば、舞台セットが私の好みではありませんでした。

    メインとなるラーメン屋さんの舞台セットだけ、家の断面図ですくらい細かいのに対して、他のシーンは何もないこと。そして、そのラーメン屋さんのセットも少し奥にセッティングしていたので、舞台が大分狭く見えて、見づらかったです。



    リアリズムな世界と、空想の世界が見ている側的にはちょこちょこありすぎて気になりました。

  • 満足度★★★★

    解りやすい人情劇
    劇団芝居屋の舞台は相変わらずベタで昔気質の芝居だ。舞台上で繰り広げられるキャストらの演技は自然ではなく大げさでわざとらしい感は否めないが、これが芝居屋の特徴だ。舞台ではラーメンを啜ってる場面で客席も啜り泣きが・・。
    その情景は客席でもラーメンを食べてるかのようだった。笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    父との確執があった長男の一郎は父の葬儀の為に十数年ぶりに故郷に帰ってくる。そこで生前の父親が開業していたラーメン屋の状況と理由を知ることになる。更に父が心に秘めていた一郎に対する想いも同時に知る。ラーメンを通じて知りえた親子の人情劇。

    田中一郎を演じた足達祐紀の演技が実に素敵だ。彼は2年前の「約束」にも出演されていたが、ここでの演技力は今でも心に残っている。劇団芝居屋の公演の中では今でも「約束」が最高傑作と思っている一人だが、今回も命を取り上げた題材で親子の絆としての表現は絶品だったと思う。

    コメディ的な要素も加味され終盤ではほろり・・とし、素敵な喜びの時間だった。個人的にはもうちょっと自然体でも良かったような気がするのだが、観て良かったと思う。
  • 満足度★★★★

    安心して観ていられる
    すでに書かれているとおり「分かりやすさ」を念頭に置いている劇団。
    なので凝った現代物を好む方には満足できないかもしれないが、
    私は素直に楽しめました。
    あまり理屈っぽいことばかり考えないで、こういうものを見て素朴に感動するのも観劇の面白さと思うので。
    でも、いわゆる質がイマイチの大衆演劇というわけではなく、
    それなりのいい水準を保ってます。
    後はネタバレを少々・・・

    ネタバレBOX

    少々気になった点を3つ。

    1 フィアンセ役なのですが、声が大きくてよく通るのは、普通なら結構なんですけど、葬儀中とか、そうでなくても深刻な場面で、1人だけそういう声を出されるのは、ちょっと違和感がありました。

    2 躁鬱の奥さんが、早めにラーメン店に行ってしまったのを、周囲が「もしや」と探し回るシーン・・・ここは、ラーメン屋に行ったシーンが先に出てきているので、後の探し回るシーンが、観る者にとっては少々かったるい。
    探し回るのを先にして、あとで、ラーメン屋のシーンを持ってきた方が、
    緊迫感も出て、観る者を引き付けるのではないか?

    3 細かいが、火葬中、「焼き上がりました」の台詞で失笑が出ていました。
  • 満足度★★★★

    情感深さが、心地よい作品でした
    ベタだけど情感深い作風が、心に沁みて良かったです。親子の葛藤を主軸として、お節介なのは解っていても、でも、ほっとけない人々が紡ぐ、心温まる物語でした。

    ネタバレBOX

    親子、一番近いようで、遠い存在だったりすると思うのだが、だから、誤解や許せない事も、あったりする。
    父が亡くなったことで、15年ぶりに家に帰った息子・一郎(足立祐紀さん)が、父の店の従業員・芙美江(永井利枝さん)や、その町の人々に触れて、見えてきた真実がとても温かく、ついつい涙・・・良かったです。
    こういう作品をみると、身近な人々の有難味を痛感しました。

    一郎(足立祐紀さん)の頑なな心が、和らぐ様が良かったです。
    芙美江(永井利枝さん)の時を感じさせる話し方、情の深さ、とても良かったです。首にかけた日本手ぬぐいで、汗ふいたり、ちょっと握り締めたり等の、ちょっとした仕草に込められた想いが、見事でした。
    町の人々の増田再起さん、阿野真八さんの深い想いも、良かったです。

    バック等の小道具の触り方や持ち方にこもる情感が、皆様、良かったと思いますが、旅行に来ているのに、着物姿というのが気になりました。
    ちょっとだけ、大袈裟にみえるところが、惜しい感じでした。
  • 満足度★★★★

    安定感のある温かい人情物
    息子が生前ついに判りあえなかった父の愛に、父の残したラーメンを通じてやっと出会える、という分かり易い筋なのだが、ほっこりと温かい感動を呼ぶ名作。粒よりの安定感ある役者さんが揃っているからこそできる、よく練られた人情劇だと思います。トリッキーな演出や変わった企画、それに自己主張の強い劇が多い怒涛の小劇場界で、それらとは距離を置いた信念の強さと、すべてに程の良さのある高度な洗練を感じました。一見泥臭そうな人情劇ですが、感動の涙も笑いもうまくコントロールされていて、安心して見ていられる。物足りないと感じる人もいるだろうけれど、私には心地よく上品にすら見えました。安定、安心、温もり・・・・。こういった物は演出や演技だけでは決して出てこない貴重なものだと思います。

  • 満足度★★★

    わかりやすいわかりやすさ
    パンフレットによれば、「わかりやすい見世物」を目指す劇団、とのことだが、これは看板に偽りがない。第一に、この作者が何を「わかりやすさ」と考えているかがとてもわかりやすい。こう書くとなんだか貶してるみたいだが、いや、楽しかった。楽しかったのはわかりやすかったからだろうか。たぶんそうではない。
    こういう「わかりやすさ」を、客席が受け止めて楽しむ劇場という空間があること、そういう場所に自分がいることが、たぶん楽しかったのだと思う。
    芝居とはつまり、そこにいる人間たちが、2時間だけ全員で大切に育む「嘘」なのだ、と、あらためてそう思った。

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