平田オリザ・演劇展vol.1 公演情報 平田オリザ・演劇展vol.1」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
21-40件 / 50件中
  • 満足度★★★★

    「舌切り雀」を観た
    山内健司ほど日本人らしい顔をした役者は居ない。と個人的には思っている。しかし最近、フランス滞在が長かったせいか「ぼんそわーる、ふらんすめていてそう。」と、どことなくおふらんす的な香りを放つ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    リーマンスーツにトランクを下げて登場した山内はまず、観客を暖めることに徹する。その努力のせいもあってか子供の野次が面白い。おばあさん、おじいさんの人形の顔が恐いが日本人が創作したものでないと聞いてなるほど・・と思う。日本の童話に登場するおじいさんの顔は大抵、人の良さそうな顔をしているはずだ。

    のっけから見た目恐そうなおじいさんと雀の場面から始るがストーリーは誰でも解っているので安心して観られる。しかも懐かしい。これで人形そのものがもっと穏やかな表情をしていたら完璧だったのだけれど、どうみたっておじいさんは悪党っぽい。むしろ、オリザ人形でも出しとけば、もっとウケタに違いない。笑


  • 満足度★★★★

    現代口語劇といえば。
    「走りながら眠れ」を見てきた。平田オリザ氏の舞台を観るのは二度目だったのだが、今作でも氏の劇世界にどっぷりと浸かることができた。現代口語劇の巨匠とはいえ今作は明治時代が舞台であり、アナキストである大杉栄とその妻・伊藤野枝の「生活」を綴ったものである。

    ネタバレBOX

     作品を評価する際にバックグラウンドの話を考慮するのはどうも苦手なのでその辺りは割愛するが、純粋にこの作品を観終わった際に感じたことは、「革命、愛、生理、その他行動――生きることにおける積極性」についてである。
     
     異国から帰国した栄の土産話の中からも、オサムシの習性の話からも、「本人の行動」と、「それを見る人」の両者の気配が実にユーモラスに漂ってくる。そしてその全体は切なさ、侘しさ、死の予感に包まれ、二人の存在の危うさが改めて意識される。
     
     そういったイメージが我々の普段の生活の中で感じる機微と上手く重なり合う際に、人々の心はぴくんと跳ねるのであり、それを体験するために私は劇場に足を運んでいると言っても過言ではない。

     本作で語られることは、いくらか「足らず」な印象を受けるかもしれない。しかし、その静けさこそが我々にイメージを抱かせ、思考させ、震えさせることがある。そしてオリザ氏はそういった理解の天才であると言わざるを得ない。

     日常的では無いはずのこの夫婦の間に、確かな「生活」を浮かび上がらせた良作であった。
  • 満足度★★★★

    「走りながら眠れ」を観た
    社会主義者で革命家の大杉と伊藤野枝の家庭での会話劇。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    いつも思うことなのだが、人となりのイメージって本で捉えて自分なりに凝り固まってしまうのだが、かくゆうワタクシも大杉に対してあまり良いイメージは持っていなかった。しかし本日の舞台での描写は、家庭の中での妻・野枝とのほのぼのとした緩やかな会話を通して幸せそうな大杉の生活が伺えるのである。

    大杉は略奪愛でも有名だがこういった家庭を築けるなら略奪愛も悪くない。笑
    幸せそうで楽しい夫婦の会話は本来なら延々と続いて欲しいところだが、この後、大杉が伊藤野枝とともに虐殺された経緯を考えると、人間の一生は本当に解らない。ファーブル昆虫記も懐かしく感じながら観られて、とても有意義な時を過ごせた。

  • 満足度★★★★

    オリジナル版も見てみたい「マッチ売りの少女たち」
    別役実作品は初見で、平田オリザさんがどんな味付けするかを興味しんしんで見ましたが悪っぼい別役さんの現実と味方的な平田さんの融合がでましたね。オリジナル版も見てみたいです。

  • 満足度★★★★

    ヤルタ会談
    ヤルタ会談の本質はこんな感じだろう。三カ国の栄養過多を体現したキャスティングだろうか。上演時間30分。

  • 20110504
    (^・ェ・^)したきりすずめ

  • 20110504
    (^・ェ・^)やるたかいだん

  • 満足度★★★★

    20110504
    (^・ェ・^) はしりながらねむれ

  • 満足度★★★★

    走りながら眠れ
    ザ・アナーキストのお話というよりラブラブ夫婦のお話って印象だった。やりとりがよかった。

  • 満足度★★★★★

    ヤルタ会談
    テンポがよくて面白かった。歴史が苦手だからヤルタ会談について予習をしていった(笑)けど、楽しめた。

  • 満足度★★

    「舌切り雀」と「走りながら眠れ」
    「舌切り雀」は、スーツ姿にトランクをもつサラリーマン風な役者(山内健司)のユニークな話術が子供も大人も引きつけた短編でしたし、「走りながら眠れ」は、おとなしい二人芝居ながらも、不完全に終わったような芝居でした。

  • 満足度★★★★

    ヤルタ会談
    短いお芝居でしたが、おもしろかった。
    さすがです。

  • 満足度★★★★★

    走りながら眠れ
    他愛のない会話しかしていないのに、その場、その場の夫婦らしい空気感が表現されているとともに、二人の過去の歴史や人間性までもが表現されている感じがした。観ていて非常に微笑ましかった。

  • 満足度★★★★

    マッチ売りの少女たち
    不条理ではあるが、ストレスが残らない。それぞれの役が、人間を一皮むいたようなところが面白い。

  • 満足度★★★★

    マッチ売りの少女たち
    なるほど、まさしく不条理。何というか分かりやすい不条理だった。
    オリジナルは知らないが、コミカルな味付けが濃かったように思う。
    機会があれば別の演出でも観てみたい。
    当パンの「上演にあたって」がとてもいい文章だった。

  • 満足度★★★

    『さようなら』鑑賞
    平田オリザさんと石黒浩さんのコラボレーションによるロボット演劇は既に何作か発表されていますが、今回やっと観ることが出来ました。20分弱の静かな会話のやりとりの中に、人/ロボット、生/死の境界を意識させられる要素が散りばめられていて、考えさせられる内容でした。

    ある外国人の女性のために親が購入したアンドロイドは人の心を読む機能を持っていて、自分の死期が近いと感じている女性が自分の心情に合った詩を読んでもらう話で、2人ともほとんど動かずに淡々と会話が続き、ジェミノイドFとブライアリー・ロングさんの表情に惹きつけられました。

    最前列で観たのですが、アンドロイドを演じた(というべきなのでしょうか?)ジェミノイドFの口の動きと録音された台詞がずれているように見え、違和感を持ちました。また、スピーカーがジェミノイドの後方に置かれていて、ジェミノイド自身が発声しているようには聞こえなかったのですが、これはもっと離れた席なら気にならないのかもしれません。

    現段階では顔と上半身の角度のみコントロールしていて、手は自律的には動かないのですが、役者がジェミノイドの手を取って持ち上げたときが一番ジェミノイドに命を感じました。
    有限な人間の命と破壊されない限り続くジェミノイドの命の対比を感じさせる静かな終わり方が美しかったです。

  • 満足度★★★★★

    「走りながら眠れ」
    淡々とした会話劇なのにどうしてこんなに惹かれるのか分からない。役者二人も素晴らしかった。もう一度見たい。

    美しきものの伝説をイメージしていたけれど、上海バンスキングを思い出した。

  • 満足度★★★★★

    「さようなら」
    ロボットが演じることの意味について考える。ロボットは日本人を模していて、対する人間側を日本人が演じない理由について考える。アンケートで「この上ない」が連発されていた意味について考える。演じるのは女たちで、引用される詩は男たちの作品である意味について考える。事実は存在せず解釈のみ存在するのか考える。誤解も解釈のうちであるのか考える。この先のロボット工学がなにを目指しているのか考える。
    あれこれ考えるきっかけを与えてくれた作品。

  • 満足度★★★

    「マッチ売りの少女たち」を観た。
    元々、別役実の作品は不条理で結末がはっきりしない戯曲が多い。別役には本当に申し訳ないが、ワタクシはこういった良く解らない戯曲が好きではない。まあ、ワタクシごときが好きではない!と断言したところで世の中はうんともすんとも、勿論、別役サイドにはまったく影響はないのだから、「本当に申し訳ないが」などといった前置きは必要ないのだが・・。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    物語は幼い娘を亡くした老夫婦の夜のお茶会に次々と現れる少女たち。自分達は老夫婦の実の娘であると言い張る。そして過去にマッチを擦る間、スカートの中を男達に見せていたともいう。夫の方は負う過去でもあるような暗部を見せる。このあたりは戦後の昭和の時代を風刺したような描写だ。

    そこに無責任で風見鶏のような役所の職員や噂好きで誇張気味の近所の主婦、高い契約を取ろうとやっきになってる生命保険のセールスレディが突然現れる。これらの侵入者に破壊されていく平穏な家庭を通し、市民社会に潜む暴力性を浮かび上がらせる作品だ。

    いつしか、人の良い妻は亡くなった娘の影を少女らに追い求めるも、少女らは「逃げろー!」と叫ぶとゲームのように撤退してしまう。笑

    観終わってもなんだかしっくりこない。終盤をきちんと迎えずに閉じてしまったような舞台だ。だからか・・、観た後はどっと疲れた。





  • 兎に角
    鄭 亜美 って役者さんがすばらしかった。アツかった。ロックだった。こういうエネルギーが観たいんだよ。

このページのQRコードです。

拡大