全国小学生漢字検定者大会 公演情報 全国小学生漢字検定者大会」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    とっても楽しんだ
    大変失礼な話だが、ミュージカルというだけで、さほど期待はしてなかった。
    それはガッカリしたくないからだ。
    しかし、そういう想いは杞憂だった。
    楽しいのだ。ミュージカルなのだ!

    ネタバレBOX

    劇場そのものが、「全国小学生漢字検定者大会」の会場という設定になっている。大会をテレビ中継するという体になっており、上演前のアナウンスは、テレビ中継の前説になりながら、観客は、拍手や声援の練習もさせられる。当然、ストーリーが進行しながら、観客は自然と拍手などをすることになる。こういう設定はうまいと思う。

    さらに、この会場で決勝進出者が決定するということでもあり、役者たちは客席にいて漢字辞典などを読んでいる。その役者が座っているブロックがいつの間にかその選手の応援団となっていて、客いじりも少しある。
    また、入口では「漢字検定に参加されますか?」と気さくに尋ねてくるのだが、うっかり「はい」と言わないでよかったことに後で気がつくのだ。
    ストーリーは、漢字の書き取りを行いながら、それぞれのバックボーンが見えてくるというもの。最後に誰が優勝するのか、ということが軸になる。

    とにかく、キャラが立っている人ばかり。まったく小学生には見えないのだが、そのキャラの立て方がわかりやすくてとてもいいのだ。
    当たり前かもしれないが、それぞれのキャラに合った歌い方が堂に入っているし、うまい。みんなうまいのだ。舞台に立つプロとして当然なのかもしれないが、きちんと基礎を習得して出ているのがよくわかるうまさなのだ。
    だから楽しいし、舞台に集中できる。

    また、今回の舞台では観客が参加させられていた。入口で「漢字検定に参加されますか?」と聞かれて「はい」と気軽に答えた方の中から3名が舞台の上に挙げられて漢字を書かされるのだ。
    「はい」って言わなくてよかったぁ、と心から思った一瞬であった。

    たぶん難しい漢字を書かされて(役者たちはとても難し漢字を書かされていた)、早々に脱落する役が、観客の役だろうと思っていたら、1人は早めに、もう1人はもう少し引っ張られて、さらに最後の1人はなんとラストまで舞台上にいることになったのだ! もちろん「いち」とか「おんな」とか簡単な漢字を書かされて残されるハメになっていく。ここまでの観客参加は観たことがなかった。もう、これは卑怯だけど(笑)、面白がるしかないのだ。
    後で当パンを観ると「キャスト」の欄に「お客様」とあった(笑)。

    ストーリー的には、それほどの物語はないのだが、笑えるシーンがあり、いいところで歌が入り、それがいいので、楽しさが続く。

    太田太志を演じた碓井英司さんの名前の通りの体型で、ちょっと乱暴そうなキャラがとてもいい味。彼の妹・太田小子役の青山みそのさんは、お兄さん想いで、シャイな感じがとてもよく出ていた。お二人とも実際はそんなキャラではないのだろうが、舞台の上ではそんな人にしか見えなかった。「ああ、うまいなあ」と思った。それと、大会の女性司会者・大場かおり役の守谷梨沙さんは、ちょっと元気が外れたキャラと歌のよさが印象的だった。太田兄妹の母も、歌のシーンしかなかったが、うまい人だと思った。後の人たちも、もちろんよかった。

    ただし、ストーリー的には残念なところがあった。それは、各登場人物の心の中にあった葛藤や問題が解決されなかったことだ。「私は負け組」みたいな終わり方はあまりいい気持ちがしない。全体的に未消化すぎる。だって、登場人物は小学生なんだし、全体のトーンから言っても、少々脳天気なぐらいのハッピーさが溢れていてもよかったのではないだろうか。
    例えば、太田太志が妹想いであることが、ラストあたりにもっとしっかりと浮き彫りなるぐらいはすべきだったと思うのだ。

    それと、役者が全員舞台からはけた後に、伴奏のエレクトーンが突如として鳴り響いた。てっきりまた何かが始まるのかと思えば、エレクトーンの短い演奏があっただけ。これは蛇足ではないだろうか。見せ場ならば、舞台上でしかるべきとろこに入れるべきであるし、演奏も楽しんだので、あえてさらに見せ場なんてなくてもいいのではないかと思うのだ。例えば、カーテンコール風ならばよかったのに。
  • 満足度★★★

    大人の事情もあったりして!
    お客さん参加型でしたが、漢字って簡単なものから難しいものまで色々あるので客いじりのようで楽しくもあり可哀そうでもあり。

    ネタバレBOX

    開演前から出演者が客席内で勉強していたりナーバスになっていたり、お客さんに話し掛けたりしていました。

    大会が始まると、お客さんと思しき競技者も三人参加しました。小学生にしてはいくらなんでもというお客さんもいて、そして、「牡丹」が書けず即退場となりました。可哀そうに。

    あとの二人には簡単な漢字が出題され、他の参加者からは不公平だとの苦情もありましたが、それが人生だと一蹴され、大人の事情を経験していました。

    間違えたらその時点で脱落する形式で競技は進み、昨年度の準優勝者が優勝して終了。書き順はいい加減な気もちょっとしました。

    ところで、当日パフレットに、「漢字に人生を掛けた」と書かれていましたが、「人生を賭けた」ではないでしょうか!?

    参加者にとって漢字とは、ちょっとカバンをフックに引っ掛けるような軽いものではなく、全財産を博打に賭けてしまうくらいの重い意味があると思うのですが。

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