SUN ON THE CEILING@ありがとうございました! 公演情報 SUN ON THE CEILING@ありがとうございました!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    お医者さんたちの群像劇
    人に歴史あり、人に人生あり

    医学用語が結構な頻度で出てきたり、衣装が非常にそれっぽかったり
    休憩室という場所によって効果的にリアリティ

    竹田茂生さんがとても印象的

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    公演初日に"天晴"と"快晴"、共に鑑賞してきた。
    マリーシア兄弟さんらしいストーリーと個性的な俳優陣による喜怒哀楽に富んだ伏線多数の人間群像劇に仕上がっていて見応えあった。
    今回の公演はWキャストということで結城(研修医)、芹沢(心療内科医)、千把(小児科医)、鈴川(外科医)が、それに該当するが、どの役も演じる役者次第でお芝居の細かな表現が変り雰囲気も結構変って其れがまた面白かった。特に結城役は性格的なイメージが大分変わる様に思う。
    そして今回も客演俳優さんを多用していて相乗効果で作品全体の厚みや見応えが増している。他にも"お子さんと一緒に参加する"公演日を設けたり、カッコイイ仕上がりのパンフレットを制作販売したり(パンフレットを予約購入しておいて良かった)、新しい試みにトライしていて、この辺は今後の活動がどの様に進化していくのか楽しみな要素。
    そしてマリーシア兄弟さんの舞台は初日から最終日に至るまでの間に演出が微調整されて千楽は最高に仕上がるイメージ。今回は都合がつかず行けないのが残念。

    ネタバレBOX

    成見(救命医)の戦地で医療活動していた頃の回想(夢)で浅生(親友で故人)とのシーンがあるが、ここで大浦さんが浅生役でカメオ出演された時は、「おおっ!」ってなった。
    この回想シーンがあることで、この後に続く、柳(後輩の医療J)とのやり取りに成見が背負ってきたことの重さの様なものが伝わり厚みと見応えのあるシーンになった様に思う。
    このシーンは結構、グッときた。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白い。お薦め。
    創立80年の総合病院における院長後継問題、そこで働く医者等の諸々の事情を絡めて面白可笑しく描く。しかも個々人が抱える事情に医師という職業ならではの深みと味わいを持たせている。病院の一室、次期院長を選ぶ会議迄の数時間という限られた場所と時間のワンシチュエーション、その設定が妙。話している内容は医療に関わる専門的なことから家庭事情まで幅広く、そして含みを持たせた会話に興味を惹かせる巧さ。勿論 その散りばめられた話題は丁寧に回収していくが、そこに医師という職業の厳しさと家庭人としての優しい顔が見える。

    物語は夫々の人間性を巧みに描きつつ、説明にある院長の死、大物官僚の手術失敗、救急搬送された死刑囚の脱獄といった特別な出来事を絡める。これらの出来事は本筋とは別に、物語を紡ぐ上での人間模様ー親子の情を思わせる。本筋は病院=医療現場で命と向き合う医師の姿を登場する人数や考え方の違いを通して多角的に観せる。劇中で医師だけが患者のことを思っている訳ではない。医療に携わる全ての人が…そんな熱い思いを語らせる。

    救急医療担当の医師は、かつて紛争地域での医療に携わっていた。人(医師や看護師等)も物資も足りない中で目の前の患者を助けたい、その強い思いで医療にあたっていたが…。紛争地域の野外テントの中であろうが、設備の整った大病院であろうが、命に向きあっていることに変わりはない。病院の後継者争いの滑稽さ、それを命の重さをもって皮肉る。さらに、点描してきた医師の家庭事情が大物官僚と研修医の関係に結びつく。この公演の魅力は、説明にある出来事が全体を包む伏線になっており、その懐の深い優しさ温かみが観客の心を揺さぶる。観応え十分。
    因みに、この公演(物語)の続きを観てみたいが…。
    (上演時間1時間45分 途中休憩なし) 【晴天】

    ネタバレBOX

    舞台美術は、総合病院のある一室。横長のテーブルが会議用に並ぶ。そのテーブルと椅子だけの空間だが、仮眠用のベットにしたり 野外テントをイメージさせる。

    長く糖尿病を患っていた院長が転落死した。それは事故か他殺か、司法解剖の結果待ちである。そんな状況下で、次期院長になるために各科の医師ー救急科、外科、心療内科、内科、麻酔科、そして研修医まで集めて自分を支持するよう裏工作をする息子。院長/父のことを知っているようで何も知らない息子、大物官僚と研修医が実は親子関係にあること。そして実の母が認知症になり、息子のことをパパと呼ぶようになる。色々な意味での親子関係が紡がれる。

    どの患者にも「(人生)この景色が最期ではない」といった声掛けをする医師、その背景には戦場で多くの患者と向き合い、一人でも多くの命を救いたいとの思いが、その言葉<希望>になっている。戦場での習慣であろうか、長テーブルをベット代わりに寝ている時に現れた同僚ーそのカメオ出演が劇中夢に陰影を刻み込む。物語は大学 医学部の後輩で元医者だったジャーナリストが、客観的な立場で物事を見る。同時に尊敬していた先輩医師の死…その真相が一層<命>の尊さを強調する。脚本の面白さと 軽妙さと重厚さが入り混じった演出の妙、この調和が 劇団マリーシア兄弟の特長だろう。

    院長は糖尿病にも関わらず 酒も煙草も嗜んでおり、その事実を息子は知らなかった。転落後の院長が漏らした言葉は、息子に跡目は継がせない。院長の机にも同様のことが書かれた「遺書」があるという。後継者争いの相手と思っている叔父に その気はなく、息子の一人相撲である。
    それを知って、息子の態度が変わるのか否か、その後の展開…夕方から始まる院長指名会議が気になる。この公演の続きが観たいのだが…。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2023/07/30 (日) 13:00

    ダブルキャストの「快晴」チームを拝見。
    従来の「ナチュラルな演技と会話劇」路線は維持しつつ
    客演を多数入れて出演人数も倍増、結果格段にパワーアップしている。
    バラエティに富んだキャラの配置とラストで鮮やかに伏線を回収するところはさすが。
    若干”チカラ技”的なところもあるが、ハッピーエンドの幸福感で楽しかった。
    客演の面々がまた巧いので良い化学反応が起こった感じ。

    ネタバレBOX

    創立80年の総合病院の会議室(休憩室?)が舞台。
    病院は今、創立以来最大の危機に直面している。
    救急搬送されて来た死刑囚の脱走!?
    大物政治家の手術は医療ミスか?
    院長の死は自殺か他殺か?
    そして次期院長にはあのバカ息子がなるのか?

    院長の遺志を尊重するべく奔走する律儀な事務長や
    院長になるつもり満載のバカ息子、
    6人の医師と研修医ひとり、
    そして医療ジャーナリストが、この部屋に集う。

    彼ら一人ひとりが抱える背景に、現代の医療問題が上手く織り込まれている。
    紛争地域での医療活動の限界や、救命救急の現場の厳しさ、
    認知症のこと、子育てのこと、ひとり親のこと、ねじれた恋愛問題・・・。
    病院の中でも外でも、みんなシビアな現実を生きている。

    それら個々の事情をどうやって語らせるか、がいつもマリーシアの腕の見せ所だが
    今回は「空気の読めない天然研修医」を持ってきたところが成功している。
    普通なかなか聞けないことでもストレートに質問してしまう。
    また嫌味のないキャラなんだな、これで話はスピーディーに展開する。

    そしてもうひとり、医師を辞めて医療ジャーナリストになった男。
    この一見クールな男が、実はこのストーリーを回していく重要人物で、
    彼の「真実を知りたい」という情熱がトラブルを解決に向かって転がしていく。
    6人の医師たちが個性豊かで人間味があるところがとても良い。
    過酷な現場で働く彼らは皆、どこか弱くてやさしいところを持っている。
    あのバカ息子でさえ、最後には改心するのだから人は変わるものだ。

    ただこの”改心”の動機が弱いのが残念。
    もう少しバカ息子の心情に時間をかけても良かった気がする。
    一番のトラブルメーカーがラストであっけなく大変身を遂げるのが少し物足りない。
    登場人物の心情に変化が生じる場面は、作品のハイライトのひとつだから。

    客演の方が皆さん巧いので強烈にメリハリがついた。
    いつものマリーシアとはまた違った演出がとても新鮮。
    時には大声でやり合う場面もスッキリしていいなあと思った。
    事務長役の三上潤さん、バカ息子を演じた日下諭さん、振れ幅大きくて素晴らしい。
    ジャーナリスト役の佐々木祐磨さん、膨大な台詞と終盤の涙が強く印象に残る。
    天然研修医役の三原大和さん、あれは素でしょうか(笑)

    この人数にこれだけの豊かなキャラを創り
    問題解決に向けて走らせる脚本の力が素晴らしい。
    演出にスピード感とメリハリがあって舞台がドラマチックになった。
    最後にちらりと大浦さんが登場して嬉しかった。

    劇団は「こどもといっしょ」企画など、やさしい試みも始めている。
    劇場の階段を上がると、赤ちゃんをだっこした女性スタッフさんが
    にこやかに立ってた。
    劇団もメンバーも、作家も作品も、変化し進化していくんだなあ。
    次もその次も、また楽しみにしています!





  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    土曜日17時の回を拝見しました。たぶん初めての団体さんでしたが、とても良くできた内容でした。ちりばめられた全てのエピソードがそれぞれ心に染みてよかったです。主軸の内容も希望が見えるラストで個人的には良かったです。気になる団体さんになりました

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