5seconds 公演情報 5seconds」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★★

    息をのむ。
    濃密で耽美な2人劇。会話劇。

    ネタバレBOX

    ラストシーンは本当に飛行機に乗っている感覚でした。
  • 満足度★★★★

    追加公演
    東日本大震災の時に公演だったので、
    観ることが出来ませんでした。
    ですが、1日だけの追加公演を劇団が行ってくれたので、
    観ることが出来ました。本当にありがたいです。

    舞台には電話が1台のった机が一つ。
    椅子が二つ。
    照明は暗くならず、観客の顔が見えたままで開始です。

    羽田沖日航機墜落事故をモチーフとしており、
    あの逆噴射の機長と弁護士の2人芝居になります。

    機長が端々に見せる狂気に、ドキッとしならが、
    2人のやり取りに注視しちゃいました。
    もう目を離すことが出来ない、異常な緊張感。

    時折、真実を貫く機長の言葉に、
    狂っているのは弁護士かと思わせたり、
    観るのが疲れるくらいのやり取り(^_^;

    ラストにおけるフライトの再現。
    そこで見せた機長のエゴ、プライド。
    そんな事の為にというが、
    それが人のアイデンティティである限り、
    必ずしも悪ではない。社会的には悪だが。。

    そういう意味では、主任弁護士に逆らう、
    弁護士も同じであり、
    正しいことは何なのかと考えさせられた。

    ちょうど、弁護士の真後ろの席だったので、
    今度再演があるなら、
    2人の顔が見える位置に席を取りたかったかな。

  • 満足度★★★★

    緊張感
    部屋全体が妙に一体感がありました。
    弁護士と機長のやりとりにどう決着がつくのか?向かい合わせの観客席が2人の一挙手一投足を見守る中、最後まで集中力を切らさなかった2人に拍手。

    ネタバレBOX

    停電しても、太陽光の下でやりたい!という真剣さ、それならこっちも最後までつき合おうじゃないか!という気持ちになりました。

    機長がだんだん爆笑問題の太田に見えてきて仕方なかった。

    おまけは「そばですかい」をいただきました。

    劇場えらく迷いました…次は大丈夫!
  • 満足度★★★★★

    緻密さに加えてペースが秀逸
    ちょっと遅れてしまいましたが
    震災の翌日に拝見しました。

    非常にしっかりとしたペースと精度を持った作品。
    コックピット内での事故のあり様と
    機長の人物像、
    さらには弁護士の立場、
    それぞれの因果というか関わり合いが
    ひとつの刹那に集約されていく終盤を
    息をつめて見つめてしまいました

    ネタバレBOX

    会場に菱形に並べられた座席、
    中央に電話だけがおかれた飾りのない机と
    2脚の椅子。
    常ならぬ感じとシンプルさが共存する舞台の中で
    機長と弁護士の会話劇が始まります。

    舞台は完全に閉塞された空間として設定されているわけではない。
    カメラの存在によって
    その場所の情報は外部に流され得ることも明示されて。
    そのことは物語の外側の枠組みを提示するにとどまらず
    観る側の傍観者の位置を担保するような効果もあって、
    とても近距離でのお芝居を
    どちらかに感情移入をすることなく
    見つめていく。

    事故の内容は
    提示されていくのですが
    単純に事実が組み上がっていくわけではない。
    設定や二人の会話には
    観る側にとって摺り合わないような部分があって
    それが羽田沖の旅客機墜落という事実に
    つなぎとめられている感じ。
    でもその違和感に観る側が捉えられていくのです。

    舞台が進むうちに
    違和感の構成がすこしずつ解かれていきます。
    そのスピードというか段階の踏み方が
    急ぐことなく、澱むことがなく、実に秀逸。
    順番に解けるというのとも少し違って
    登場人物の重なりあった認識から
    それぞれの立場がすこしずつ照らし出されていく感じ。
    舞台の核心へと観る側を運んでくれる。

    事故の現実、壊れた機体、機長の責任・・・
    その現実の主体となるべき機長の
    プライドや立場の保身への心理や行動、
    弁護士の当惑・・・。
    シーンが重なる中で乖離していたものが
    次第に是正され
    二人の立ち位置が
    観客にもゆっくりと定まっていく。

    面会時の手錠が外され、
    事故の現実や彼がもう
    機長としての職務につけないことが告げられて。

    ここまでに作りこまれているから、
    終盤の飛行のシミュレーションのような会話も
    しなやかに観る側を舞台の内側に取り込んでくれます。

    そこには機長の心の中のフライトのグルーブ感があって。
    コックピット内での彼の視座や心の動きが
    皮膚にまで伝わってくるような現実感をもって
    観る側にやってくる。
    やがて飛行機は着陸態勢に向かって・・。
    機長の認識に内側に弁護士が事実を重ねて・・・。
    観る側に事実が手渡される。
    その刹那の真実に立ち会ったような、
    閉塞から一歩踏み出した感覚がまずやってきて。
    でも、なんだろ、それだけにとどまらない余韻が残る。
    登場人物間の相容れない部分がしっかりと残っていて。
    浮かんでくる人間の危さのようなものが
    鈍く、でも厳然と広がっていく。

    観終わって拍手をして
    ゆっくりと息を吐いて。
    会場を出るときには
    作品の完成度と役者たちの一歩ずつ演じきっていく力に
    完全に心を占領されてしまっておりました。

    クオリティの高いお芝居を観た後の充足感に
    そのあとゆっくりと満たされて。
    劇団の2人芝居の連作、
    もうひとつの方もとても楽しみになりました。


  • 20110309
    (^・ェ・^) きちょうさん役の方、すてきでした

  • 満足度★★★★★

    すごい!
    再々演との事ですが、初見。
    途切れる事のない緊張感。
    いくつかの場面(?)に分かれているのに、合間でさえも息をつけない!
    小野さんにぐいぐいひき込まれて・・・
    井内さんも役にぴったりだし。。。
    観れてよかった。

    ネタバレBOX

    いかにも「優等生」といった弁護士が段々変わっていく様、機長の異常さが露になっていく怖さ・・・。
    ただただ息をのんで見つめるだけでした。

    一ヶ月以上前から予約していて、当日の地震。
    公演中止だろうなぁ・・・と思うも諦めきれず(徒歩での帰宅途中だし)行ってみたら、上演してた!
    もう一度みたいと思って最終日にもう一度観劇。
    話は分かっているのに、やはり息をつめて見つめる。
    「こんな状況で演劇なんて」って意見もあるようですが、上演する方もいろんな事を検討された上での上演。
    ほんとに観れてよかったと思います。
  • 満足度★★★★★

    息さえ忘れそうな緊張感
    観ている方としては完全なるフィクションであり、完全なるノンフィクションでもあった。どこまでが実話でどこからが脚色なのか、観ている間は全く意識することなく、物語にのめり込み、あっという間に時間が過ぎてしまった。
    濃厚な時間でした。いや~、楽しかった。

  • 満足度★★★★★

    ゾクゾクっ!
    鳥肌立ちました。(←感動の意味で使うと日本語として間違っているんですよね。でもいいんです。)

    男女差別じゃないけど、女性で、ここまで硬派でロジカルとリアリズムを追求する力を持つ野木さんは、天才としか言いようがない。
    口をぱかーって開けてのめりこんで観てしまった。

    井内さんは、なんでこんなに弁護士とか優等生っぽい約が似合うんだろう。
    そして小野さんは相変わらず何かに取り憑かれていた。。。
    演劇じゃない、現実の出来事をそこで見た。

    ネタバレBOX

    最後のフライトのやりとりが圧巻でした。
    呼吸するのを忘れてしまうくらい。

    余談。
    「劇場までの道のりより、劇場の中で迷う人続出」と、事前にツイッターで見ていたので、開演前は無事迷うことなく部屋にたどり着けた。
    ・・・なのに終演後、気が抜けたのか、階段へのドアがわからなくなって、収納のドアを開けてしまった・・・。恥ずかしすぎる。
  • 満足度★★★★★

    実話をもとに構成された、緊張感溢れる舞台
    見始めたのが最近なので、まだ数本しか観ていないのだが、パラドックス定数にはいくつかの顔があると思う。
    そのうちのひとつに「史実(実話)をもとにして、物語を構成する」というものがある。『東京裁判』がそれだ。
    今回の『5seconds』は、まさにそれであり、日航機羽田沖墜落事故がその題材となっていた。

    2人芝居。1時間40分。まったくダレることのない、緊張感溢れる舞台だった。

    ネタバレBOX

    日航機羽田沖墜落事故は、いくつかの流行語が産まれたように、マスコミに大きく取り上げられ、騒がれた事件である。
    それを、パラドックス定数の視点から観客に見せてくれた。
    事件後、事件の性格から機長の名前は伏せられたが、ここではきちんと実名にしている。

    舞台は警察病院の1室で、数日にわたり、羽田沖に墜落した日航機の機長が、弁護士に接見を受けるという設定。
    机には電話1台。2人は向かい合って座る。
    観客はそれを取り巻くように2人を見つめる。

    弁護士は当時、機長には責任能力がなかったとして無罪にしたいと考えている。
    機長には心身症がある。しかし、その病気では無罪とすることはできない。

    機長は猜疑心の塊となって、弁護士に対峙する。
    弁護士は機長のことを、そしてなによりも事件の真相を知りたいと思うのだが、機長は心を開かない。
    機長の言葉には不穏な空気が混じりはじめる。明らかにおかしい。
    事件の真相は? 「5秒間」に何が起こったのか? そして、墜落させるとき、機長は何を思って操縦桿を握っていたのか? 

    明るい室内で観客は役者2人を取り巻いている。
    つまり、観客同士の顔もわかる。
    また、内容も内容なので、緊張感は凄まじい。
    正直、身体をちょっと動かすのにも緊張してしまうほど。だから、ポップコーン片手に観劇なんてまったくできない(いや、普通の演劇でもダメだけど・笑)。
    しかし、役者の後ろにいる観客の顔さえ消えてしまうような瞬間があるほど、集中して観てしまう。
    単なる緊張感ではない、緊張感の作り込み方がうまい劇団だ。

    この設定は、この舞台では成功していると言っていいだろう。役者2人に観客の緊張感が注がれ、それが観客にフィードバックしてくることで、さらに芝居としての緊張感が高まる。もちろん緊張させることだけが舞台の主眼ではないのだか。
    そして、いいタイミングで緩和もある。役者が舞台からはけ、脇に行くというところがあるのだ。時間の経過を表しているのだが、それはとてもいいインターミッションとなっていた(観客は、ほっと息を吐いたりするのだ・笑)。

    ほとんどの座席では、役者の一方の顔しか見ることができない。
    時間の経過ごとに席を入れ替わってくれればいいなと思っていたのだが(両方の表情が見られるので)、ラストのシーンでそれをやってくれた。
    さすが! と思った。観客のことをきちんと考えて演出をしているということだ。こういうセンスがいいのだ。

    2人の役者は、その役柄として冷静な弁護士(井内勇希さん)、感情の起伏がある機長(小野ゆたかさん)のコントラストが良く、やはり2人の表情が見られるのはとてもいい。

    2人の会話は最初から機長がイニシアチブを取っており、後半になるごとに、それに弁護士も巻き込まれていくという細かさがなかなか。
    この舞台環境では、役者も逃げ場がない。その中で、これだけのクオリティで演技を続けるというのはどれほど大変なことか、想像を絶する。
    しかし、2人はそれを見事にこなしていた。大拍手モノだ。

    そして、ラストシークエンスの展開はとにかく素晴らしい。350便の墜落までの様子を、順を追って追体験させていく。もうゾクゾクする。畳み掛ける感じ、そしてラスト。
    ある意味、事件の真相に大胆な仮説が繰り広げられ、刺激的である。
    史実(実話)と虚構(解釈)のバランスが絶妙な瞬間であったと思う。

    個人的には、機長はもっと淡々としていて、感情があまり表面に現れていないほうが、ラストの展開がさらに衝撃的に感じたのではないだろうかと思う。
    つまり、今回の設定とは逆に、熱血弁護士と冷静な機長の対峙ということだ。
    さらに言うと、もう1歩突っ込んでほしかったなとも思う。もちろん、それはとても素晴らしい舞台だったからこそ、もっと、もっとと思ってしまうからだ。


    全員にかどうかはわからないが、入場のときに「うどんですかい」シリーズのカップ麺(小)のプレゼントがあった(日航だから)。チケットも搭乗券風。しかし、350便は墜落したんだよなあ(笑)。

    そして、今回の企画のもう1本への期待が、もの凄く高まっている。
  • 満足度★★★★★

    骨太な脚本
    期待を裏切らない。骨太な脚本。
    最強に面白い時間をいただきました。

    小野ゆたか氏はこのような役をやらせたらぴか一。
    井内氏もはまり役でした。

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