コミュニティ
同好会の同窓会というコアなコミュニティ内の行き違いすれ違い、重なり合いを描く、という物語がまず最初にあって、
それを見た観客がそれぞれの個人史と重ね合わせ、共感なり反感を感じたり、忘れていた記憶を呼び覚ます、
それぞれの観た人々が何を感じられるか・・・・・・
というのが恐らくこの舞台において大事な成果となるのだろう、と思う。
しかし、そのコアなコミュニティ、が成立していなければ、観ている側は戯曲の言葉を聞いているしかなくなってしまう。
今回の舞台では、それが残念。
舞台上の造形、視覚効果は一定の世界を形作ることに成功していただけに、生身の人間がもいったいない、と感じてしまった