青年団若手自主企画vol.44「僕らのアルゴリズム」 公演情報 青年団若手自主企画vol.44「僕らのアルゴリズム」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    時代の空気
    散漫な前半は睡魔と格闘(体調良かったんだけどなぁ)。
    後半はキレのある台詞と演出が随所に見られ覚醒する。
    終演後は時代の閉塞感そのままの息(生)苦しさだけが残った。

  • 満足度★★★

    掴みどころのない情景からの今
    たぶんこれは評価が割れる。序盤、その描写はあまりにも曖昧。パンチがない舞台だ。しかし後半からは、ああ、今を生きる現代人の描写だったのだろうか?と曖昧に理解できる。両者の曖昧さはこの舞台の吐き出す世界感で好きか嫌いかに割れる。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    姉は好きだった過去の男を忘れられずに強度な自己愛を表現しつつ生きる。一緒に暮らしている弟は中学生からの引きこもりだったが、姉はこの弟に好きだった男の幻影を重ねて弟を自分の思い通りにがんじがらめにして閉じこもらせる。

    一方で河童寿司を経営している河童くんはアルバイトの憂子にお熱をあげるもまったく相手にされない。実は河童を好きな夢子もいるが河童はちょっと違う、と思っている。

    弟や憂子は中学生の頃の虐めや引きこもりなどの過去を引きずりながら今の世界を淡々となるべく他人と深く関わらないように生きていくさまが、物悲しいが、傷を持った者はとかく自分の殻の中で静かに生きようと考えているきらいがある。

    それが正しいかどうかは解らないが、そういった心の機微を描いた作品だったように思う。彼らの内なる世界はあのころより、どんどん他人がいなくなっていく世界だ。決して広がらない世界だけれど、そこに居ることが幸せだったなら、それでいいとも思う。そういう曖昧さを表現した舞台だったように思う。

    しかし、こういった舞台の表現の仕方は後にそれなりの試練も味わうとも思う。誰にでも受け入れられる芝居ではないからだ。それも熟する前の一歩なら数年後の相馬の舞台を観てみたい。
  • 満足度★★

    う~ん。
    世界系風?

    ネタバレBOX

    そうでないにしても、非現実へのかっ飛ばし方が甘い。
    平井堅はメチャメチャ面白いのに、1回だけだし。
  • 満足度★★★★

    くっきりとした掴みどころのなさ
    なにかふわっと掴みどころのない肌触りの内側に
    恐ろしくビビッドな感覚があって。

    じわじわと伝わってくるものに次第に捉えられていきました。

    ネタバレBOX

    開演してしばらくは
    観る側としてもやってくるものをそのままに受け止める。
    終末観の根拠にしても
    街のさびれ感にしても
    ほわっとそこにあ。

    しかし、そのほわっとした感じを裏打ちする
    なにかへの従属やつながりなど
    言葉のすこし外側にあるような概念が次第に現れてきて・・。
    すると
    舞台上のその時間を生きる肌触りが
    常識的な表現を超える感覚で溢れてくるのです。

    なんだろ、
    表現する座標が違うことで
    隙間にある感覚が伝わってくるというか・・。
    現実と内心の間の部屋で
    やや内心に向いて過ぎゆく景色を眺めているような感じ・・。

    後半からはシーンのコンテンツや
    色合い、さらには高まりや沈み方が
    一つずつ響いてきて・・・。

    深いというわけではなく
    ビビットな刹那の感覚の積み重ねだとは思うのです。
    でも、舞台には醸し出される色をその場にとどめず、
    色を舞台に残して更なる醸し出すような
    表現の豊かさがあって。

    かなり評価が分かれる作品なのかもしれませんし
    そもそも、作り手の意図をしっかりと理解出来た自信もないのですが
    すくなくとも、
    どこかパーツをミッシングしたような感覚の奥に垣間見える
    特別ではない感覚の表現の
    ぞくっとくるようなナチュラルさに
    心を捉えられたことでした。

    なにか、劇症的ではなく
    ゆるやかに効いてくるような作り手の鋭さを
    強く感じたことでした。

このページのQRコードです。

拡大